社名の由来は特攻野郎! エイチームは名古屋で唯一「B2CのIT企業で東証一部上場」 2015年3月24日 キャリコネNEWS ツイート 80年代に米国で制作され、日本でも放送されたアクションドラマ「特攻野郎Aチーム」。米陸軍の特殊コマンド出身の個性的な4人組が、人を殺さず巧みに悪を倒す痛快さで、絶大な人気を博した。 この番組名を社名に取った会社が、名古屋のエイチームだ。東証マザーズ上場から233日という史上最短記録で、2012年11月22日に東証一部に上場している。彼らはどんな組織運営を行っているのか。広報の尾崎美鈴さんにレポートしてもらった。 自社サービスの開発が起死回生のヒットに 私たちエイチームは、名古屋に本社を置きWEBサイトやスマホアプリなどを開発・提供するIT企業です。社員の約7割は、愛知・岐阜・三重の東海地区出身者。強い地元志向ゆえの「一体感」が、当社の強みでもあります。 「エイチーム」という社名の由来は、1980年代の米テレビドラマ「特攻野郎Aチーム」。社長の林高生が25歳で創業したときの「どんな問題もチームワークで解決し、困難を乗り越えていくスペシャリスト集団にしたい」という想いが込められています。 今でこそ数々の自社サービスを展開している当社ですが、創業から6年間ほどはソフトウェアの受託開発がメインでした。おもに携帯サイトの制作を行なっていましたが、納期が非常に短かったり無理難題を押し付けられたりして、社員は疲弊していきました。 夢も目標もなく、何のために働いているのか分からない。始業時間は10時なのに、16時に出社してくる社員もいるような、チームワークも何もない会社でした。 「このままでは会社は続かない」。危機感を抱いた林は2003年、自社サービスの携帯ゲームの開発に踏み切ります。これが幸いにもヒット。これまでネガティブ思考だった社員も、「自分たちにもできるんだ!」と自信がついたようです。 さらに良いものを作ろうと会社の雰囲気が明るくなり、オフィスなどの設備にも投資ができました。さらにリクルーティングにも影響を与えて良い人材が集まり、チームワークも生まれていったのです。 口コミサイトの構築に新人エンジニアを抜擢 エイチームが運営する中古車一括査定サイトの「ナビクル」は、2007年のサービス開始以降、中古車一括査定サイト市場におけるトップシェアを誇るサービスへと成長していきました。しかしユーザーからは、 「車の知識がない人が、車の購入を検討するときに見る車の口コミサイトがない。車の購入時に悩みを抱える人が多い」 といった声も聞かれました。そこで、口コミによる効果的な車選びを可能にする「クルビア」を立ち上げるべくチームが組まれました。立ち上げメンバーの小林一樹はエンジニア経験が長く、知識も長けたベテランです。 しかしその小林でも口コミサイトの立ち上げは初めてで、ユーザーへの感想の聞き方や良質な口コミの集め方など初歩の段階でつまずきました。そこで新たなアイデアを求めるべく、新入社員エンジニアの上島愛史を新たにチームに招きました。 入社以来、様々なプロジェクトで活躍し急成長している上島の努力を、小林は見逃しませんでした。上島は車の購入を検討している同世代の仲間からユーザー目線の意見を引き出したり、他の口コミサイトの機能を分析したりして、改善に取り入れました。 「アイデアを出し合っても、行き詰まってしまったこともあります。今日はダメだと、気分転換にみんなでそのまま焼肉へ行きましたが、諦めきれずに議論が盛り上がって、その場で実現が決まった機能もありました。こんなチームだからこそ、思いきった意見も言えたのだと思います」(小林) 焼肉の翌日には、口コミや評価から車を検索できる効率的な仕組みを追加。このアイデアは、サイトのページビュー増加にも良い影響を与えました。 全社員対象の「新規事業案選手権」を年4回実施 当社では3か月に1度、「A+(エイプラス)」という全社員を対象とした新規事業案選手権を開催しています。役員にプレゼンをして審査を通った事業の起案者は、賞金を授与されると共に、プロジェクトリーダーとして新規事業を任されることもあります。 もちろん新規事業の創出はそう簡単なものではなく、グランプリを獲得しても事業化が見送られることも多々あります。それでも入社数か月の新入社員による起案もありますし、審査会の場には多くの社員がプレゼンを聞きに集まります。みんなが新規事業に関心を持って創出に取り組む文化が浸透しています。 自動車産業やものづくりの文化が根付く名古屋の地で、私たちのようなB2CのIT企業は名古屋の東証一部上場企業では唯一、非上場を含めても稀な存在です。当社はここで唯一無二の存在を目指し、持ち前のチームワークで新しいサービスを発信し続けていきます。 【プロフィール】エイチーム広報 尾崎 美鈴:1985年生まれ。長野県出身。アパレル商社での販売員を経て、2011年にエイチームに入社。総務や人事を経て現在は広報を担当。ベンチャー企業の魅力を日々PRしている「なでしこ広報会」(主宰:栗田朋一・東京PRアカデミー代表)に参加している。
