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    「貴方は頭が腐ってるの?」と自主退職に追い込まれた男性 その後、ヘッドハンティングで「因縁」の相手より上位のポジションに就いて……【後編】 NEW

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    酷い目に遭わされ「許せない」と思う相手に対し、意趣返しのチャンスが巡ってきたら、あなたならどうするだろうか。

    委託給食会社に所属していた50代男性は、高齢者施設で調理責任者として働いていた。ところが4年ほど前、土用の丑の日に出した昼食が原因で、退職に追い込まれてしまった。

    鰻を多めに使用したチラシ寿司をメインに、お吸い物、茶碗蒸し、デザートなどのメニュー構成だった。ところが昼食を提供して5分もしないうちに施設の介護部門の主査が、

    「鰻にスイカのデザートは食べ合わせが悪い」

    と怒鳴り込んできた。確かに鰻とスイカの組み合わせは消化不良を起こすという説はあるが、「迷信だ」と返した。すると主査は烈火の如く怒り出した。

    「貴方は頭が腐ってるの?」「栄養士もピーマン頭の能無し!」「腐った頭で作った料理、利用者が食中毒にならなきゃ幸いだわ!」

    この件を施設と会社に報告すると、施設長が入居者らに聞き取り調査を行った。「今日の食事は最高だね~」という喜びの声しか上がらなかったそうだ。主査はおもしろくなかったに違いない。

    その後も主査の怒りが収まることはなく、施設長は苦渋の決断をした。給食会社への委託契約を打ち切ったのだ。責任を問われた男性は自己都合退職し、他の会社へと移った……。ここまでは【前編】で伝えた通りだが、このあとひょんなことから主査に復讐するチャンスがやってきた。(文:天音琴葉)

    因縁の相手と再会。ひときわ大きな声で挨拶

    男性曰くその高齢者施設は業界内での評判も良くなかったようで、他の委託給食会社が見つからず自前で給食を提供することに。ところがスタッフを募集したものの応募が来なかった。そこで男性に白羽の矢が立てられたのだ。

    「(件の高齢者施設の)本社社長から私に連絡が来て、今は私とその管理栄養士がヘッドハンティングされた形で給食を完全管理しています」

    契約を打ち切ってきた会社の社長から直々に雇われるとは謎な展開だ。しかも男性と管理栄養士の役職はそれぞれ、「介護部門主査より上位職者となりました」と出世した。一方で主査は一転して居心地が悪くなったに違いない。

    「私たちを見ると目を伏せてそそくさといなくなります」

    という男性だが、その主査を見かけた際には、ひときわ大きな声で明るく「◯◯さん、おはようございます」と挨拶をしているそうだ。このくらいの仕返しはしてもいいだろう。

    「まさか頭の腐った人間が、自分のサービス付き高齢者向け住宅に社員として来るなんて思ってもいなかったでしょう」

    主査は定年になるまでの2年間、針の筵の上で過ごすことになりそうだ。

    「勿論、未だケジメは取れていないと感じますんで、折を見て策を講じて雪隠詰めにして差し上げたいと思っています」

    と結んだ男性だが、やり過ぎはよろしくない。あくまでも、ほどほどにしたほうがいいだろう。

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