• 転職ガイド

    カテゴリーリスト

    ブラック企業が退職希望者を引き止める「13の手口」と対策

    過酷な労働環境、低い給与、上司や同僚からのパワハラなど――。ブラック企業で働く人々が、退職を考える理由を挙げればきりがありません。しかし、いざ退職を申し出ると、企業側は様々な手法を使って引き止めようとします。

     

    これらの手法は一見効果的に見えるかもしれませんが、その多くは違法行為や不法行為であることが多いです。本コラムでは、ブラック企業が退職希望者を引き止める具体的な13の手口を紹介し、それぞれの対策を示します。

    引き止めの一般的なパターン

    従業員から退職願いが出されても、巧みなブラック企業は最初から波風を立てることはせず、一般的な引き止めパターンを取ることもあります。ここで丸め込まれてしまっては、退職することは難しくなるでしょう。

    1.「給料上げるから考え直してよ」

    ブラック企業がまず行うのは、待遇改善を約束する手法です。例えば「困るな。給料上げるから考え直してよ」「じゃあ、年収を上げようか」「よし、残業時間を減らそう」などと提案してくるのです。

     

    これは表面的には魅力的に見えるかもしれませんが、実際には口約束に過ぎないことが多いです。書面での確認を求める必要がありますし、そもそも、提案された改善が本当に自分の求めるものかどうかを考え直す必要があります。

     

    実際には労働環境が改善されなければ、再び退職を考えることになりますし、「給料上げてやったんだからもっと働けよ」などと言われ、さらに待遇が悪化してしまってはたまりません。

    2.「辞めたければ後任を見つけてきて」

    「後任を見つけてからね」「今辞められると困るんだよ」「引き継ぎが終わってからにして」といった要求も一般的です。これらは一見合理的に思えるかもしれませんが、法的には不当です。後任者を見つけるのは企業の責任であり、従業員が負うべき義務ではないからです。

    情に訴える戦術

    次に、企業は感情に訴える手法を使ってきます。これは同僚や顧客への影響を強調し、情に訴えることで退職を思いとどまらせようとするものです。

    3.「君が辞めたら、仲間もお客も困るだろ?」

    同僚や顧客のために自分を犠牲にする必要はありません。自分の健康や幸せが最優先であり、それが守られなければ、他人を助けることもできません。さらに、企業が同僚や顧客に対して責任を持つべきであり、それを従業員一人に押し付けるのは不適切です。

    4.「君のためを思って育ててきたのに」

    社長や上司が恩を着せ「こんな仕打ちをするのか?」と批判する場合もあります。この場合も、感謝の気持ちは持ちながら、自分の未来を考えることが大切です。感情的な圧力に屈せず、自分のキャリアと生活を第一に考えるべきです。恩義を強調するのは、退職の決断を覆すための手段に過ぎません。

    5.「会社のみんなが君を信頼しているんだ」

    周囲の信頼を理由に「辞めるだなんて言わないでくれ」と泣き落としをされることもあります。感情的なプレッシャーは大きいですが、最終的には自分自身の幸福と将来を考えることが大切です。同僚も理解してくれるでしょう。

    退職理由を否定する手法

    ブラック企業は、従業員が申し出た退職理由を否定する手法を使って引き止めを図ることもあります。

    6.「そんな理由で辞めるだなんて」

    申し出た退職理由を否定され「そんな理由で辞めるだなんてありえない。考え直せ!」と言われることがあります。退職理由は個人的なものであり、他人が評価するものではありません。そもそも退職届には「一身上の都合」と書いておけばいいのです。自分の感情や意志を尊重し、他人の意見に惑わされないことが大切です。

    7.「その退職理由は君の能力不足が原因だ」

    退職理由を個人の問題にすり替え「もっと努力すれば問題ないはずだ」と煽る手法もあります。自分の能力を過小評価せず、他人の意見に左右されない自己肯定感を持つことが重要です。

    退職のデメリットを強調する手法

    ブラック企業は、退職のデメリットを強調してくることもあります。

    8.「君のキャリアに傷がつくぞ」

    「今辞めたらキャリアに傷がつく」と脅されることがあります。しかし、ブラック企業での継続的な勤務こそ、精神的・肉体的な健康に悪影響を及ぼす可能性があります。健康を害してしまえば、キャリアどころか人生に取り返しのつかない悪影響を及ぼします。

    9.「次の仕事なんか見つかるわけがない」

    次の仕事探しは無理と、不安を煽られることもよくあります。ブラック企業で疲れ果てて少し休みたいという気持ちも分かりますが、一般的には退職を申し出る前に次の仕事を探し、転職先を事前に決めておくのが得策です。そうすれば、この脅しは無効です。体調を崩して辞める場合には、まずは体調を十分戻してから転職活動を行いましょう。

    恐怖を煽る戦術

    ブラック企業が最も悪質な手法として使うのが、法的措置の脅しや自信喪失の脅し、人格否定と罪悪感の喚起などを用いて、恐怖を煽る戦術です。

    10.「損害賠償を請求するぞ!」

    損賠賠償の請求などの法的措置を取ると脅される場合がありますが、これはブラック企業の常套手段です。横領などで会社に明らかな損害を与えない限り、損害賠償の請求が認められることはほぼありえません。労働基準監督署に相談し、自分の権利を守るための具体的な方法を助言してもらいましょう。法的措置の脅しに屈することなく、慎重に行動することが大切です。

    11.「よそで通用するわけがない」

    「お前なんか、よそ(他社)で通用するわけがない!」と自信を喪失させようとする脅しもあります。しかし考えてみれば、ブラック企業が無能な人を縛り付けておくわけがありません。求人情報を検索し、退職を申し出る前に転職先を決めておくのが得策です。

    12.「裏切り者」

    人格を否定し、退職に罪悪感を抱かせる手法もあります。感情に流されず、冷静に対処することが重要です。企業の利益のために自分を犠牲にする必要はありません。家族や友人に相談することで、第三者の視点から冷静な判断を下すことができます。

    13.「逃げるのか?」

    退職を責任から逃げる行為とみなして、罪悪感を刺激する場合もあります。退職の正当な理由を再確認し、自分の決断を信じることが必要です。退職は自分の健康と将来を守るための正当な選択です。責任感は重要ですが、過度の負担となっては意味がありません。

    自分の健康と将来を最優先に

    ブラック企業での引き止めに対する心構えとして、自分の健康と将来を最優先に考えることが重要です。感情に流されず、冷静に対処することで、自分の人生を守ることができます。必要な場合は専門家の力を借りることも考慮しましょう。自分の未来を切り開くために、一歩踏み出せることを願っています。

     

    同年代や類似職種の
    年収・口コミを見ることで
    自分の正しい市場価値に気付くきっかけに!

    60万社以上の本音の口コミを公開中

    失敗しない転職をするために
    無料会員登録して口コミを確認

    あわせて読みたい

    カテゴリーリスト

    キャリア情報館

    仕事図鑑

    差がつく転職ノウハウ

    転職の基本