• ガンホーが「無双状態」に? ソフトバンク、スーパーセル買収の「衝撃度」

    ソフトバンクがフィンランドに本社を置く世界最大手のスマートフォン向けゲーム開発会社、スーパーセルを買収した。スーパーセルは世界中で大ヒットしたスマホ向けゲーム、「Clash of Clans」を開発した企業として知られており、スマホゲーム業界に衝撃が走っている。  

    ソフトバンクの15日の発表によると、同社傘下のガンホー・オンライン・エンターテイメントとともに総額15億3000万ドル(約1515億円)でスーパーセルの株式51%を取得するという。

    1日の売上は「約2億4000万円」

    スーパーセルは2010年、現CEOのイルッカ・パーナネン氏らによってフィンランドの首都ヘルシンキで設立された。スマホゲーム業界の急成長株として知られ、2012年にリリースしたスマホ向け戦略シミュレーションゲーム「Clash of Clans」は、137か国の「App Store」で1位を記録。やりこみ要素が多いことから日本でも夢中になる人が少なくない様子で「パズドラよりはまりました(笑)」というレビューもあった。

    また、16日に日本語版がリリースされたばかりの農業シミュレーションゲーム「Hay Day」も96か国で1位となる大ヒット。同社は、2013年2月から7月にかけ「App Store」のゲームカテゴリで売上1位となっており、海外メディアによるとこの2つのゲームで売上が1日に240万ドル(約2.4億円)もあるのだという。

    同社が理念として掲げているのが「タブレット・ファースト」という考えだ。公式HPでは、「タブレットが究極のゲームプラットフォームになろうとしている」と力説。

    「優れたゲームはどれもそのプラットフォームに特化してデザインされている」とし、iOSの中でも、iPadでのユーザビリティを強く意識したゲーム作りを心がけているということだ。

    (最新記事はこちら)

    「ガンホーに敵がいなくなってしまった」

    今回の買収によりソフトバンクは、スマホゲーム業界世界最大手のスーパーセルと、「パズル&ドラゴンズ」で国内最大手となったガンホーを両手に持つこととなる。ガンホーは昨年米国と韓国でも「パズドラ」をリリースしたが、まだ日本ほどのヒットにはなっていない。

    今後はスーパーセルが持っている海外でのマーケティング力などを活かして、海外展開に拍車をかけていくと見られている。

    ソフトバンクのスーパーセル買収は業界で大きな衝撃を持って受け止められた。ツイッターでは、業界人から、

    「ソフトバンクがいつの間にか世界一のスマホゲーム会社に」
    「もうダメだ、ガンホーに敵がいなくなってしまったw」

    といった声が挙がっていた。新規参入が相次いでいるスマホゲーム業界だが、今後はソフトバンク傘下のガンホー・スーパーセルの一強状態になるかも知れない。

    こうした状況を受けて16日には東京株式市場でガンホー株が急上昇。前場ではストップ高水準に当たる、前日比1万5000円高の8万5900円を記録している。

    【働く人に役立つ「企業インサイダー」の記事はこちら】

  • 企業ニュース
    アクセスランキング

    働きやすい企業ランキング

    年間決定実績1,000件以上の求人データベース Agent Navigation
    転職相談で副業