• 家族経営企業でのありえない体験「経営者の娘を駅まで迎えに行かされた」「反発して意見するとすぐクビ」

    家族経営企業でのありえない体験 家族経営企業でのありえない体験

    特定の親族が組織を経営する「家族経営」。「同族経営」や「ファミリービジネス」などとも呼ばれるが、創業者一族が経営において実質的な支配権を持っている。上層部や周りが「身内ばかり」という企業で働く場合、「外」からやってき来た社員たちは違和感や不満を抱くことが多い。【参照元:キャリコネ】

    今回は企業口コミサイト「キャリコネ」に寄せられた、「家族経営」の会社で働く人々の声を紹介する。

    「出世は一族にゴマをすれる人」「経営陣のみ昇給、賞与、役員報酬」

    「家族経営の会社なので、出世できるのは一族にとにかくゴマスリできる人材であること。そして、従順な人。反発して意見する人はすぐにクビになります」(ルートセールス、30代前半、男性、正社員、年収250万円)

    「家族経営の『一人取締役』の会社になるので、経営陣のみ昇給、賞与、役員報酬があります。給料は同業他社に比べてかなり低いと思います」(法人営業、30代前半、男性、正社員、年収280万円)

    「家族経営のため、出世は難しい。やる気があっても、超えられない壁がある。経営者が尊敬に値すれば良いのだが、自分はそこまで思うことが出来なかった」(組織・人事コンサルタント、30代前半、男性、正社員、年収400万円)

    家族経営に関する口コミで圧倒的に多かったのが、「出世」に関するものだ。出世できるのは「一族」に限られ、一般社員はその壁を越えることができない。ゴマを擦れる人であれば多少の出世が見込める場合もあるが、「反発して意見する人はすぐにクビ」ということもある。なかには一族の経営陣にのみ「昇給、賞与、役員報酬がある」という会社も。一般社員に昇給、賞与がないというのは、モチベーション維持に関わる。

    人物や手腕が「尊敬に値するもの」で、「彼らについて行きたい、学びたい」と思えるのであれば、かろうじてやる気を保てるかもしれないが、あからさまな待遇の差は本来あってはならないことだ。出した成果と正しい評価で、一般社員も平等に出世や昇給を判断されるべきである。

    「社長、会長のワガママが通り放題」公私混同する経営者も

    「典型的な家族経営の会社。社長、会長らのワガママが通り放題。仕事の効率化を全く考えていない物の配置をさせる、不要な建屋を作る。その金を従業員に分配する気は一切無さそう」(金型設計、30代前半、男性、正社員、年収360万円)

    「家族経営のため、公私混同がすごい。娘が帰ってくるからと駅まで迎えに行かされたり、さらには美容院まで連れて行かされたりする。もっとちゃんとした仕事がしたかったのにまるで家政婦のような事務員でした」(その他、20代前半、女性、正社員、年収200万円)

    創業者一族のワガママ放題に悩んでいる社員も多い。現場社員の声を無視した社長や会長の振る舞いを嘆く声が寄せられた。経営者の娘の送迎を頼まれるというのは、もはや仕事ではない。

    こうしたありえない指示も、「家族経営」という近すぎるコミュニティのなかで「当たり前」として通ってしまい、一般社員は逆らえない雰囲気ができてしまっている。

    創業者や経営者一族が、会社の発展と社員の成長を思って行動しているのか、それとも、自分たちの利益のためだけに社員を利用しているのか。この会社に残って自分は成長できるのか、先があるのか。家族経営の企業で働く社員は、転職も視野に入れながら、一度自分の状況を冷静に考えてみてはいかがだろうか。

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