• 居酒屋が学生アルバイトに「就活支援」 人手不足の飲食店がアイデア合戦

    キツく、過酷で、クレーム多し。髪型にうるさく、帰宅が遅い――。そんな「5K」が並ぶ外食店での仕事は、いまどきの若者がやりたくないアルバイトの堂々第1位だそうだ。

    そんな「働く人が集まらない外食産業」に焦点を当て、2014年2月4日放送の「ガイアの夜明け」(テレビ東京)は、あの手この手で人手不足を解消している企業の取り組みを紹介していた。

    特に人材確保が難しいのが、居酒屋だ。モンテローザが運営する「山内農場」は、新規スタッフが14日間勤務すると、採用祝い金として6000円を支給する。

    APカンパニーが展開する「塚田農場」では、半年間で辞めた従業員の数がゼロ。アルバイトの女子学生は「時給プラスアルファのものが得られてるんですよ」と、目を輝かせていた。

    塚田農場のスタッフは、主に大学生。APカンパニーはこの点に目をつけ、自社のアルバイト学生が「就職支援セミナー」や模擬面接を無料で受けられる特典を提供している。

    セミナーや面接は、APカンパニーの人事担当者が行う。希望をすれば何度でも指導が受けられ、学生は自信をつけていく。就活とアルバイトを両立させやすくなる、というメリットもある。

    「早く麺をゆでる」調理機械から開発

    人手不足を「セルフサービス」によって乗り切ろうという試みもある。長崎ちゃんぽん専門店などを展開するリンガーハットでは、メニューに追加する具材を客が選び、スタッフが目の前で調理するサービスをテスト店舗で始めた。

    できあがった料理は、客自身がセルフサービスで運ぶ。「より早く麺をゆでる」「具をより効率的に調理できる」など、人手不足を補う新しい機械も開発する。これが完成すれば、従来の半分の時間で料理を提供できるそうだ。

    ペッパーフードサービスの「ステーキくに」は、立ち食いステーキという斬新なアイデアを打ち出した。新店舗のメニューは、たった2種類。人手をかけたサービスをやめ、価格を半額とした。名物のカットサービスは、客がカッティング台におもむいて実演を見る。

    効率化を図れば、低価格で商品を提供でき、客も喜ぶ、と経営側は言う。人手不足に負けない逆転の発想は、外食店に吉と出るか。ただ、効率化を追求したマクドナルドや牛丼チェーンの苦境もある。これが究極の正解というものはなく、不断の改善が必要なのだろう。(ライター:nora)

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