やっぱりミクシィ社内は停滞していた! 異色の新社長に集まる期待 2013年6月7日 今日の口コミ&年収 ツイート 「mixiの倒産を心からお祈りしております。」 投資家で企業経営者、やまもといちろう氏の人気ブログの決まり文句である。 無論、自身がミクシィの株主でもあるやまもと氏のことだ。本気で倒産を祈っているというよりも、あれだけ期待されたサービスの体たらくを嘆き、こんなことなら潰れてしまえと叱咤激励していると捉えた方がよいだろう。 日本で最も早い時期にSNSを開始し、一時は国内最大のユーザー数を誇ったミクシィ。しかしここ数年はGREEやDeNA、FacebookやTwitter、LINEなど、後発サービスに完全に押されてアクティブユーザーを大きく減らしている。 そんな状況下でも、社員たちに危機感はまるでなかった。「えー、ミクシィに勤めてるの? すごーい!」などとウェブ系女子たちにチヤホヤされていれば、「このままではマズイ」「これじゃカッコ悪い」という気持ちが起こらないのも仕方がない。 キャリコネに寄せられた口コミにも、ミクシィの社員であることに満ち足りたような書き込みばかりが見られる。 「国内でも有数のユーザー数と知名度を誇るサービスであることから、非常に多くの企業と接触することが可能です。アポで断れることはごく稀です」(30代男性、企画営業) 「いろいろ外からノイズがありますが、圧倒的なユーザー数を誇るサイトであることは間違いない。そんな中で、何かを仕掛けた時の反響の大きさから、社会的な意義を感じながら仕事ができます」(30代男性、サービス運営) 自社やサービスに愛着があるのは悪いことではないが、それに満足していては自己変革は望めない。ライバルに抜かれるのも当然で、自社愛を盾に批判を「ノイズ」としか捉えられない組織が停滞するのは明らかである。 創業者である笠原健治氏(37)から引き継ぎ、6月25日付で新社長に就任する朝倉祐介氏(30)は、2011年の入社当時から「正直言って社内が停滞しているなぁと感じた」と日経新聞のインタビューに答えている。健全な危機感を持った経営者の登場だ。 騎手を断念して東大法学部を卒業した異色の朝倉氏 現在、経営企画室長を務める朝倉氏は、競馬の騎手を目指してオーストラリアに渡ったものの断念。帰国後、東大法学部に進学という異色の経歴の持ち主だ。 卒業後はマッキンゼーに入社したが、学生時代に自身が創業したネイキッドテクノロジーがミクシィへ売却されたのに伴ってミクシィに入社、今回の社長就任となった。 腕一本で食べていくために海を渡り、騎手を目指したという朝倉氏は、リクルート創業者の故・江副浩正氏を尊敬して「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」を座右の銘としているという。 これから朝倉氏は、ミクシィの社員たちをどう変えていくのだろう。停滞を停滞と認められなかった社員たちは「自らを変える」ことができるのか。 「あれだけ盛り上がっていたサービスを、わずか4年足らずで残念なビジネスの代名詞にしてしまったカスども」(やまもと氏)を奮い立たせることができるのか。それとも大胆なリストラで人を入れ替えていくのか。 眺めのよい渋谷のオフィスは、ダーツにビリヤード、アルコールの入った冷蔵庫、マッサージチェアなど、遊び心のある恵まれた設備環境であふれている。一方、ミクシィ内のコミュニティの現状はどうか。ユーザーのために何をどこまでできるのか、という原点に立ち戻れなければ、さらに愛想を尽かされる会社になってしまうだろう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】
やっぱりミクシィ社内は停滞していた! 異色の新社長に集まる期待
「mixiの倒産を心からお祈りしております。」
投資家で企業経営者、やまもといちろう氏の人気ブログの決まり文句である。
無論、自身がミクシィの株主でもあるやまもと氏のことだ。本気で倒産を祈っているというよりも、あれだけ期待されたサービスの体たらくを嘆き、こんなことなら潰れてしまえと叱咤激励していると捉えた方がよいだろう。
日本で最も早い時期にSNSを開始し、一時は国内最大のユーザー数を誇ったミクシィ。しかしここ数年はGREEやDeNA、FacebookやTwitter、LINEなど、後発サービスに完全に押されてアクティブユーザーを大きく減らしている。
そんな状況下でも、社員たちに危機感はまるでなかった。「えー、ミクシィに勤めてるの? すごーい!」などとウェブ系女子たちにチヤホヤされていれば、「このままではマズイ」「これじゃカッコ悪い」という気持ちが起こらないのも仕方がない。
キャリコネに寄せられた口コミにも、ミクシィの社員であることに満ち足りたような書き込みばかりが見られる。
「国内でも有数のユーザー数と知名度を誇るサービスであることから、非常に多くの企業と接触することが可能です。アポで断れることはごく稀です」(30代男性、企画営業)
「いろいろ外からノイズがありますが、圧倒的なユーザー数を誇るサイトであることは間違いない。そんな中で、何かを仕掛けた時の反響の大きさから、社会的な意義を感じながら仕事ができます」(30代男性、サービス運営)
自社やサービスに愛着があるのは悪いことではないが、それに満足していては自己変革は望めない。ライバルに抜かれるのも当然で、自社愛を盾に批判を「ノイズ」としか捉えられない組織が停滞するのは明らかである。
創業者である笠原健治氏(37)から引き継ぎ、6月25日付で新社長に就任する朝倉祐介氏(30)は、2011年の入社当時から「正直言って社内が停滞しているなぁと感じた」と日経新聞のインタビューに答えている。健全な危機感を持った経営者の登場だ。
騎手を断念して東大法学部を卒業した異色の朝倉氏
現在、経営企画室長を務める朝倉氏は、競馬の騎手を目指してオーストラリアに渡ったものの断念。帰国後、東大法学部に進学という異色の経歴の持ち主だ。
卒業後はマッキンゼーに入社したが、学生時代に自身が創業したネイキッドテクノロジーがミクシィへ売却されたのに伴ってミクシィに入社、今回の社長就任となった。
腕一本で食べていくために海を渡り、騎手を目指したという朝倉氏は、リクルート創業者の故・江副浩正氏を尊敬して「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」を座右の銘としているという。
これから朝倉氏は、ミクシィの社員たちをどう変えていくのだろう。停滞を停滞と認められなかった社員たちは「自らを変える」ことができるのか。
「あれだけ盛り上がっていたサービスを、わずか4年足らずで残念なビジネスの代名詞にしてしまったカスども」(やまもと氏)を奮い立たせることができるのか。それとも大胆なリストラで人を入れ替えていくのか。
眺めのよい渋谷のオフィスは、ダーツにビリヤード、アルコールの入った冷蔵庫、マッサージチェアなど、遊び心のある恵まれた設備環境であふれている。一方、ミクシィ内のコミュニティの現状はどうか。ユーザーのために何をどこまでできるのか、という原点に立ち戻れなければ、さらに愛想を尽かされる会社になってしまうだろう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】