若者よ、カンボジアでカレー屋やろうぜ! やらされ仕事を離れて1か月全力疾走 2014年7月22日 そんなときにはサムライカレー! ツイート こんにちは、海外就職研究家の森山たつをです。私はいまカンボジアで「サムライカレー」というプロジェクトを進めています。若者向けのインターン型起業体験プログラムなのですが、これが面白くて仕方ありません。きっとカンボジアという「成長している国の勢い」の影響なのでしょう。 一方、ときどき日本に帰ってくると、若者たちが気の毒なくらい元気のない顔をしています。それも仕方のないことでしょう。私にもサラリーマン経験があり、そのことに後悔はありませんが、若い人たちが「働いたら負け」と言っている気持ちもすごくよく分かるからです。いまの日本は社会も企業も、あまりにも神経質で息がつまってしまいます。 日本の近くに「若くて成長するアジア」がある 「働いたら負け」――。日本企業に就職すれば、長時間拘束されてプライベートもなくなるし、理不尽なおっさん上司の下でストレスに満ちた時間を過ごさなければならない。そんな毎日を送っていれば、心身ともに病んでいくのは目に見えています。その意味で、私もこの考えに賛成です。 でも世界には、新卒一括採用もリクルートスーツもなく、おかしな圧迫面接も細かなビジネスマナーもない国があります。そればかりか、会社に就職しなくても誰にも怒られませんし、必死に働かなくては生きていけないなんてこともありません。 それが日本から程近い、東南アジアの国々の姿です。熱帯あるいは亜熱帯の気候で、豊かな自然の実りがあり物価も安い。平均年齢が低く、老人たちが威張っていない。労働力と市場を求めて先進国から投資が相次いでいます。 生まれてきた子どもは、いい学校に行って、卒業したらいい会社に入る。そこでひたすら我慢を重ねたら、もしかすると豊かな老後が待っているかもしれない――。このような戦後日本モデルは、少子高齢化の進行で幻となることは確実です。 そもそも「そんな人生が一番幸せである」という価値観自体、戦後の経済成長を支えるための洗脳だったのではないでしょうか。若者の「(日本企業で)働いたら負け」とは、そのような過去の人生観に対するアンチテーゼと読むこともできます。 女の子も純粋で可愛い! 人生とは元々、もっと楽しいものであっていいはずです。なのに日本の社会は、これほど豊かでありながら、なぜこうもお互いを追い詰め合いながら生きているのでしょうか。それが先進国の知識人の悲しみ、などと悟りたくはありません。 下りのエスカレーターに乗って、このままねたみやひがみに振り回されて生きていくのか。それとも上りの階段を、汗をかきながら自分の足で駆け上っていくのか。 もちろん、どちらかだけが正しいと言うつもりはありません。ただ、世界を回ってきた私としては、「下りのエスカレーターしか選択肢がない」と諦めかけている若者たちに、そうではないという情報を伝えたい。 欧米から遥か遠く離れたアジア諸国も、日本にとって隣近所のようなもの。東洋系の顔つきも似ているし、宗教などの文化や生活習慣も、そうかけ離れたものではありません(もちろん時と場所によっては配慮が必要ですが)。女の子も純粋で可愛いですよ。 日本と比べたら劣る環境も多々ありますが、それを自力で解決しようとするのもきっと力になる。そんなアウェーの環境で本気で仕事をする機会を作りました。やらされ仕事から離れて、短期間、全力疾走でカレー屋をやってみませんか? 「仕事って楽しいモノだった!」と気づいて欲しい 「サムライカレープロジェクト」の詳しいことは、次回以降、体験者の話を交えて説明しますが、キャッチフレーズは「大人のガチキッザニア! 途上国超実践型起業体験プログラム」というものです。今年6月には国土交通省と環境庁が主催する「第2回若者旅行を応援する取組表彰(若旅表彰)」で特別賞を受賞しました。 研修生は運営者が用意した施設を使って、自由にカレー屋を経営することができます。4週間または2週間で、何をするかはあなた次第。カレーの製造だけでなく、販売、人材採用からマーケティングリサーチ、カンボジアサッカーリーグを始めとする外部企業との提携まで、あらゆる業務を体験できます。 私たちは指示命令はしませんが、基本的な環境づくりは協力します。新興国では新しいことをするのにも、リスクやコストが日本より低くて済むところも多いです。手探りで仕事をしながら小さな成功体験を積み重ねる中で、 「自分はこんなこともできたのか!?」「自分はこんな仕事が好きだったんだ!」 ということを再発見してもらえれば幸いです。そして「働いたら負け」が、「仕事ってこんなに楽しいモノだったのか!」に変わることを期待しています。(森山たつを) ※そんなプノンペンでのカレー屋作りの様子をお伝えするサムライカレー報告会を8月2日(土)に東京・巣鴨で開催します。ご興味がある方はぜひいらしてください。 「キャリコネニュース編集部」がニコニコチャンネル開設! 【プロフィール】森山たつを1976年生まれ。外資系IT企業、日系大手自動車メーカーに勤務後、世界一周旅行を経てアジア7カ国で就職活動。ほぼすべての国で内定を得たが現地就職せず、「海外就職研究家」を名乗りフリーに。『セカ就! 世界で就職するという選択肢』(朝日出版社)など著書多数。現在はフィリピン・セブ島に在住。ブログ「もりぞお海外研究所」。ツイッター@mota2008
