「正月に休む人は理由教えて。家族と過ごすは却下」 バイト先の張り紙はブラックか? 2014年11月19日 キャリコネNEWS ツイート 年の瀬が近づき、そろそろ年末年始の予定を立て始めるころだが、そんな中、ツイッターに投稿された画像が話題を呼んでいる。飲食店と思われる店舗の壁に、こんな言葉が書かれた紙が貼り出されている。 「年末年始休み×の人。勝手に×付けんと理由を教えて下さい。正月なので忙しいです。始めの面接の時も入れるか聞いています。そもそも大型連休入れない人は採用しません。なので全員大丈夫として働いていると思います」 「バイトに責任押し付けるな」「社員が出ればいい」 どうやら年末年始に休むと申請したアルバイト従業員を咎めるもののようだ。その後もこう続く。 「正月なので家族と一緒に、友達と一緒に、地方の子は実家に帰る等、このような理由であれば許可しません。いずれの理由にせよ、人が必要な時は避けて下さい。日付を改めて下さい。×である理由の報告がない人は(F)とします」 (F)というのは、フルタイムやフリー(いつでも入れる)ということだろうか。投稿者によると、この画像は自身で撮影してものではなく、先輩から送られてきたもので、「鬼畜杉ワロタ」(経営者は厳しすぎる、の意)と書いている。 最近はコンビニなど元旦に営業する店も珍しくなく、正月はサービス業にとってかき入れ時でもある。商機を逃さないために店を開けたいが、バイトが休むと言い出して困っている、ということのようだ。 この画像は11月17日に投稿され、19日現在までに2万件以上リツイートされた。ネットでは店舗経営者に対する厳しい批判の声が多い。 「バイトに責任押し付ける方がナンセンス」 「バイトが出れないなら社員が出ればいいだろ」 不安定な雇用形態で働くアルバイトを正月も働かせるのは「傲慢」だとする意見が目立つ。もし誰も働きたがらないのであれば、言葉で強要するのではなく「市場原理に基づいてバイトが来るまで手当出せば(時給上げれば)いいだけの話」という指摘もあった。 事前に確認しているのだからブラックではない? 一方で、店舗側を擁護する声もある。 「どう見ても貼り紙の趣旨は正しい。これがブラックに見えるのはおゆとりさん」 「どこがブラックだよw 年中無休の飲食店ならよくありそうな話だわ」 バイトとはいえ、お金を貰っている以上責任は発生するのは当然であり、「それを皆無だって思っている人は働かないでほしいわ」と批判する人もいた。 張り紙が正しいとすれば、採用時に「(連休もシフトに)入れるか聞いています」ということなので、そこで同意した以上は働くべきだ、とする意見も多い。「それが嫌なら辞めろ」というのだ。 一体どちらが正しいのか。東京・八王子で開業する社会保険労務士の小林千晃氏は、キャリコネニュースの取材に「この画像からだけではどちらが正しいとは言えない」としながらも、 「アルバイトの雇用契約であっても、事業主とアルバイトは双方とも、採用時に締結した雇用契約に従う義務があります」 仮に、雇用契約で休日の取り方について定めてあれば、アルバイトは合理的な理由がない限り、原則として従わなくてはならない。逆に、雇用契約にないのであれば、雇用者側はアルバイトに出勤を押し付けることはできない。 「採用する方も採用される方も、後々のトラブルを避けるために契約時に雇用契約を書面で交わすのが望ましいです」 と話している。 あわせて読みたい:「20代のうちに転職」で年収アップ? 仕事をまかせるシンプルな方法―9割がパート・アルバイトでも繁盛店になれる! 発売元: 商業界 価格: ¥ 1,543 posted with Socialtunes at 2014/11/19
「正月に休む人は理由教えて。家族と過ごすは却下」 バイト先の張り紙はブラックか?
年の瀬が近づき、そろそろ年末年始の予定を立て始めるころだが、そんな中、ツイッターに投稿された画像が話題を呼んでいる。飲食店と思われる店舗の壁に、こんな言葉が書かれた紙が貼り出されている。
「バイトに責任押し付けるな」「社員が出ればいい」
どうやら年末年始に休むと申請したアルバイト従業員を咎めるもののようだ。その後もこう続く。
(F)というのは、フルタイムやフリー(いつでも入れる)ということだろうか。投稿者によると、この画像は自身で撮影してものではなく、先輩から送られてきたもので、「鬼畜杉ワロタ」(経営者は厳しすぎる、の意)と書いている。
最近はコンビニなど元旦に営業する店も珍しくなく、正月はサービス業にとってかき入れ時でもある。商機を逃さないために店を開けたいが、バイトが休むと言い出して困っている、ということのようだ。
この画像は11月17日に投稿され、19日現在までに2万件以上リツイートされた。ネットでは店舗経営者に対する厳しい批判の声が多い。
不安定な雇用形態で働くアルバイトを正月も働かせるのは「傲慢」だとする意見が目立つ。もし誰も働きたがらないのであれば、言葉で強要するのではなく「市場原理に基づいてバイトが来るまで手当出せば(時給上げれば)いいだけの話」という指摘もあった。
事前に確認しているのだからブラックではない?
一方で、店舗側を擁護する声もある。
バイトとはいえ、お金を貰っている以上責任は発生するのは当然であり、「それを皆無だって思っている人は働かないでほしいわ」と批判する人もいた。
張り紙が正しいとすれば、採用時に「(連休もシフトに)入れるか聞いています」ということなので、そこで同意した以上は働くべきだ、とする意見も多い。「それが嫌なら辞めろ」というのだ。
一体どちらが正しいのか。東京・八王子で開業する社会保険労務士の小林千晃氏は、キャリコネニュースの取材に「この画像からだけではどちらが正しいとは言えない」としながらも、
仮に、雇用契約で休日の取り方について定めてあれば、アルバイトは合理的な理由がない限り、原則として従わなくてはならない。逆に、雇用契約にないのであれば、雇用者側はアルバイトに出勤を押し付けることはできない。
と話している。
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