人気メガベンチャーの「スゴい初任給」 年俸600万円を提示する会社も 2014年4月8日 企業徹底研究 ツイート 4月6日のTBS系「アッコにおまかせ!」では、人気IT企業の「初任給」を特集していた。番組で紹介された初任給を高い順に並べると、次のようになる。 ディー・エヌ・エー(DeNA):38.7万円、グリー:35.0万円、サイバーエージェント:34.0万円、楽天:30.0万円、クックパッド:30.0万円、ドワンゴ:28.0万円、ミクシィ:28.0万円、カカクコム:22.3万円 日本の常識にとらわれない「新御三家」 厚労省の調査(2013年)では、大学卒の平均初任給は19.8万円。MCの峰竜太さんは「いまIT企業、特にスゴいですね!」、和田アキコさんも「(DeNAは)平均の倍ですよ!」と驚きの声をあげていた。 これを受けて、キャリコネ編集部が各社の「2015年卒向け募集情報」をチェックしたところ、番組よりさらに高い金額が示されていた。DeNAの「通常コース」(エンジニアや営業など)の給与は年俸500万円で、番組で紹介された額(12か月分で464.4万円)より35.6万円高かった。 さらに同社では「日本の新卒採用の常識にとらわれず、能力に応じて」金額が提示されるといい、新卒の中でも特に能力の高い「ビジネススペシャリスト」「エンジニアスペシャリスト」では、年俸600万円以上が設定されている。 グリーは、エンジニアや総合職、クリエイターの年俸が420万円以上。14年卒では上限を1500万円としていた。サイバーエージェントでも、エンジニアなどのテクノロジー・デザインコースは「年俸408万円から」と上振れを匂わせている。新卒は一律横並びという企業が多い中、異例といってよい。 週刊東洋経済は、この3社を東大生に人気の就職先「新御三家」メガベンチャーと紹介している。負けず嫌いの東大生にとって「他人よりも初任給がずっと高い」という要素は、闘争心を駆り立てるものに違いない。 平均以下の新入社員からは羨ましい限りだが、ネット上には数字を鵜呑みにしない方がいいという意見も挙がっている。 「月の残業時間も付記してあれば良いデータだったな」 「勤務時間実績を時給換算すれば、悲惨な数字になりますよ…」 南場氏がクギ刺す「あわない会社への就職は不幸」 成長性の高いメガベンチャーは、給与が高い分、仕事がキツく、労働時間も長いというわけだ。「新御三家」のひとつ、DeNAの企画営業で働く20代の男性社員は、キャリコネの口コミに「仕事がつらいと感じることはよくある」と明かしている。 「勤務時間は1日あたり12時間以上で、土日に出勤することもあります。仕事にすべてのリソースをコミットする覚悟ができている人であれば、問題ないかと思いますが、そうでない場合は相当なストレスになるかと思います」 仮に月の労働時間を平日12時間、土日8時間の「320時間」とし、初任給「38.7万円」で割ってみると、時給は1209円。これを高いとみるか、割に合わないとみるか。 仕事に向かう姿勢にも、厳しさが求められる。DeNA取締役ファウンダーの南場智子氏は、同社の新卒募集サイトで「『思考の独立性』『逃げずにやり抜く力』が抜きん出て強い人には最高の環境、最高のチーム」としつつ、こうクギを刺している。 「『永久ベンチャー』を標榜し、互いに高い意識を強く求めるチームDeNAは、実際は、あわない人にはとても辛い職場になります。DeNAは万人にとって良い会社ではありません。(略)あわない会社への就職は、会社にとっても不幸ですが、あなたにとって遥かに不幸な出来事です」 初任給が高い仕事には、それなりの負荷もかかる。金額だけを見て、うらやましいと思ってもしようがないということだろう。 あわせてよみたい:入社1週間で「命が危ないので辞めます」という新人
人気メガベンチャーの「スゴい初任給」 年俸600万円を提示する会社も
4月6日のTBS系「アッコにおまかせ!」では、人気IT企業の「初任給」を特集していた。番組で紹介された初任給を高い順に並べると、次のようになる。
日本の常識にとらわれない「新御三家」
厚労省の調査(2013年)では、大学卒の平均初任給は19.8万円。MCの峰竜太さんは「いまIT企業、特にスゴいですね!」、和田アキコさんも「(DeNAは)平均の倍ですよ!」と驚きの声をあげていた。
これを受けて、キャリコネ編集部が各社の「2015年卒向け募集情報」をチェックしたところ、番組よりさらに高い金額が示されていた。DeNAの「通常コース」(エンジニアや営業など)の給与は年俸500万円で、番組で紹介された額(12か月分で464.4万円)より35.6万円高かった。
さらに同社では「日本の新卒採用の常識にとらわれず、能力に応じて」金額が提示されるといい、新卒の中でも特に能力の高い「ビジネススペシャリスト」「エンジニアスペシャリスト」では、年俸600万円以上が設定されている。
グリーは、エンジニアや総合職、クリエイターの年俸が420万円以上。14年卒では上限を1500万円としていた。サイバーエージェントでも、エンジニアなどのテクノロジー・デザインコースは「年俸408万円から」と上振れを匂わせている。新卒は一律横並びという企業が多い中、異例といってよい。
週刊東洋経済は、この3社を東大生に人気の就職先「新御三家」メガベンチャーと紹介している。負けず嫌いの東大生にとって「他人よりも初任給がずっと高い」という要素は、闘争心を駆り立てるものに違いない。
平均以下の新入社員からは羨ましい限りだが、ネット上には数字を鵜呑みにしない方がいいという意見も挙がっている。
南場氏がクギ刺す「あわない会社への就職は不幸」
成長性の高いメガベンチャーは、給与が高い分、仕事がキツく、労働時間も長いというわけだ。「新御三家」のひとつ、DeNAの企画営業で働く20代の男性社員は、キャリコネの口コミに「仕事がつらいと感じることはよくある」と明かしている。
仮に月の労働時間を平日12時間、土日8時間の「320時間」とし、初任給「38.7万円」で割ってみると、時給は1209円。これを高いとみるか、割に合わないとみるか。
仕事に向かう姿勢にも、厳しさが求められる。DeNA取締役ファウンダーの南場智子氏は、同社の新卒募集サイトで「『思考の独立性』『逃げずにやり抜く力』が抜きん出て強い人には最高の環境、最高のチーム」としつつ、こうクギを刺している。
初任給が高い仕事には、それなりの負荷もかかる。金額だけを見て、うらやましいと思ってもしようがないということだろう。
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