• コロナ退職後の過酷な生活「貯金を切り崩す」「精神的にも限界を超えた」シングルマザーの告白

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    会社の理不尽な方針に納得いかないと、余計なストレスを抱えてしまう。そうした日々の不満を新型コロナウイルスが後押しする形で、退職に発展するケースもあるようだ。キャリコネニュース読者からは、

    「上司とテレワークに対する考え方の違いで衝突」(千葉県/30代女性/IT・通信系)
    「給与が6割支給になった。営業再開後も減額とのこと」(千葉県/50代女性/サービス系)
    「コロナ対策は他人任せ。自部署のことしか考えていない。社員に対して健康の気遣いがない。出勤に2時間半かかる」(岩手県/30代男性/サービス系)

    とコロナが原因で退職を決意した声が寄せられている。そうした中、コロナ禍における失業で苦悩の日々をすごす人も少なくない。今回は福岡県の40代女性が元勤務先で経験した退職エピソードと、その後の悲惨な現実について紹介する。(文:鹿賀大資)

    コロナで娘が不安定に。預け先がなく、やむなく退職を決意

    女性は2月末まで、病院で看護助手をしていた。育ち盛りの2人の娘を持つシングルマザーだ。シフトは週3日、10~17時までの6時間勤務が目一杯だったという。

    「コロナが流行りだそうとした頃に、下の娘(小5)が『コロナが怖い』と不安定になりました。元から引きこもっていたお姉ちゃんと2人きりにすると、喧嘩が絶えなくなりました。癇癪も酷くなり片付けもできないため、仕事から帰ると家の中は散らかし放題。物を壊すなどの症状も酷くなっていきました」

    女性の両親は健在だが、母親は年金生活で子どもに無関心。父親も5年前に手術をしており、子どもたちを預けることができなかった。相談するあてもなく、女性は悩んだ末に退職を決めた。それ以前に職場の状況も酷かったという。

    「看護師や他の看護助手が、患者さんに対して罵声浴びせるような病院でした。便臭があるのに気づかないふりをして、オムツ交換をしない助手が腹立たしかったです。入浴介助の時なんて、患者さんは身体が動かずとも耳は聴こえているのに『臭い、汚い』など平気で文句を言ったり。ほんと患者さんが可哀想でなりませんでした」

    貯金を切り崩すギリギリの生活「精神的にも限界を通り越した」

    女性は退職後の状況について綴る。

    「勤務時間が足りなかったので雇用保険に加入できませんでした。退職してからは児童手当、児童扶養手当、特別児童扶養手当、それにわずかな貯蓄で暮らしています。子どもたちは毎日のように喧嘩するし、癇癪も起こすから部屋はぐちゃぐちゃです。夜も寝てくれないし、病院に受診しても何も変わりません。誰かに相談したところで結局は自分でやるしかないのです」

    以前は煙草や飲酒がストレスの発散方法だった。しかし体調を壊したため、今は発散する場がないという。

    「毎日が辛く精神的にも限界を通り越し、食器洗いですら億劫になっています。それでも自分で自分を追い込まないようにはしているつもりです。ネット検索をしたり、志村けんさんが出演されていた懐かしい番組の動画を観たりして、笑うように努力しています」

    女性は「雇用保険に入れる状態で働いておかないと、辞めた時がキツいです……」と後悔は拭えない。また「これから就職先も見つかるか、仕事もできるか不安です」とも述べている。2人の子どものためにも、1日でも早く幸先のよいスタートが切れる日を願うばかりだ。

    ※キャリコネニュースでは引き続き「新型コロナで退職を決意した人」「”オンライン疲れ”してませんか?」に関するアンケートを募集しています。

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