• 加熱する就活サイトの「エントリー煽り」 「先輩に追いつく!」ボタンに衝撃走る

    2015年卒の就職活動が佳境を迎える中、大手就職情報サイトの「リクナビ」が「就活生を煽り過ぎ」と話題となっている。

    3月26日、とあるツイッターユーザーから興味深い画像が投稿された。リクナビのトップ画面に表示される、ユーザーのエントリー状況に関する画像で、上部に「あなたのエントリー件数53社 内定獲得した先輩のエントリー件数78社」と書かれている。

    「あなたと似た同期」とも競わせる

    その下には横軸の棒グラフが表示され、エントリー数「50」のところに「あなた」。その遥か前方、エントリー数「130」付近のところに「あなたと似た同期」と表示されている。まるで自分が完全に出遅れてしまっているような感じだ。一番下には「内定獲得した先輩に追いつく!」というボタンが設置されており、ここから複数の企業へのエントリーページへ飛ぶ。中には、20社以上の企業へのエントリーを提案された就活生もいるようだ。

    投稿者は「これ私がおかしいというよりは、周りの連中か就活の仕組みそのものがおかしいと思う」とツイート。最近では就職情報サイトを使って、手当たり次第に何十社も「一括エントリー」するということも珍しくない。就活生の「とにかく内定が欲しい」という気持ちが逆手に取られている、と感じる人も多いようだ。

    そのため、人気企業には数千、数万のエントリーが寄せられることになり、倍率は高騰する。就活生は疲弊するし、企業側も膨大な応募者を捌くために一人一人に時間をかけて審査できなくなる。「得をするのは就職情報サイトだけ」といった声も多い。サイト側はエントリー数が多いほど、広告を出す企業側との交渉が進めやすくなるからだ。

    「意味不明な煽りが学生を追い込んでいる」

    この画像はそうした状況を端的に表しているとして注目を集め、ネット上では多くのコメントを寄せられた。就職情報サイトの金儲けのために、就活生が無駄に苦しめられているという声も多い。

    「こういう意味不明な煽りが学生を追い込んでしまうように思う」
    「リクルートには就活は単なるビジネスでしかないんだね(今さらかw」

    また、ヤフーID本部長の楠正憲氏もツイッターで、こう疑問を呈している。

    「こーやって就活生を煽ってコミッションを取るのか。商売が自由とはいえ弊害は大きそう」
    「ま、リクナビを批判しても詮無くて、もっと魅力的な就活・採用活動を実践すべきなんだろうね。エントリーシート方式とか、学歴不問といった現在の採用方法も、SONYが始めた時は斬新で、徐々に広がっていった訳で」

    さらに、新卒入社試験の受験料徴収で厚労省から「指導」を受けたドワンゴ取締役の夏野剛氏も、ツイッターでこう批判を強めている。

    「厚生労働省はむしろリクナビを『指導』すべきだと思う。就活生と企業の両方を煽りまくっている仕組みだ」

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