架空の少女に3度騙され「停職1か月」 ロリコン教諭はまた教壇に立つのか 2014年3月31日 今週の「懲戒処分ウォッチ」 ツイート 愛知県清須市の中学校の男性教諭(30)が、インターネットの「出会い系サイト」で12歳の少女になりすました男性に騙されて卑わいなメールを送り、警察に突き出された。 ところがこの教諭は懲りずに、その直後も同じ男性とみられる「女性」2人と出会い系サイトで知り合ってメールを送り、その内容を男性にネットで暴露された。 教諭は実際にわいせつな行為に及んではいないが、その行為があまりにも不適切なため、県教委は「警察に注意されたのに所属長に報告しなかった」との理由で、27日付でこの教諭を停職1か月の懲戒処分を下した。 「暴露ブログ」にメールや動画を掲載される 発覚のきっかけは今年1月、学校に「教諭の動画やメールがネットに掲載されている」との情報が寄せられことから。学校が教諭に確認したところ、行為を認めた。このブログは削除されていて、現在は見ることができない。 暴露ブログに掲載されていたのは、男性が豊田市でこの教諭と会った際に撮影したとみられる動画や、教諭が3人の「少女」や「女性」に送ったメールなど。メールの内容を把握していることから、3人ともこの男性がなりすました架空の人物だった可能性もある。 出会い系サイトやネットの掲示板などで男性を騙し、彼らの顔写真などをネット上に晒すいたずらは、以前からあった。書き込みに反応した複数の男性が自らの顔写真を送り、「童貞大百科」としてネット上に晒されてしまったこともあった。 ただ、今回の「釣り」行為は、いたずらや脅迫ではなく、正義感によるものだったようだ。あるいは最初は釣りだったものの、相手が教職員であることや、メール内容が卑わいすぎたこと、繰り返し「釣られた」ことなどから義憤が芽生えたのかもしれない。 教諭に「余罪」はないのか それにしても、何度も同じ手口で少女を誘おうと繰り返していた教諭の行為は不可解だ。過去にも同じ方法で少女にわいせつなことをしていた経験があるのではないだろうか。関係者には、余罪があるという前提で事実の究明に当たってもらいたい。 また、この件で恐ろしいことは、教諭が1か月後にまた教壇に立つ可能性があるということだ。たとえわいせつ行為を行っていなかったとしても、この教諭に適性はないと判断されて然るべきだろう。 文科省は2009年4月1日から「教員免許更新制」を実施している。ウェブサイトには「不適格教員を排除することを目的としたものではありません」としているが、そのようなチェック体制があってもいいのではないか。改めて教師に求められる資質は何なのか、と問いただしたくなるような事件だ。(懲戒処分ウォッチャー・ムライセツオ) あわせてよみたい:職場としての早稲田大学(評判・口コミ・評価)
架空の少女に3度騙され「停職1か月」 ロリコン教諭はまた教壇に立つのか
愛知県清須市の中学校の男性教諭(30)が、インターネットの「出会い系サイト」で12歳の少女になりすました男性に騙されて卑わいなメールを送り、警察に突き出された。
ところがこの教諭は懲りずに、その直後も同じ男性とみられる「女性」2人と出会い系サイトで知り合ってメールを送り、その内容を男性にネットで暴露された。
教諭は実際にわいせつな行為に及んではいないが、その行為があまりにも不適切なため、県教委は「警察に注意されたのに所属長に報告しなかった」との理由で、27日付でこの教諭を停職1か月の懲戒処分を下した。
「暴露ブログ」にメールや動画を掲載される
発覚のきっかけは今年1月、学校に「教諭の動画やメールがネットに掲載されている」との情報が寄せられことから。学校が教諭に確認したところ、行為を認めた。このブログは削除されていて、現在は見ることができない。
暴露ブログに掲載されていたのは、男性が豊田市でこの教諭と会った際に撮影したとみられる動画や、教諭が3人の「少女」や「女性」に送ったメールなど。メールの内容を把握していることから、3人ともこの男性がなりすました架空の人物だった可能性もある。
出会い系サイトやネットの掲示板などで男性を騙し、彼らの顔写真などをネット上に晒すいたずらは、以前からあった。書き込みに反応した複数の男性が自らの顔写真を送り、「童貞大百科」としてネット上に晒されてしまったこともあった。
ただ、今回の「釣り」行為は、いたずらや脅迫ではなく、正義感によるものだったようだ。あるいは最初は釣りだったものの、相手が教職員であることや、メール内容が卑わいすぎたこと、繰り返し「釣られた」ことなどから義憤が芽生えたのかもしれない。
教諭に「余罪」はないのか
それにしても、何度も同じ手口で少女を誘おうと繰り返していた教諭の行為は不可解だ。過去にも同じ方法で少女にわいせつなことをしていた経験があるのではないだろうか。関係者には、余罪があるという前提で事実の究明に当たってもらいたい。
また、この件で恐ろしいことは、教諭が1か月後にまた教壇に立つ可能性があるということだ。たとえわいせつ行為を行っていなかったとしても、この教諭に適性はないと判断されて然るべきだろう。
文科省は2009年4月1日から「教員免許更新制」を実施している。ウェブサイトには「不適格教員を排除することを目的としたものではありません」としているが、そのようなチェック体制があってもいいのではないか。改めて教師に求められる資質は何なのか、と問いただしたくなるような事件だ。(懲戒処分ウォッチャー・ムライセツオ)
あわせてよみたい:職場としての早稲田大学(評判・口コミ・評価)