高収入で女にモテる戦略コンサル でもクライアント頼みで一寸先は闇 2013年4月24日 企業徹底研究 ツイート IDC Japanの調査予測によると、国内の「ビジネスサービス市場」は、2011年の約8000億円規模から、2016年には1兆円を突破するまでに成長する見込みだという。 国内ビジネスサービスとは、人事・財務などの国内ビジネスプロセス・アウトソーシング(BPO)と、国内ビジネスコンサルティングを総称したもの。2012年には、BPO市場は前年比4.5%増の5910億円となり、コンサル市場は同5.3%増の2716億円と成長軌道を回復している。 中でも今後期待されるのが、コンサルティング市場の成長だ。定型・単純作業型のBPOサービスが成熟化する中で、より付加価値の高い仕事が企業から要求されるということだろう。 特に戦略系コンサルティング会社で働く人には、明晰な頭脳とタフな体力とメンタルが求められる。キャリコネの口コミを見ると、ボストン・コンサルティングで働く30代の男性は、この業界で働くには「頭の良さが何より重要」と言ってはばからない。 「頭の良さとは、課題抽出力、課題解決力、及び解決策を言語化する能力の組み合わせで、東大や京大の理系卒の人間であれば半数以上が持ち合わせているはず。 メーカーに入って研究開発に勤しむのも良いが、若いうちにある程度のポジションや収入を得たいのであれば、早いうちに戦略系コンサルタントになることをお勧めする」 収入も高く、オンナにもモテるそうだ。 「パートナーレベルだと億単位の年収も珍しくないので、余ったお金は女に向うことが結構ある。離婚は当たり前で、奥さんが3人目というのもそう珍しくない。恋愛が芽生えるのは、プロジェクトで苦労している若手女性コンサルタントを慰労したり、相談に乗っている時が多い」 ただ、戦略コンサルといえど、普通の女性への知名度は商社などに比べるとはるかに低いので、「ボスコン?マッキンゼー?三菱商事なら知ってるけど」などと言われる可能性もあるようだ。 そんな華々しいキャリアを誇る戦略コンサルだが、成長予測とは裏腹に、将来性を危惧する声もある。ツイッターでは元戦略コンサルの人が、先日こんなことをつぶやいていた。 「優秀な人ほど、いち早く事業会社へ脱出。コンサルファームは茹で蛙、あるいは搾りかすのみ残る。 デリバリーできないどころか、案件がなくなる」 ◇ コンサルは今後「業改」や「人貸し」しか残らない? そもそも日本を代表する大手リーディングカンパニーは、戦略案件を内製化している。今後コンサルタントを使うのは、戦略以外の「業務改革」や「デューデリ(調査)」「人貸し(作業要員の派遣)」の分野くらいだろうという。 実はコンサルティング会社といっても、その内訳は外資系戦略コンサルだけでなく、会計系、IT系、人事系、総研シンクタンクなどさまざまな種類がある。 特に「業務改革」を担うコンサルは、企業の中に常駐して業務をつぶさに調査分析し、ボトルネックを解消するための業務のやり方を見直したり、必要なITシステムを組んだりする。中身は、かなり細かい仕事。経営陣から会社の機密事項を聞いて大胆な経営戦略を立てるような、派手でカッコイイ仕事ではない。 もっとも、外資系戦略コンサルが有効な戦略方針を示していれば、クライアントである日本企業がこんなに傾いているはずがない。多額の報酬を渋る会社も出てくるかもしれない。 そもそも請け負い仕事なので、景気の影響を受けやすい。2008年の金融危機では業績が大幅に落ち込んだ会社もあった。ブーズ・アレン・アンド・ハミルトンの30代コンサルタントは、 「特定の大口クライアントに依存する状況が長く続いていたことと、案件獲得が各パートナーの営業努力というよりは特定の銀行やファンドとの密接な関係を通じて行われていたこと」 が当時の業績落ち込みの原因と分析する。一見すると高収入が望める安定した仕事のようにも見えるが、実は「一寸先は闇」の世界である。
