• 「ウチの開発はどうなっているんだ?」業界紙に掲載された同業他社の提灯記事に動揺する上層部にウンザリした男性

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    経営陣が無能な会社で頑張り続けるのはつらい。優秀な人ほど去っていくものだ。投稿を寄せた40代男性は「既に転職して見捨てた会社の話です」と切り出した。

    前職では責任者として、化学系業界新聞の市場動向のインタビューに対応することがあったそうだ。

    「会社としてPRしたいことは広報部を通じて、宣伝めいた記事を掲載してもらっていました」
    「読者(主に顧客)の反応を見るための記事です。嘘はありません。事実を読者が発信側に都合よく誤解する可能性は差し込まれてあります」

    これは業界関係者向けに発行されている業界紙ならではだろう。業界紙にとって広告主である企業は絶対的な存在であり、企業側にも業界紙に情報を載せるメリットはある。そんな業界紙と「持ちつ持たれつ」という関係が長年続いていたそうだ。(文:天音琴葉)

    業界紙の提灯記事を真に受ける役員

    男性曰く、情報を発信する企業側は「自分たちだけで価値大小を測りかねる」「市場の反応を見たい」という目的で、取材対応や記事掲載依頼をしているとし、「経験者は皆、理解しています」と続けた。こうした宣伝記事は4月や5月に増えるそうだ。

    「つまり6月の『株主総会対策』および『株価対策』などを目的として(記事で)発表されます。4~5月の記事は、(事情を)分かってる人間はあまり信じません」

    だが役員らの反応は違っていた。毎年、上記の時期になると「プロパガンダに等しい記事」を真に受け、騒ぎ立てるそう。

    「同業他社はこんなに素晴らしいことをやってる、ウチの開発はどうなっているんだ? 他社の発表はウチにとってどれくらい脅威なのか報告しろ!」
    「今いろんな記事で他の会社は◯◯の開発を進めている! どうしてウチはやらないんだ、どうなっているんだ」

    人が変わっても質が同じ? 毎年、同じ騒ぎを繰り返す役員たち

    役員が変わっても毎年こうした騒ぎが繰り返されていた。そのたびに男性は、「(開発を)やってる報告を覚えていないか、自社の強みがないのでやってないことを忘れている」と心底うんざりしたそうだ。

    結局、男性は転職し、現在は技術コンサルタントをしている。年収は1600万円と明かしており、転職して大正解だっただろう。一方で前職は相変わらずのようだ。

    「いまも社内での会議に忙しい毎日を送っていると、在籍者から聞き及びます。人事評価制度も一定以上の役職には無意味なようで、役員に気にいられないと役員になれない仕組みである以上、あの会社はいつまでも変わらないでしょう」

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