• 広がる「時短メディア」 ニュースも「ざっくり」読む時代に

    LINEは10月9日、「livedoorニュース」の10周年を記念して全面リニューアルし、PCでもニュースを3行前後でまとめた「ざっくり言うと」の機能を加えると発表した。

    ニュースを「100文字以内、3行前後」で要約 

     「ざっくり言うと」は、2012年10月からスマホ版livedoorニュースで配信していたもの。記事の内容を「100文字以内、3行前後」で要約し、冒頭に表示させるコンテンツだ。LINEニュースなどで目にしていた人も多いだろう。

    スマホ画面でもスクロールせずに、ニュースの概要を「ざっくり」とつかむことができる。今回リリースされたPC版でも同様だ。

    この機能はユーザーに好評で、「ほかのポータルより効率よくニュースがチェックできる」「時間のない中でありがたい」といった声が多い。

    情報が氾濫し、手段も既存のテレビ、新聞などに加え、ネットメディア、ソーシャル、スマホアプリと多彩になっている。ユーザーはどうしたら効率よく情報を収集し、必要なものとそうでないものを「選別」できるかに苦心している。

    博報堂DYメディアパートナーズが毎年発表している「メディア定点調査2013」では、携帯電話(スマホ)からのインターネット時間がさらに増加(50.6分/日)している。ソーシャルメディア接触時間は10代20代で特に多くなっており、1日1時間以上接触している。

    ちょっとしたスキマ時間に、ニュースサイトやSNSから情報収集している人が多いということだろう。背景にあるのは、時間や集中力をそれほどかけずに、効率よくニュースを読みたいというニーズだ。

    スマホアプリでいえば、「Gunosy(グノシー)」や「SmartNews」もそうした「時短メディア」の好例といえる。

    メディア接触時間は3年で「5分」しか増えてない

     「Gunosy(グノシー)」はユーザーのソーシャルアカウントから興味を分析して、そのユーザーに合ったニュースだけを表示してくれるので、読みたいニュースを探す手間が省ける。8月にユーザー数が50万を超えた。

    「SmartNews」は、ツイートでシェアされる記事を独自解析し、話題の記事だけを集めている。記事はあらかじめアプリ内に保存されているので、仮に電波が悪くとも、記事の読み込みに時間がかからない。ユーザー数は未発表だが、すでに100万を超えているとの報道もある。

    どちらも手間を省き、効率よく情報収集できるという点では同じだ。こうした「時短メディア」が支持を受けている理由は、前出の「メディア定点調査2013」が示唆している。

    2013年の「メディア接触時間」は1日あたり「353.1分」。3年前の2010年は「347.9分」で、実に5分程度しか増えていないのだ。ユーザーがメディアに割ける時間は、1日6時間程度が限界ということだろう。

    メディアに接触する時間が変わらないのに情報量が多くなれば、1つの情報にかける時間は減る。だからあらかじめ要約された記事や、あらかじめ自分の興味がある記事を選んでくれるアプリにニーズが増えるのだろう。「読む手間」や、「探す手間」が省ければ、1分あたりに収集できる情報も増える。

    こうした「時短メディア」が増えるのも、必然の流れかもしれない。

    【働く人に役立つ「企業インサイダー」の記事はこちら】

     

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