CA藤田社長の面接を動画公開「佐村河内さんとアメーバがコラボするとしたら？」

あの会社では、面接でどんなことを聞かれるのか――。就活生には非常に気になる問題だが、ネット系ベンチャーのサイバーエージェントが4月下旬、社長による最終面接の様子を動画に撮影し、YouTubeにアップしている。

公開されているのは、2015年から新卒採用に設けられた「プロデューサー」枠の選考過程。動画は2～3分のものが全部で14本あり、2月に行われた筆記試験の様子からスタート。試験に臨む就活生の様子や試験問題などが紹介された。

「浅田真央ちゃんはよく転ぶ」の擁護方法も

筆記試験を受けた323人のうち、22人が二次試験の社員面接に進み、そこを突破した8人が藤田晋社長との1対1の最終面接となる。

動画では、ひとりの女子学生の最終面接の様子をノーカットで公開。学生は白いブラウスにスカートで、藤田社長もビジネスカジュアルと、ややリラックスした雰囲気だ。

女子学生の趣味であるコスプレについて触れた後、藤田社長が「ちょっと話変わりますけど」と切りだし、AKB48の大島優子さんが、2013年の紅白歌合戦で卒業を発表したことに言及し、こう問いかけた。

「あれはどういう背景というか、秋元康さんや事務所の方が（何を）議論する中で着地になったと思いますか」

何かと話題になるAKBだが、その仕掛ける側の意図をどこまで想像できるかを見る質問なのかもしれない。内定を獲得したこの学生は、「アーティストは紅白を最終目標としていることが多いので、その最終地点である紅白での発表になったのだと思います」などと答えていた。

藤田社長は他の学生にも面白い質問をしていたようで、動画の最後でいくつか内容が紹介されている。

「佐村河内さんとアメーバがどうコラボしたら面白くなる？」
「森元首相の『浅田真央ちゃんはよく転ぶ』発言を擁護するとしたらどうしますか？」
「なぜ人はパンケーキを食べる為だけに並ぶと思いますか？」
「次にメイドカフェを当てるとしたら、どんなお店を出したらいいと思いますか？」

藤田社長の面接では、時事問題やトレンドをテーマに、どこまで柔軟にモノを考えて説明できるかが勝負になりそうだ。藤田社長による面接を受けた8人のうち、最終的に3人が内定となった。全員女性で顔出し、本名で登場だ。

企業の選考過程をYouTubeで公開する試みは、放送作家の鈴木おさむ氏が企画。鈴木氏のブログによると、藤田社長から「面白い動画を作りたい」と言われ、やるならテレビでできないことをしたいと思ったという。

就職面接をテレビで放送することは、規定の問題上できないが、ありそうでなかった企画だとし、「就職試験受けた方は絶対その時の気持ち思い出しますよ」と書いている。