若者よ、カンボジアでカレー屋やろうぜ! やらされ仕事を離れて1か月全力疾走
こんにちは、海外就職研究家の森山たつをです。私はいまカンボジアで「サムライカレー」というプロジェクトを進めています。若者向けのインターン型起業体験プログラムなのですが、これが面白くて仕方ありません。きっとカンボジアという「成長している国の勢い」の影響なのでしょう。
一方、ときどき日本に帰ってくると、若者たちが気の毒なくらい元気のない顔をしています。それも仕方のないことでしょう。私にもサラリーマン経験があり、そのことに後悔はありませんが、若い人たちが「働いたら負け」と言っている気持ちもすごくよく分かるからです。いまの日本は社会も企業も、あまりにも神経質で息がつまってしまいます。
日本の近くに「若くて成長するアジア」がある
「働いたら負け」――。日本企業に就職すれば、長時間拘束されてプライベートもなくなるし、理不尽なおっさん上司の下でストレスに満ちた時間を過ごさなければならない。そんな毎日を送っていれば、心身ともに病んでいくのは目に見えています。その意味で、私もこの考えに賛成です。
でも世界には、新卒一括採用もリクルートスーツもなく、おかしな圧迫面接も細かなビジネスマナーもない国があります。そればかりか、会社に就職しなくても誰にも怒られませんし、必死に働かなくては生きていけないなんてこともありません。
それが日本から程近い、東南アジアの国々の姿です。熱帯あるいは亜熱帯の気候で、豊かな自然の実りがあり物価も安い。平均年齢が低く、老人たちが威張っていない。労働力と市場を求めて先進国から投資が相次いでいます。
生まれてきた子どもは、いい学校に行って、卒業したらいい会社に入る。そこでひたすら我慢を重ねたら、もしかすると豊かな老後が待っているかもしれない――。このような戦後日本モデルは、少子高齢化の進行で幻となることは確実です。
そもそも「そんな人生が一番幸せである」という価値観自体、戦後の経済成長を支えるための洗脳だったのではないでしょうか。若者の「(日本企業で)働いたら負け」とは、そのような過去の人生観に対するアンチテーゼと読むこともできます。
女の子も純粋で可愛い!
人生とは元々、もっと楽しいものであっていいはずです。なのに日本の社会は、これほど豊かでありながら、なぜこうもお互いを追い詰め合いながら生きているのでしょうか。それが先進国の知識人の悲しみ、などと悟りたくはありません。
下りのエスカレーターに乗って、このままねたみやひがみに振り回されて生きていくのか。それとも上りの階段を、汗をかきながら自分の足で駆け上っていくのか。
もちろん、どちらかだけが正しいと言うつもりはありません。ただ、世界を回ってきた私としては、「下りのエスカレーターしか選択肢がない」と諦めかけている若者たちに、そうではないという情報を伝えたい。
欧米から遥か遠く離れたアジア諸国も、日本にとって隣近所のようなもの。東洋系の顔つきも似ているし、宗教などの文化や生活習慣も、そうかけ離れたものではありません(もちろん時と場所によっては配慮が必要ですが)。女の子も純粋で可愛いですよ。
日本と比べたら劣る環境も多々ありますが、それを自力で解決しようとするのもきっと力になる。そんなアウェーの環境で本気で仕事をする機会を作りました。やらされ仕事から離れて、短期間、全力疾走でカレー屋をやってみませんか?
「仕事って楽しいモノだった!」と気づいて欲しい
「サムライカレープロジェクト」の詳しいことは、次回以降、体験者の話を交えて説明しますが、キャッチフレーズは「大人のガチキッザニア! 途上国超実践型起業体験プログラム」というものです。今年6月には国土交通省と環境庁が主催する「第2回若者旅行を応援する取組表彰(若旅表彰)」で特別賞を受賞しました。
研修生は運営者が用意した施設を使って、自由にカレー屋を経営することができます。4週間または2週間で、何をするかはあなた次第。カレーの製造だけでなく、販売、人材採用からマーケティングリサーチ、カンボジアサッカーリーグを始めとする外部企業との提携まで、あらゆる業務を体験できます。
私たちは指示命令はしませんが、基本的な環境づくりは協力します。新興国では新しいことをするのにも、リスクやコストが日本より低くて済むところも多いです。手探りで仕事をしながら小さな成功体験を積み重ねる中で、
ということを再発見してもらえれば幸いです。そして「働いたら負け」が、「仕事ってこんなに楽しいモノだったのか!」に変わることを期待しています。(森山たつを)
※そんなプノンペンでのカレー屋作りの様子をお伝えするサムライカレー報告会を8月2日(土)に東京・巣鴨で開催します。ご興味がある方はぜひいらしてください。
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【プロフィール】森山たつを
1976年生まれ。外資系IT企業、日系大手自動車メーカーに勤務後、世界一周旅行を経てアジア7カ国で就職活動。ほぼすべての国で内定を得たが現地就職せず、「海外就職研究家」を名乗りフリーに。『セカ就! 世界で就職するという選択肢』(朝日出版社)など著書多数。現在はフィリピン・セブ島に在住。ブログ「もりぞお海外研究所」。ツイッター@mota2008