テンプスタッフ パナ子会社2社買収 社員は「スキルを磨ける環境ない」 2013年1月28日 今日の口コミ&年収 ツイート 人材派遣のテンプスタッフは、パナソニックの全額出資の子会社2社を3月末に買収する。人材派遣事業の顧客企業に対するソリューション拡充(請負・特定派遣等)や求職者(技術者)に対するブランド力の向上が狙い。 買収するのは、デジタル家電向けソフトウエア設計を手掛けるパナソニックAVCテクノロジーと、デジタル家電・通信ネットワークのシステム開発を手がけるパナソニックAVCマルチメディアソフト。 テンプはパナソニックからそれぞれの株式66.6%を取得し、2社を子会社化する。買収金額は合計で16億6500万円。 同社では市場縮小傾向の人材派遣事業に代わる主力事業として、システム開発受託などのアウトソーシング事業の拡大を図っている。今回の買収はその一環。2社の人材や技術ノウハウを取り込み、システム開発分野を強化する。 今回の買収は、リストラを進めているパナの思惑と、ICT系技術者が欲しいテンプとの思惑が一致し、決まったといわれている。パナにとっては赤字事業の整理と人員削減を世間に気兼ねなく済ませる利点がある。 一方、2社の社員にとっては、会社ぐるみでテンプに身売りされた形になる。彼らは新天地で活躍できるのだろうか。どんな会社なのかキャリコネの口コミで見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 テンプでの派遣や業務受託の仕事のやりがいはどの程度のものなのだろうか。CADオペレータの女性派遣社員(20代後半)は、こう言う。 「遣社員という立場上、日々同じ作業の繰り返しのためスキルアップは望めないと感じた。次第に向上心も無くなり、本当に生活のために働く・・・といった感じがする」 正社員の男性(30代前半)も同様の意見だ。 「離職率が高いからか、人事異動が無駄に迅速。落ち着いてスキルを磨く、経験を積む環境ではない」 ほかにもこうした声は多い。仕事のやりがいに関しては、2社の社員はあまり期待を持たないほうがよさそうだ。 給与面の処遇も厳しくなるかもしれない。カウンターセールスの男性社員(30代後半)は、報酬について、次のように話している。 「年々給料は減っていった。同僚で100万以上年収が変わった人も。退職金も401Kに加入し、目減りは当たり前。残業がないと日々の暮らしに困るくらい」 経営も「二番手」を得意にしているところがあるようだ。法人営業の男性契約社員(20代後半)は、こう話している。 「競合の大手企業のマネというか、後から同じような手法をとり、世の中の動きに対し、どちらかというと受動的」 篠原欣快子会長兼社長は、「私たちの仕事は人を扱うものだから、人の心を何よりも大切にしなければいけない」と、マスコミの取材で語っている。また「社員にも仕事を通じて人間的成長を遂げて貰いたい。『働く歓び』を多くの人に届けたい」とも述べている。 しかし、社員たちの声を拾う限りでは、低賃金で働かされ、スキルも磨けない社員が多く、この「母心」の恩恵に浴している社員は一部に限られているようだ。
テンプスタッフ パナ子会社2社買収 社員は「スキルを磨ける環境ない」
人材派遣のテンプスタッフは、パナソニックの全額出資の子会社2社を3月末に買収する。人材派遣事業の顧客企業に対するソリューション拡充(請負・特定派遣等)や求職者(技術者)に対するブランド力の向上が狙い。
買収するのは、デジタル家電向けソフトウエア設計を手掛けるパナソニックAVCテクノロジーと、デジタル家電・通信ネットワークのシステム開発を手がけるパナソニックAVCマルチメディアソフト。
テンプはパナソニックからそれぞれの株式66.6%を取得し、2社を子会社化する。買収金額は合計で16億6500万円。
同社では市場縮小傾向の人材派遣事業に代わる主力事業として、システム開発受託などのアウトソーシング事業の拡大を図っている。今回の買収はその一環。2社の人材や技術ノウハウを取り込み、システム開発分野を強化する。
今回の買収は、リストラを進めているパナの思惑と、ICT系技術者が欲しいテンプとの思惑が一致し、決まったといわれている。パナにとっては赤字事業の整理と人員削減を世間に気兼ねなく済ませる利点がある。
一方、2社の社員にとっては、会社ぐるみでテンプに身売りされた形になる。彼らは新天地で活躍できるのだろうか。どんな会社なのかキャリコネの口コミで見てみよう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
テンプでの派遣や業務受託の仕事のやりがいはどの程度のものなのだろうか。CADオペレータの女性派遣社員(20代後半)は、こう言う。
「遣社員という立場上、日々同じ作業の繰り返しのためスキルアップは望めないと感じた。次第に向上心も無くなり、本当に生活のために働く・・・といった感じがする」
正社員の男性(30代前半)も同様の意見だ。
「離職率が高いからか、人事異動が無駄に迅速。落ち着いてスキルを磨く、経験を積む環境ではない」
ほかにもこうした声は多い。仕事のやりがいに関しては、2社の社員はあまり期待を持たないほうがよさそうだ。
給与面の処遇も厳しくなるかもしれない。カウンターセールスの男性社員(30代後半)は、報酬について、次のように話している。
「年々給料は減っていった。同僚で100万以上年収が変わった人も。退職金も401Kに加入し、目減りは当たり前。残業がないと日々の暮らしに困るくらい」
経営も「二番手」を得意にしているところがあるようだ。法人営業の男性契約社員(20代後半)は、こう話している。
「競合の大手企業のマネというか、後から同じような手法をとり、世の中の動きに対し、どちらかというと受動的」
篠原欣快子会長兼社長は、「私たちの仕事は人を扱うものだから、人の心を何よりも大切にしなければいけない」と、マスコミの取材で語っている。また「社員にも仕事を通じて人間的成長を遂げて貰いたい。『働く歓び』を多くの人に届けたい」とも述べている。
しかし、社員たちの声を拾う限りでは、低賃金で働かされ、スキルも磨けない社員が多く、この「母心」の恩恵に浴している社員は一部に限られているようだ。