社名の由来は特攻野郎! エイチームは名古屋で唯一「B2CのIT企業で東証一部上場」
80年代に米国で制作され、日本でも放送されたアクションドラマ「特攻野郎Aチーム」。米陸軍の特殊コマンド出身の個性的な4人組が、人を殺さず巧みに悪を倒す痛快さで、絶大な人気を博した。
この番組名を社名に取った会社が、名古屋のエイチームだ。東証マザーズ上場から233日という史上最短記録で、2012年11月22日に東証一部に上場している。彼らはどんな組織運営を行っているのか。広報の尾崎美鈴さんにレポートしてもらった。
自社サービスの開発が起死回生のヒットに
私たちエイチームは、名古屋に本社を置きWEBサイトやスマホアプリなどを開発・提供するIT企業です。社員の約7割は、愛知・岐阜・三重の東海地区出身者。強い地元志向ゆえの「一体感」が、当社の強みでもあります。
「エイチーム」という社名の由来は、1980年代の米テレビドラマ「特攻野郎Aチーム」。社長の林高生が25歳で創業したときの「どんな問題もチームワークで解決し、困難を乗り越えていくスペシャリスト集団にしたい」という想いが込められています。
今でこそ数々の自社サービスを展開している当社ですが、創業から6年間ほどはソフトウェアの受託開発がメインでした。おもに携帯サイトの制作を行なっていましたが、納期が非常に短かったり無理難題を押し付けられたりして、社員は疲弊していきました。
夢も目標もなく、何のために働いているのか分からない。始業時間は10時なのに、16時に出社してくる社員もいるような、チームワークも何もない会社でした。
「このままでは会社は続かない」。危機感を抱いた林は2003年、自社サービスの携帯ゲームの開発に踏み切ります。これが幸いにもヒット。これまでネガティブ思考だった社員も、「自分たちにもできるんだ!」と自信がついたようです。
さらに良いものを作ろうと会社の雰囲気が明るくなり、オフィスなどの設備にも投資ができました。さらにリクルーティングにも影響を与えて良い人材が集まり、チームワークも生まれていったのです。
口コミサイトの構築に新人エンジニアを抜擢
エイチームが運営する中古車一括査定サイトの「ナビクル」は、2007年のサービス開始以降、中古車一括査定サイト市場におけるトップシェアを誇るサービスへと成長していきました。しかしユーザーからは、
といった声も聞かれました。そこで、口コミによる効果的な車選びを可能にする「クルビア」を立ち上げるべくチームが組まれました。立ち上げメンバーの小林一樹はエンジニア経験が長く、知識も長けたベテランです。
しかしその小林でも口コミサイトの立ち上げは初めてで、ユーザーへの感想の聞き方や良質な口コミの集め方など初歩の段階でつまずきました。そこで新たなアイデアを求めるべく、新入社員エンジニアの上島愛史を新たにチームに招きました。
入社以来、様々なプロジェクトで活躍し急成長している上島の努力を、小林は見逃しませんでした。上島は車の購入を検討している同世代の仲間からユーザー目線の意見を引き出したり、他の口コミサイトの機能を分析したりして、改善に取り入れました。
焼肉の翌日には、口コミや評価から車を検索できる効率的な仕組みを追加。このアイデアは、サイトのページビュー増加にも良い影響を与えました。
全社員対象の「新規事業案選手権」を年4回実施
当社では3か月に1度、「A+(エイプラス)」という全社員を対象とした新規事業案選手権を開催しています。役員にプレゼンをして審査を通った事業の起案者は、賞金を授与されると共に、プロジェクトリーダーとして新規事業を任されることもあります。
もちろん新規事業の創出はそう簡単なものではなく、グランプリを獲得しても事業化が見送られることも多々あります。それでも入社数か月の新入社員による起案もありますし、審査会の場には多くの社員がプレゼンを聞きに集まります。みんなが新規事業に関心を持って創出に取り組む文化が浸透しています。
自動車産業やものづくりの文化が根付く名古屋の地で、私たちのようなB2CのIT企業は名古屋の東証一部上場企業では唯一、非上場を含めても稀な存在です。当社はここで唯一無二の存在を目指し、持ち前のチームワークで新しいサービスを発信し続けていきます。
【プロフィール】エイチーム広報 尾崎 美鈴:1985年生まれ。長野県出身。アパレル商社での販売員を経て、2011年にエイチームに入社。総務や人事を経て現在は広報を担当。ベンチャー企業の魅力を日々PRしている「なでしこ広報会」(主宰:栗田朋一・東京PRアカデミー代表)に参加している。