• マクドナルド「高飛車」カサノバ社長が大変身! 「日本流謝罪」で深々お辞儀

    218億円の連結赤字に揺れている日本マクドナルドのサラ・カサノバ社長が2月5日、商品への異物混入事件後初の会見を行った。

    賞味期限切れ肉問題以降、記者会見になかなか応じず、登壇したと思えば「わが社は被害者」と言わんばかりの物言いだと批判を浴びたカサノバ社長だったが、今回はすっかり日本の伝統的な謝罪様式になっていたと話題を呼んでいる。

    髪型だけでなく、服装やメガネも明るい印象に

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    2月6日放送の情報番組「いっぷく!」(TBS)では、カサノバ社長の会見の様子を、以前のものと比較してビフォアー・アフター方式で紹介した。

    昨年7月の会見では「深くお詫び申し上げます」と謝罪しながらも、頭を下げることはなかった。「マクドナルドは騙された」との発言が、被害者ぶるのかと消費者の反発を招いたことも記憶に新しい。

    今回の会見でカサノバ社長は、一転して「異物混入の件でお客様に多大な不安を与えてしまったことを、改めて深くおわび申し上げます」と、6秒間にわたって深々頭を下げた。公開の場で頭を下げるのは、米国人では異例だ。

    変わったのはそれでだけではない。これまでたなびかせていた無造作なロングヘアーを後ろに束ね、メガネも気の強そうな黒ぶちからフレームレス(ふちなし)になった。スーツも黒からライトグレーになり、全体的に明るい印象になっている。

    さらに細かいところでは、会見場に登場した際に、今回は報道陣に対しても軽くお辞儀している。前回は目を合わすこともなかったのに、だ。

    番組では、国際パフォーマンス研究所代表の佐藤綾子氏が会見を分析。会見時に指を揃えて手を重ねていることに触れ、「日本人がお詫びをするときの礼儀作法」と指摘した。

    「たぶん日本流を、誰かがコーチングしたんだと思います」

    「まさに日本のリクルートスーツ」と同情の声も

    佐藤氏は、カサノバ氏の言葉遣いの変化も指摘した。これまでは会見前に「ハロー、エブリワン」と語りかけていたが、これはヒラリー・クリントン氏が支援者に呼びかけるときに使うような言葉で、やや気軽な上から目線の印象だ。

    それが今回は「グッドアフタヌーン」と、あらたまった言い方になり、「お忙しいスケジュールのなか来てくださってありがとうございます」と相手を気遣う様子まで見せる。

    これまでと印象が違う今回の会見だが、その背景には深刻な客離れに伴う経営不振がある。カサノバ社長が就任した2013年8月以降、同社の客数は前年同月比でマイナスが続き、期限切れ鶏肉問題が発覚した2014年7月以降は特に顕著に落ちている。

    それが2014年通期の連結決算で218億円の赤字という形で現れた。スタジオでは企業経営者のクロサカタツヤ氏が、「業績が悪くなっているときに高圧的になる代表はいない」とコメント。TBS解説委員の竜崎孝氏も、

    「連結決算の発表だから消費者も大事だけど、投資家や株主がその先にいる。経営責任を問われるわけですから、そういう意味でも今までと違う丁寧さを必要としたという合理的な判断でしょう」

    と説明。ただしネットには「日本ではこんなにペコペコしないとやってけないってことね」「あのスーツにブラウスも彼女のセレクトなのだろうか。まさに日本のリクルートスーツスタイルという感じ」と、カサノバ社長に同情する声も上がっている。

    あわせてよみたい:加工食品・外食産業で「異物混入を100%なくすことは無理」と思う理由

     
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