ゆとりVS上司アンケート 56%が「ちゃんと指示しない上司が悪い」 2014年6月6日 キャリコネ調査班 ツイート 言われたことしかやらない新人が悪いのか、それともちゃんと指示しない上司が悪いのか――。キャリコネが6月4日に配信した記事「『ゆとりは指示したことしかしない』 悪いのは上司か、新人なのか」で、編集部が緊急アンケートを実施した。 記事公開から2日で300件を超えるコメントが寄せられ、「上司が悪い」とする回答が56%で過半数を占めた。次いで「どちらとも言えない」が31%、「新人が悪い」は13%にとどまった。 「勝手なことをするな!」と叱られた経験者も 元記事では調査結果を元に、いわゆる「ゆとり世代」に対して大人世代から「指示したことしかやらない・できない」という批判があるが、当のゆとり世代は上司や先輩から「(仕事について)ちゃんと説明して貰えない」と不満を抱いていることを取り上げた。 ネットユーザーには若い世代が多く、職場で感じた上司への戸惑いのコメントが目についた。「私はいわゆるゆとり世代の人間」と称する人は 「会社に入っで数カ月の新人に、始めから指示した以上の仕事をこなしてほしい、と思うのは、あまりにも傲慢な考え方ではないでしょうか?」 と不満をあらわにする。確かに入社直後は人材の育成期間でもあり、上司の指示を正確に理解し、指示通りに仕事ができれば御の字なのではないだろうか。 また、別のコメントによると、いまどきの新人は「指示したことしかしない」のではなく、「指示されてないことをすると悪いと思っている」のだという。指示されていないことをすると、「勝手な判断でやっているのと思われる」というのだ。 「私もその一人で、手が空いている時に気を使って、他の職員の手伝いや仕事をやっていたが、こっ酷く叱られたことが何度もある」 いわゆる「自分の頭で考えろ→勝手なことをするな」問題である。「指示したことしかしない」と嘆くのであれば、指示以外で動いて失敗したことにも寛容になるべきだろう。 「男は黙って」は、もう通用しない そもそも、どこまで自主的に動いてよいのか、入社したばかりの若者に判断しろというのは、無茶というものだ。転職経験者からも、同情の声が寄せられている。 「新人だけでなく、転職者であっても『その会社内で取って良い行動範囲』を明確に把握しているわけでない」 「転職もそうだが、入社当時は職場の雰囲気も含めて何をして良いのかわからないことが多い。基本的な作業を丁寧に教え、慣れも含めてわかるようになってくると自然と何をやって良いか見えてくると思う」 またある人は、上司が指示したこと以上を若者に要求するのは、「言わなくても分かる」という考えが根底にあると指摘する。その背景には「みんなが同じようなテレビをみて、同じような音楽を聴いて、同じように休日を過ごしてきた」時代があったが、 「生活が多様化した今、同じものが少ないからこそ、(黙っているだけでは)何をすればいいのか分からない」 という。つまり、「言わなくても分かる」という思い込みを排除して「丁寧にやり取りする必要があるのではないか?」というわけだ。同様のコメントには、「今は外人や女性などが多くなったため、結局うまく指示する力も必要」というものもあった。 「自発性を促すのも人の上に立つ者の仕事であり義務」と、指導することが上司の仕事、とするコメントも多い。ドメスティックで男性的な昭和の職場ならともかく、多くの価値観やライフスタイルが入り乱れる現代の職場では、「男は黙って」は通用しない。 上司世代「日本人なら空気を読む力を培ってきたはず」 このほか、今の新入社員がなにかと「ゆとり」と揶揄されることに関して、非常に耐え難いという声も多い。口にする方が、軽い気持ちなのかもしれないが…。 「大抵の場合、優位な立場からゆとり叩きをして、自らを省みない無能が問題」 「ゆとり世代を生み出したのは、上司世代の政治的責任もある。その事の自覚、意識が欠乏している事にも問題は大いにあると思う」 一方、「新人が悪い」という人も、少数派ではあるが存在する。ある回答者は、 「外国人なら仕方ない。しかし日本人なら幼い時から空気を読む力を培ってきたはず。自分が周りから何を求められているのかを考える努力をしないほうが悪い」 と手厳しいが、若手世代との認識ギャップの大きさを感じざるを得ない。