高収入で女にモテる戦略コンサル でもクライアント頼みで一寸先は闇
IDC Japanの調査予測によると、国内の「ビジネスサービス市場」は、2011年の約8000億円規模から、2016年には1兆円を突破するまでに成長する見込みだという。
国内ビジネスサービスとは、人事・財務などの国内ビジネスプロセス・アウトソーシング(BPO)と、国内ビジネスコンサルティングを総称したもの。2012年には、BPO市場は前年比4.5%増の5910億円となり、コンサル市場は同5.3%増の2716億円と成長軌道を回復している。 中でも今後期待されるのが、コンサルティング市場の成長だ。定型・単純作業型のBPOサービスが成熟化する中で、より付加価値の高い仕事が企業から要求されるということだろう。
特に戦略系コンサルティング会社で働く人には、明晰な頭脳とタフな体力とメンタルが求められる。キャリコネの口コミを見ると、ボストン・コンサルティングで働く30代の男性は、この業界で働くには「頭の良さが何より重要」と言ってはばからない。
「頭の良さとは、課題抽出力、課題解決力、及び解決策を言語化する能力の組み合わせで、東大や京大の理系卒の人間であれば半数以上が持ち合わせているはず。 メーカーに入って研究開発に勤しむのも良いが、若いうちにある程度のポジションや収入を得たいのであれば、早いうちに戦略系コンサルタントになることをお勧めする」
収入も高く、オンナにもモテるそうだ。
「パートナーレベルだと億単位の年収も珍しくないので、余ったお金は女に向うことが結構ある。離婚は当たり前で、奥さんが3人目というのもそう珍しくない。恋愛が芽生えるのは、プロジェクトで苦労している若手女性コンサルタントを慰労したり、相談に乗っている時が多い」
ただ、戦略コンサルといえど、普通の女性への知名度は商社などに比べるとはるかに低いので、「ボスコン?マッキンゼー?三菱商事なら知ってるけど」などと言われる可能性もあるようだ。
そんな華々しいキャリアを誇る戦略コンサルだが、成長予測とは裏腹に、将来性を危惧する声もある。ツイッターでは元戦略コンサルの人が、先日こんなことをつぶやいていた。
「優秀な人ほど、いち早く事業会社へ脱出。コンサルファームは茹で蛙、あるいは搾りかすのみ残る。 デリバリーできないどころか、案件がなくなる」
◇
コンサルは今後「業改」や「人貸し」しか残らない?
そもそも日本を代表する大手リーディングカンパニーは、戦略案件を内製化している。今後コンサルタントを使うのは、戦略以外の「業務改革」や「デューデリ(調査)」「人貸し(作業要員の派遣)」の分野くらいだろうという。
実はコンサルティング会社といっても、その内訳は外資系戦略コンサルだけでなく、会計系、IT系、人事系、総研シンクタンクなどさまざまな種類がある。
特に「業務改革」を担うコンサルは、企業の中に常駐して業務をつぶさに調査分析し、ボトルネックを解消するための業務のやり方を見直したり、必要なITシステムを組んだりする。中身は、かなり細かい仕事。経営陣から会社の機密事項を聞いて大胆な経営戦略を立てるような、派手でカッコイイ仕事ではない。
もっとも、外資系戦略コンサルが有効な戦略方針を示していれば、クライアントである日本企業がこんなに傾いているはずがない。多額の報酬を渋る会社も出てくるかもしれない。
そもそも請け負い仕事なので、景気の影響を受けやすい。2008年の金融危機では業績が大幅に落ち込んだ会社もあった。ブーズ・アレン・アンド・ハミルトンの30代コンサルタントは、
「特定の大口クライアントに依存する状況が長く続いていたことと、案件獲得が各パートナーの営業努力というよりは特定の銀行やファンドとの密接な関係を通じて行われていたこと」
が当時の業績落ち込みの原因と分析する。一見すると高収入が望める安定した仕事のようにも見えるが、実は「一寸先は闇」の世界である。