• 「ブラック企業だ!」と思った瞬間「面接で『上下関係』をやたら連呼された」「先輩が会社の金をピンハネ」

    まじかよ……って途方に暮れたら、辞めるのも1つの選択です。 まじかよ……って途方に暮れたら、辞めるのも1つの選択です。

    楽しい楽しいゴールデンウィーク。今年から新社会人となった方々の中には、しばしの休養を満喫している若者もいるはずだ。

    しかし、この休養のなかにあって「本当に今の会社に就職して良かったのか」と疑問を感じている人も、きっといるはず。もっと言えば、入社した会社が実はどうもブラックだった。そんなことに頭を悩ませている方も、少なくはないだろう。

    今回は、ブラック企業に入社した人たちが「あ、ここどうやらダメっぽいぞ」と感じるに至った経緯を、いくつか紹介していきたい。(文:松本ミゾレ)

    「業務時間外にボランティア活動がある」「エンジニアはトイレで泣いて一人前」


    先日、おーぷん2ちゃんねるに「あっ、この企業はブラック企業だなと思ったとき」というスレッドが立っていた。書き込みの中から、目立つ声を抜き出して紹介したい。

    「早出しても8時間超えないと早出代がつかない。そもそも早出と残業の区別はなく8時間超過でようやっと手当がつくシステム」
    「面接で『上下関係』をやたら連呼する面接官」
    「業務時間外にボランティア活動がある」
    「エンジニアはトイレで泣いて一人前 研修で退職を決意した」
    「OJTの先輩が会社の金をピンハネしてたとき」

    これらの書き込み、いずれブラック企業によくある状況ではないかと感じられる。もう、いちいち理由づけてそれぞれの事例について掘り下げなくても、こんなことが目につくだけで、だいぶ臭いと考えていいぐらいの話である。

    苦境を耐えても、ブラック企業を延命させているだけ

    さて。ここまではブラック企業に悩む人々の声や、ブラック企業の傾向をただ引用しただけなんだけども、大切なことはここからだ。さきほど挙げたような一例は、単純にブラック企業によくみられる特色の一つに過ぎない。が、世間にはそれを自覚しつつも、勤務先がブラックだと理解しているのに、退職しない人々がかなり多い。

    こういう我慢って、本当に意味がない。体に毒だし、ブラック企業に存続の理由をあたえてしまうだけでしかない。

    労働者の権利を度外視したブラック企業の実態というものは、蔓延すると社会にとって害でしかない。みんなそれを分かっているのに、いざ自分がブラック企業に直面すると、どうしたことか多くの労働者が無駄な我慢をしてしまう。きっと今、この瞬間にも大型連休もどこ吹く風で、仕事や宿題を背負っているブラック労働者もいるはずなのである。そしてその我慢は自らを救うことはない。ただ呪縛として降り掛かるのみである。

    極端な話だけど「あ、ここブラックだ」と思ったら、すぐにみんな退職すれば、ブラック企業はその数が一気に減る。でも、どうしたことかみんな無駄な我慢をする。だからブラック企業はなかなか根絶されない。

    自分たちの我慢が、美徳とは正反対の病巣になっていることを、当事者たちはよくよく理解すべきである。あなたの人生は、ブラック企業に搾取されるためにあるのではない。働き口を見つける以上に、辞める勇気は大事なのだ。

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