コミュニケーションにおける責任は、送り手と受け手のどちらにあるのだろうか。 「上司とはいえそもそも人に頼るのがおかしい。自ら考え、発信しなくては、誰も教えてはくれないし成長できるものではない。新人でわからないことを、当たり前にし、頼りすぎてはいけない」 と厳しい声も寄せられていたが、「部下を丁寧に教え、指導するのも上司の仕事だ」と考えられない理由について、明確に説明されたコメントはなかったようだ。 あわせて読みたい:「他の会社じゃ通用しないよ」転職阻むブラック上司 最新記事は@kigyo_insiderをフォロー/キャリコネ編集部Facebookに「いいね!」をお願いします
ゆとりVS上司アンケート 56%が「ちゃんと指示しない上司が悪い」
言われたことしかやらない新人が悪いのか、それともちゃんと指示しない上司が悪いのか――。キャリコネが6月4日に配信した記事「『ゆとりは指示したことしかしない』 悪いのは上司か、新人なのか」で、編集部が緊急アンケートを実施した。
記事公開から2日で300件を超えるコメントが寄せられ、「上司が悪い」とする回答が56%で過半数を占めた。次いで「どちらとも言えない」が31%、「新人が悪い」は13%にとどまった。
「勝手なことをするな!」と叱られた経験者も
元記事では調査結果を元に、いわゆる「ゆとり世代」に対して大人世代から「指示したことしかやらない・できない」という批判があるが、当のゆとり世代は上司や先輩から「(仕事について)ちゃんと説明して貰えない」と不満を抱いていることを取り上げた。
ネットユーザーには若い世代が多く、職場で感じた上司への戸惑いのコメントが目についた。「私はいわゆるゆとり世代の人間」と称する人は
と不満をあらわにする。確かに入社直後は人材の育成期間でもあり、上司の指示を正確に理解し、指示通りに仕事ができれば御の字なのではないだろうか。
また、別のコメントによると、いまどきの新人は「指示したことしかしない」のではなく、「指示されてないことをすると悪いと思っている」のだという。指示されていないことをすると、「勝手な判断でやっているのと思われる」というのだ。
いわゆる「自分の頭で考えろ→勝手なことをするな」問題である。「指示したことしかしない」と嘆くのであれば、指示以外で動いて失敗したことにも寛容になるべきだろう。
「男は黙って」は、もう通用しない
そもそも、どこまで自主的に動いてよいのか、入社したばかりの若者に判断しろというのは、無茶というものだ。転職経験者からも、同情の声が寄せられている。
またある人は、上司が指示したこと以上を若者に要求するのは、「言わなくても分かる」という考えが根底にあると指摘する。その背景には「みんなが同じようなテレビをみて、同じような音楽を聴いて、同じように休日を過ごしてきた」時代があったが、
という。つまり、「言わなくても分かる」という思い込みを排除して「丁寧にやり取りする必要があるのではないか?」というわけだ。同様のコメントには、「今は外人や女性などが多くなったため、結局うまく指示する力も必要」というものもあった。
「自発性を促すのも人の上に立つ者の仕事であり義務」と、指導することが上司の仕事、とするコメントも多い。ドメスティックで男性的な昭和の職場ならともかく、多くの価値観やライフスタイルが入り乱れる現代の職場では、「男は黙って」は通用しない。
上司世代「日本人なら空気を読む力を培ってきたはず」
このほか、今の新入社員がなにかと「ゆとり」と揶揄されることに関して、非常に耐え難いという声も多い。口にする方が、軽い気持ちなのかもしれないが…。
一方、「新人が悪い」という人も、少数派ではあるが存在する。ある回答者は、
と手厳しいが、若手世代との認識ギャップの大きさを感じざるを得ない。コミュニケーションにおける責任は、送り手と受け手のどちらにあるのだろうか。
と厳しい声も寄せられていたが、「部下を丁寧に教え、指導するのも上司の仕事だ」と考えられない理由について、明確に説明されたコメントはなかったようだ。
あわせて読みたい:「他の会社じゃ通用しないよ」転職阻むブラック上司
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