年収1000万超のビジネスパーソンが忠告 就活生に「金融業界はやめておけ」 2014年2月5日 キャリコネ調査班 ツイート ビズリーチが、平均年収1000万円超のビジネスパーソンに「現在就職活動中の大学生に薦めたい就職先は?」と尋ねたところ、「トヨタ自動車」が1位に輝いたという。 2位以下には「三菱商事」「グーグル」「楽天」「ソフトバンク」「三井物産」「ソニー」「リクルート」「日立製作所」「アマゾン」が続いている。就職前の学生の人気ランキングとは、一味違う結果だ。 腐ってもソニー? なぜかお薦めトップ10に復帰 トップ10には、グローバル化でビジネスを拡大する商社と、成長著しいネット新興企業が目につく。例外は、トヨタ自動車とソニーという日本を代表するメーカーだ。 トヨタは「若者のクルマ離れ」などで国内市場は苦戦しているが、海外での売り上げを伸ばして世界一に君臨。最近も業績の上方修正を行い、過去最高益を更新する見込みだ。現役のビジネスパーソンからも「トヨタは、まだまだいける」と評価されたのだろう。 意外な健闘をしたのが、前年11位から順位をあげて圏内に返り咲いたソニー。しかし、米系格付け会社のムーディーズ・ジャパンが、ソニーの長期債務格付けを「投資不適格」のBa1に下げるなど、明るい材料があるようには見えない。 キャリコネの口コミによると、ソニー社員の報酬も減少傾向にあるようだ。経営企画部門に勤務していた20代後半の社員は、内部事情をこう明かしている。 「ボーナスは、2008年度は年間(月給の)6か月分あったが、2011年度は2.5か月分にまで減った。残業代は30歳くらいからみなし残業代制度となり、30時間分程度以上はサービス残業となっている。雑誌などの情報では、一見給与は高いように見えるが、今後はさらに下がる可能性の方が大きい。安定度は低いと考えるべき」 銀行も保険も証券も「お薦めできない」 就活生に入社を薦めたい「業種」を尋ねたところ、トップは「商社」の36%。次いで「医薬品」(35%)、「ITサービス・ソフトウエア」(34%)が続いた。 一方、お薦めしない業種のトップは「銀行」の28%。2位以下にも「生保・損保」(27%)、「証券」(26%)、「信販・クレジットカード・リース」(24%)が続き、金融業界は軒並み「オススメできない」とされている。 金融業界は、一般的に高所得で安定雇用と見られ、学生には非常に人気が高い。日本経済新聞社が2014年春卒業予定の大学生を対象とした「就職希望企業ランキング」でも、トップ10をすべて金融業界が占めて話題となった。 現役の高収入ビジネスパーソンと、社会人経験のない学生で、これほどまでに大きなギャップが生じる理由は何か。ひとつ考えられるのは、学生がアドバイスを求める家族たちに、保守的で古い価値観が浸透しているためだ。 バブル崩壊やリーマンショック、インターネットの普及を経て、日本の産業構造は大きく変わったが、第一線からリタイアして、その変化に直面していない人もいる。グーグルや楽天では、「そんなところで大丈夫?」と言われかねないが、銀行ならお母さんやお祖父ちゃんを安心させられる。 一方で現役のビジネスパーソンたちは、中期的な成長性や将来性を踏まえて、お薦めの就職先を判断している可能性が高い。新卒で入社した会社で一生働く時代ではないが、過去の栄光をありがたがっていると、社会人の第一歩を踏み誤るおそれもある。 あわせてよみたい:学生が選ぶ「絶対に就職したくない企業」は?
年収1000万超のビジネスパーソンが忠告 就活生に「金融業界はやめておけ」
ビズリーチが、平均年収1000万円超のビジネスパーソンに「現在就職活動中の大学生に薦めたい就職先は?」と尋ねたところ、「トヨタ自動車」が1位に輝いたという。
2位以下には「三菱商事」「グーグル」「楽天」「ソフトバンク」「三井物産」「ソニー」「リクルート」「日立製作所」「アマゾン」が続いている。就職前の学生の人気ランキングとは、一味違う結果だ。
腐ってもソニー? なぜかお薦めトップ10に復帰
トップ10には、グローバル化でビジネスを拡大する商社と、成長著しいネット新興企業が目につく。例外は、トヨタ自動車とソニーという日本を代表するメーカーだ。
トヨタは「若者のクルマ離れ」などで国内市場は苦戦しているが、海外での売り上げを伸ばして世界一に君臨。最近も業績の上方修正を行い、過去最高益を更新する見込みだ。現役のビジネスパーソンからも「トヨタは、まだまだいける」と評価されたのだろう。
意外な健闘をしたのが、前年11位から順位をあげて圏内に返り咲いたソニー。しかし、米系格付け会社のムーディーズ・ジャパンが、ソニーの長期債務格付けを「投資不適格」のBa1に下げるなど、明るい材料があるようには見えない。
キャリコネの口コミによると、ソニー社員の報酬も減少傾向にあるようだ。経営企画部門に勤務していた20代後半の社員は、内部事情をこう明かしている。
銀行も保険も証券も「お薦めできない」
就活生に入社を薦めたい「業種」を尋ねたところ、トップは「商社」の36%。次いで「医薬品」(35%)、「ITサービス・ソフトウエア」(34%)が続いた。
一方、お薦めしない業種のトップは「銀行」の28%。2位以下にも「生保・損保」(27%)、「証券」(26%)、「信販・クレジットカード・リース」(24%)が続き、金融業界は軒並み「オススメできない」とされている。
金融業界は、一般的に高所得で安定雇用と見られ、学生には非常に人気が高い。日本経済新聞社が2014年春卒業予定の大学生を対象とした「就職希望企業ランキング」でも、トップ10をすべて金融業界が占めて話題となった。
現役の高収入ビジネスパーソンと、社会人経験のない学生で、これほどまでに大きなギャップが生じる理由は何か。ひとつ考えられるのは、学生がアドバイスを求める家族たちに、保守的で古い価値観が浸透しているためだ。
バブル崩壊やリーマンショック、インターネットの普及を経て、日本の産業構造は大きく変わったが、第一線からリタイアして、その変化に直面していない人もいる。グーグルや楽天では、「そんなところで大丈夫?」と言われかねないが、銀行ならお母さんやお祖父ちゃんを安心させられる。
一方で現役のビジネスパーソンたちは、中期的な成長性や将来性を踏まえて、お薦めの就職先を判断している可能性が高い。新卒で入社した会社で一生働く時代ではないが、過去の栄光をありがたがっていると、社会人の第一歩を踏み誤るおそれもある。
あわせてよみたい:学生が選ぶ「絶対に就職したくない企業」は?