男女の「賃金格差」が大きい仕事トップ10 米では「職場の男女比」とも関係 2015年3月29日 キャリコネNEWS ツイート 米Bloomberg Businessweekによると、高学歴の米国女性は、同じ職種で同じ経験値を持つ男性より給与が少ないと感じているとのこと。実際、MBAを取得した女性の年収は、男性より平均して1万4548ドル(約173万円)も下回っているそうです。 せっかく高い学歴を得たとしても、それが収入や役職に反映されないなら、本当の意味での女性の地位向上は、まだ先の話ということになるのでしょう。 ただし全体としては、女性の社会進出に伴い管理職や高給の職種に就く女性が増え、賃金の男女格差は縮まっています。米USA TODAYは、2014年の女性正社員の平均賃金は男性の82.5%で、1979年の62%からかなり改善したと紹介しています。(文:ANIKA) 妊娠・出産による「キャリアの中断」も格差の一因に とはいえ、平均賃金の男女差が縮まったのは、おもに労働者数の多い販売やサービスなどの職種の話。MBA取得者などの高学歴者を積極的に雇用して高賃金を支払う職種では、いぜんとして70年代末の格差を保ったままだと報じられています。 またUSA TODAYは、米労働統計局のデータから「賃金の男女格差が最も大きい10の職種」(下記参照)を紹介し、女性の平均的週給が男性の4分の3に満たないと指摘しています。 その理由は、米国においても女性は、妊娠・出産などでキャリアを中断したり諦めざるをえないことが多いから。職場における女性の構成比も関係し、職場でマイノリティの女性が格差是正の声を上げてもなかなか届かないという問題もあるようです。 1.ファイナンシャルアドバイザー 2014年の女性の年収は男性の61.3%。平均週給は1004ドル(男性1637ドル) *約72%だった2005年より悪化 2.内科医、外科医 男性医師の62.2%。平均週給は1246ドル(男性2002ドル) *男性の職業別年収ランキングで医師は3位、女性は13位 3.証券、商品取引、金融商品営業 男性の65.1%。平均週給は883ドル(男性1356ドル) 4.ファイナンシャルマネージャー(財務部の管理職) 男性の67.4%。平均週給1127ドル(男性1671ドル) 5.最高経営幹部 男性の70.0%。平均週給1572ドル(男性2246ドル) 6.小売店販売員 男性の70.3%。平均週給491ドル(男性698ドル) 7.ヒューマンリソース・マネージャー(人事部の管理職) 男性の71.2%。平均週給1300ドル(男性1827ドル) 8.バーテンダー 男性の72.4%。平均週給459ドル(男性634ドル) *学歴重視ではないが、女性進出の少ない職場 9.不動産営業 男性の73.3%。平均週給726ドル(男性991ドル) 10.宅配、運送運転手 男性の73.7%。平均週給545ドル(男性739ドル) *トラック運転手は学歴重視ではないが、労働時間の長さや労働の過酷さから完全な男社会。女性のドライバー人口は約4% (参照)Women’s Career Choices Don’t Explain the Gender Pay Gap (Bloomberg) / The worst paying jobs for women (USA TODAY) あわせてよみたい:女性役員の割合がインドより低いニッポン
男女の「賃金格差」が大きい仕事トップ10 米では「職場の男女比」とも関係
米Bloomberg Businessweekによると、高学歴の米国女性は、同じ職種で同じ経験値を持つ男性より給与が少ないと感じているとのこと。実際、MBAを取得した女性の年収は、男性より平均して1万4548ドル(約173万円)も下回っているそうです。
せっかく高い学歴を得たとしても、それが収入や役職に反映されないなら、本当の意味での女性の地位向上は、まだ先の話ということになるのでしょう。
ただし全体としては、女性の社会進出に伴い管理職や高給の職種に就く女性が増え、賃金の男女格差は縮まっています。米USA TODAYは、2014年の女性正社員の平均賃金は男性の82.5%で、1979年の62%からかなり改善したと紹介しています。(文:ANIKA)
妊娠・出産による「キャリアの中断」も格差の一因に
とはいえ、平均賃金の男女差が縮まったのは、おもに労働者数の多い販売やサービスなどの職種の話。MBA取得者などの高学歴者を積極的に雇用して高賃金を支払う職種では、いぜんとして70年代末の格差を保ったままだと報じられています。
またUSA TODAYは、米労働統計局のデータから「賃金の男女格差が最も大きい10の職種」(下記参照)を紹介し、女性の平均的週給が男性の4分の3に満たないと指摘しています。
その理由は、米国においても女性は、妊娠・出産などでキャリアを中断したり諦めざるをえないことが多いから。職場における女性の構成比も関係し、職場でマイノリティの女性が格差是正の声を上げてもなかなか届かないという問題もあるようです。
1.ファイナンシャルアドバイザー 2014年の女性の年収は男性の61.3%。平均週給は1004ドル(男性1637ドル) *約72%だった2005年より悪化
2.内科医、外科医 男性医師の62.2%。平均週給は1246ドル(男性2002ドル) *男性の職業別年収ランキングで医師は3位、女性は13位
3.証券、商品取引、金融商品営業 男性の65.1%。平均週給は883ドル(男性1356ドル)
4.ファイナンシャルマネージャー(財務部の管理職) 男性の67.4%。平均週給1127ドル(男性1671ドル)
5.最高経営幹部 男性の70.0%。平均週給1572ドル(男性2246ドル)
6.小売店販売員 男性の70.3%。平均週給491ドル(男性698ドル)
7.ヒューマンリソース・マネージャー(人事部の管理職) 男性の71.2%。平均週給1300ドル(男性1827ドル)
8.バーテンダー 男性の72.4%。平均週給459ドル(男性634ドル) *学歴重視ではないが、女性進出の少ない職場
9.不動産営業 男性の73.3%。平均週給726ドル(男性991ドル)
10.宅配、運送運転手 男性の73.7%。平均週給545ドル(男性739ドル) *トラック運転手は学歴重視ではないが、労働時間の長さや労働の過酷さから完全な男社会。女性のドライバー人口は約4%
(参照)Women’s Career Choices Don’t Explain the Gender Pay Gap (Bloomberg) / The worst paying jobs for women (USA TODAY)
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