• 「どうしても出向しろと言うなら辞めます」上場企業を退職してタクシー運転手になった男性の回想【後編】 NEW

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    「この会社ダメだな」と、自身の勤め先に幻滅した経験のある人はいるだろうか。投稿を寄せた大阪府の50代後半の男性(年収650万円)も、その一人のようだ。

    この男性はかつて、業務用厨房機器のメーカーで営業職に就いていた。かなりの長時間労働が常態化している職場だったという。その後、リーマンショックが起きた。男性の勤め先も影響を受けて、「すぐに工場部門の派遣社員を全て切りました」と振り返った。

    しばらくして景気が少し回復したら、今度は工場が人手不足に。すると会社は社員たちに工場に出向するよう言い始めたのだった。男性も出向を言い渡されたが、技術職ではないので「行っても何の役にも立たない」と感じた。さらに自身が契約した工事がもうすぐ始まるというタイミングでもあった。

    「私が現場にいないと、職人さんが工事ができません」

    と男性は出向を断ると、上司から「会社を辞めてもらわないとあかんな!」などという驚きの言葉が返ってきたのだった。「この会社ダメだな」と呆れ、退職を決意したところまでは【前編】で伝えた通りだ。このあと男性は穏便に辞められたのだろうか。(文:天音琴葉)

    「今日この時から有給休暇をとり、退職の日まで次の職探しをしますので、もう出社しません!!」と宣言

    男性は「私がいないと契約した工事ができないことはわかってました」と繰り返し、その後の展開を次のように振り返る。

    「『どうしても出向しろと言うなら辞めます。今日、この時から有給休暇をとり、退職の日まで次の職探しをしますので、もう出社しません!! 』と言って、会社をあとにしました」

    上司は、まさか本当に男性が辞めると言い出すとは思わず、目が点になったに違いない。一方で男性はそれまで有給休暇を「1日もとったことない」とし、20日ほどの休みに入った。すると数日後、上司から連絡があったという。

    「『契約した工事を、全て現場監督になって施工してくれ』と言われました。やはり、私がいないと工事ができないことに気づき連絡してきたようでした」

    男性は、ようやく上司に自身の訴えを理解してもらえたと思った。だがこのあと、そんな期待を大きく裏切られることとなる。

    「私はてっきり会社に戻ってきてくれという意味だと思ってました。『だから、私がいないと工事ができないと言ったじゃないですか。やっとわかってくれましたか。で、今後はどうなりますか?』と聞くと、『工事を全て施工したら、辞めてくれ!』と言われました。本当にふざけた会社でした」

    と男性は投稿を結んだ。これらは今から15年ほど前の出来事だが、今も忘れられないのだろう。なお、「現在は、タクシー運転手をしています」と男性は明かしている。

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