• オンナは「職場の華」なのか? ルミネ「働く女性たちを応援するCM」に非難集中し非公開に

    ルミネが3月17日にYouTube上でアップしたCMに批判が殺到し、20日には動画を非公開にする事態になった。

    現在、動画は見られなくなっており、動画が公開されていた「LUMINE Special Movie」チャンネルには「お詫び」と題された文章が掲載されている。

    「この度は弊社の動画においてご不快に思われる表現がありましたことを深くお詫び申し上げます。今後はこのようなことのないよう、十分に注意してまいります。 株式会社ルミネ」

    男性目線から「変わらなきゃ」と危機感を持たせられる

    「働く女性たちを応援」ということだったが……。

    削除されたのは「ルミネが働く女性たちを応援するスペシャルムービー」と題された1分の動画。ドラマ仕立てになっており、主人公は企業で働く若い女性だ。ストライプのシャツにロングコート、背中にはリュックサックを背負っており、さっぱりとした印象だ。

    しかし彼女が通勤中に会社に向かって歩いていると、先輩社員とみられる男性から「なんか顔疲れてるな~、残業?」と言われる。これに「いや、普通に寝ましたけど」と答えると、「寝てそれ?ハハハ(笑)」と酷い言葉を投げられてしまう。

    会社のエントランスに入ると2人の前に、花がらスカートにウェーブヘアの女子社員が登場。男性社員が早速「おはよう!髪切った?」と話しかけ、この女子社員が去って行くと、「やっぱかわいいな、あの子」と呟く。

    これに主人公は「そうですねえ、いい子だし」と返事。すると男性社員から再び「大丈夫だよ、ヨシノとは需要が違うんだから」と若干小馬鹿にされた感じで言われてしまう。そして、「需要」という言葉の意味が、以下のように説明される。

    「求められること。この場合、『単なる仕事仲間』であり『職場の華』ではないという揶揄」

    最後は主人公の女性が鏡の前で「最近(お洒落を)さぼってた?」と自問自答。「変わりたい?変わらなきゃ」というキャッチコピーのアナウンスが入る。普通の格好をして働いていた女性が、男性社員によって職場のいわゆる「ゆるふわモテカワ女子」と比較されて奮起するという内容だ。

    変わらなきゃいけないのは「セクハラ男性社員」という声

    これに対し、ネットではツイッターを中心に「女性を馬鹿にしている」という声が殺到。

    「セクハラ男に求められる『需要』を満たす為にルミネで買い物してください! って、多分30年前でもバッシングされる内容なのではないだろうか」 「リアルでこんな会話があればセクハラで私の職場ならば懲戒対象です」

    と厳しい声が相次いだ。人気ブログ「田舎で底辺暮らし」のpokotanさんも、20日に更新された記事でこのCMを徹底批判している。

    「たった1分の間に、これだけ女を馬鹿にした要素を詰め込むって、寧ろ難しいだろってくらいぎっしり女性蔑視が詰め込まれている」

    動画の中で変わらなきゃいけないのは、主人公の女性ではなく、上から目線で女性を品定めしている男性社員だとしている。

    もっとも、今回炎上したのはドラマCMの第1話だ。同時公開された第2話では、主人公の女性が職場の飲み会でイケメン風の男性社員といい雰囲気になり、「明日はなに着ていこうかな」とウキウキする内容となっている。最終的に何話あるのかは不明だが、散々な目にあった女性をフォローする内容が用意されていたのかもしれない。

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