• 出身大学別にみた年収ランキングはこうだ!

     サラリーマンの年収と、出身大学との間には、どういう関係があるのか。キャリコネに登録されている膨大なデータを用いれば、こうした問題まで分析できてしまう。

     結果は、表のとおりだ。登録人数が多い50大学の640人を抽出して集計した上で、さらに主要な30大学にしぼって、まとめた。
     率直に、驚きを禁じ得ない。ここまでも見事に、世間的な大学の評価が、収入と相関するものだろうか。
     「出身大学の年収ランキング」は、ほぼそのまま「大学入試の難易度ランキング」の相似形である。
     つまりこの国では、一人ひとりの人生において、たかだか高卒時の偏差値という一瞬にすぎない出来事が、その後の生涯収入をすっかり左右してしまうのだ。その厳然とした現実が、ここに表れている。

     トップは東京大学だった。 唯一、年収1000万円を突破している。また、2位につけた京都大学も、唯一の900万円台だ。
     これに次ぐのが、首都圏の私立大学ならば慶応、早稲田、上智だ。これに「MARCH」クラスがきれいに続いている。
     その中では、立教大がやや抜けだし、青山学院がその後を追っているかっこうだ。
     関西圏のランキングも、ほとんど文字通りに「関関同立」の順番。国立大学における旧帝大系の並びも、ほぼ入試難易度どおりだろう。
     集計できるデータ数が少ないため、表からは外したが、地方大学についても興味深い傾向が見られた。国立大学では、横浜国立大学や広島大学などが上位クラス。千葉大学や埼玉大学は中位になった。また新潟大学などは下位クラスだ。
     海外の大学出身者はばらつきが多かったが、それらを全部まとめて平均化すると、一橋大学クラスになった。
     また、一部の大学には、入試偏差値と比較して、年収がかなり低いと感じられる大学もあった。明治学院大学などだ。

     キャリコネでは、自分が勤務している会社に「学閥はあるか」という質問もしている。抽出した640件のなかで、学閥が「ある」と答えた人は、約18%だった。
     具体的な挙がった大学名をランキングにすると、次のとおりだ。

    1位 東京大学 32人
    2位 慶應義塾大学 23人
    3位 早稲田大学 13人
    4位 京都大学 5人
    5位 大阪大学 4人
    5位 同志社大学 4人

     ここでも東京大学はトップ。学閥という点では、京都大学は後退する。
     早慶対決は、年収においても学閥においても、慶応が上回っているかっこうだ。こうした現実を、働くサラリーマンはどう受け止めているのか。心情はアンビバレントだ。機械系の小規模商社に務める人事部長(48)は、こう記述していた。
    「学歴による昇進差別はない。トップ経営陣が無名大学の出身で、マネージャー陣も高卒が多いからだ。しかし、その反面、高学歴で有能な人材は集まらない」
     率直な表現のなかに、いわく言いがたい本音がにじんでいる。

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