ジャストシステムの平均給与はいくら? これだけもらえる優良企業 2020年10月21日 キャリコネNEWS ツイート これだけもらえる優良企業の社員 上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、日本語ワープロソフト「一太郎」や通信教育「スマイルゼミ」などで知られるジャストシステムを取り上げます。 通信教育「スマイルゼミ」で業績急伸 ジャストシステムは、1979年に徳島県で創業。パソコン黎明期には、日本語ワープロソフト「一太郎」や、かな漢字変換ソフトウェア「ATOK」で業績を上げてきました。 しかし2000年代から収益が伸び悩み、2006年3月に海外企業を買収したものの収益が上がらず、2006年3月期から4期連続で営業赤字を続けていました。 経営に行き詰まったジャストシステムは、2009年4月にキーエンス(大阪市)と資本・業務提携を締結。不採算事業を整理したうえで、10年来取り組んできた教育事業に舵を切りました。 2012年11月にタブレットによる小学生向け通信教育「スマイルゼミ」の提供を開始。これが大当たりして業績が急回復。2013年12月には中学生向け、2018年12月には幼児向けコースも開設しています。 社員の平均年収は1145万円 2016年3月には、キーエンス出身の関灘恭太郎社長が当時38歳にして経営トップに就任。個人・法人向けサービスの両輪で業績をさらに伸ばし、株価も右肩上がりで直近5年間で約8.5倍となっています。 業績伸長に伴い、社員の給与も大きく上昇しています。 2010年3月期には586万8253円まで落ち込んだ平均年間給与ですが、「スマイルゼミ」を開始した2014年3月期には827万8252円に。その後も右肩上がりを続け、直近では1145万2242円と、大台の1000万円超えを達成しています。 2016年3月期:884万0767円 2017年3月期:906万9460円 2018年3月期:951万6164円 2019年3月期:970万8546円 2020年3月期:1145万2242円 これに伴い、組織も大きく変わっています。2008年3月期にはグループ全体の従業員(連結)が959人、本体(単体)で738人いましたが、現在では連結で333人、単体で339人まで絞り込まれています。 平均年齢は39.0歳、平均勤続年数は13.2歳で、仕事盛りの世代が集まった組織です。 サブスク契約が過半数を占める安定経営 最後に、今後の見通しについてまとめてみましょう。 ジャストシステムは「ソフトウェア事業」の単一セグメントですが、対外的には「コンシューマー事業」「教育事業(家庭)」「教育事業(学校)」「エンタープライズ事業」「公共機関向け事業」「医療機関向け事業」の6つの事業を行っています。 有価証券報告書では市場別に2つに分けられており、2020年3月期の売上高構成比は、「個人向け事業」が60.9%の222億3900万円、「法人向け事業」が39.1%の142億6400万円。前期比の成長率は、個人向けが21.4%増、法人向けが32.3%増となっています。 2020年3月期の売上高は365億0386万円で、営業利益が130億8491万円。営業利益率は35.8%です。高収益を支えるのが会員制の定額サービスという「サブスクリプション方式」というストックビジネスです。 個人向けの「ATOK」や「スマイルゼミ」、法人向けの「JUST.SFA」などのストックビジネスが売上高に占める割合は、2020年3月期には52.2%にのぼり、190億4100万円で前期比32.3%増と大きく伸長しています。 サブスクリプション方式は、売り切り型のビジネスとは異なり、契約中止による離脱がない限り継続的に売上が上がります。ポストコロナ時代に直接営業が難しくなる中で、確実に収益を維持・伸長させることのできるビジネスといえるでしょう。 ジャストシステムでは現在、マーケティング担当、ウェブプロデューサー、エンジニアなど幅広い職種で人材を募集しています。少数精鋭の高給集団なので、楽をしてぶら下がることはできませんが、市場競争力が強く収益性の高いビジネスに携わりたい人には、魅力のある職場といえるのではないでしょうか。 年収1000万円以上の転職を相談したい方はこちら。
ジャストシステムの平均給与はいくら? これだけもらえる優良企業
上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、日本語ワープロソフト「一太郎」や通信教育「スマイルゼミ」などで知られるジャストシステムを取り上げます。
通信教育「スマイルゼミ」で業績急伸
ジャストシステムは、1979年に徳島県で創業。パソコン黎明期には、日本語ワープロソフト「一太郎」や、かな漢字変換ソフトウェア「ATOK」で業績を上げてきました。
しかし2000年代から収益が伸び悩み、2006年3月に海外企業を買収したものの収益が上がらず、2006年3月期から4期連続で営業赤字を続けていました。
経営に行き詰まったジャストシステムは、2009年4月にキーエンス(大阪市)と資本・業務提携を締結。不採算事業を整理したうえで、10年来取り組んできた教育事業に舵を切りました。
2012年11月にタブレットによる小学生向け通信教育「スマイルゼミ」の提供を開始。これが大当たりして業績が急回復。2013年12月には中学生向け、2018年12月には幼児向けコースも開設しています。
社員の平均年収は1145万円
2016年3月には、キーエンス出身の関灘恭太郎社長が当時38歳にして経営トップに就任。個人・法人向けサービスの両輪で業績をさらに伸ばし、株価も右肩上がりで直近5年間で約8.5倍となっています。
業績伸長に伴い、社員の給与も大きく上昇しています。
2010年3月期には586万8253円まで落ち込んだ平均年間給与ですが、「スマイルゼミ」を開始した2014年3月期には827万8252円に。その後も右肩上がりを続け、直近では1145万2242円と、大台の1000万円超えを達成しています。
これに伴い、組織も大きく変わっています。2008年3月期にはグループ全体の従業員(連結)が959人、本体(単体)で738人いましたが、現在では連結で333人、単体で339人まで絞り込まれています。
平均年齢は39.0歳、平均勤続年数は13.2歳で、仕事盛りの世代が集まった組織です。
サブスク契約が過半数を占める安定経営
最後に、今後の見通しについてまとめてみましょう。
ジャストシステムは「ソフトウェア事業」の単一セグメントですが、対外的には「コンシューマー事業」「教育事業(家庭)」「教育事業(学校)」「エンタープライズ事業」「公共機関向け事業」「医療機関向け事業」の6つの事業を行っています。
有価証券報告書では市場別に2つに分けられており、2020年3月期の売上高構成比は、「個人向け事業」が60.9%の222億3900万円、「法人向け事業」が39.1%の142億6400万円。前期比の成長率は、個人向けが21.4%増、法人向けが32.3%増となっています。
2020年3月期の売上高は365億0386万円で、営業利益が130億8491万円。営業利益率は35.8%です。高収益を支えるのが会員制の定額サービスという「サブスクリプション方式」というストックビジネスです。
個人向けの「ATOK」や「スマイルゼミ」、法人向けの「JUST.SFA」などのストックビジネスが売上高に占める割合は、2020年3月期には52.2%にのぼり、190億4100万円で前期比32.3%増と大きく伸長しています。
サブスクリプション方式は、売り切り型のビジネスとは異なり、契約中止による離脱がない限り継続的に売上が上がります。ポストコロナ時代に直接営業が難しくなる中で、確実に収益を維持・伸長させることのできるビジネスといえるでしょう。
ジャストシステムでは現在、マーケティング担当、ウェブプロデューサー、エンジニアなど幅広い職種で人材を募集しています。少数精鋭の高給集団なので、楽をしてぶら下がることはできませんが、市場競争力が強く収益性の高いビジネスに携わりたい人には、魅力のある職場といえるのではないでしょうか。
年収1000万円以上の転職を相談したい方はこちら。