• 「性産業」4社が早稲田で就職説明会 女子社員「セクハラはない」「真剣に説明すれば親も理解してくれる」

    2014年6月27日(金)、東京・新宿区の早稲田大学で「性産業合同就職説明会」が開催された。主催は早稲田大学広告研究会。性産業企業4社の経営者や社員が、知られざる仕事の裏側を語った。

    説明を行ったのは、ソフト・オン・デマンドTENGAムーディーズティーパワーズの4社。会場となった教室には、他大学を含む約200人の学生が押し寄せて満員状態。女子学生の姿も2割ほど見られた。

    「本気の運動会」に参加して入社を決めた

    TENGA松本社長も登壇TENGA松本社長も登壇

    アダルトビデオだけでも4~5000億円と言われる日本の性産業市場。消費者として知っていても、就職先としてイメージする人は多くない。そこで実際に働く人たちの声を、就活生を含む学生に聞いてもらおうというのがねらいだ。

    アダルトコンテンツの制作・流通を手がけるソフト・オン・デマンド(SOD)グループからは、AV制作を担当するSODクリエイトに今春入社した女子社員の今村さんが登壇し、入社までの経緯と現在の仕事内容について語った。

    今村さんは早大文学部卒。テレビ業界志望だったが、大学近くの高田馬場の飲み屋で偶然知り合ったSOD社員に新卒採用のことを教えてもらい、応募に至ったという。

    入社を決めたきっかけは、同グループで選考途中に行われる2泊3日の軽井沢合宿。社員研修として行われていた「本気の運動会」に就活生も参加し、同じチームの社員とともに優勝を目指すというものだった。

    その研修を通し社員の方々から会社の雰囲気や仕事内容を教えてもらい、ここで働きたいと思った。入社4日目には新入社員全員が創業者の高橋がなり氏に呼び出され、そこで選ばれた7人が社長室付きとなった。今村さんも選ばれ、高橋氏から、

    「全ての会議に参加して、できる仕事を見つけて自分で考えて仕事に入っていけ」

    と命じられた。現在はウェブ公開用の無料動画の企画制作と、SODグループ歌の特設サイト制作などに携わっているということだ。

    入社8年目の女子社員「いい意味で、凄く普通の会社」

    AV業界の仕事についてハキハキと話す様子を見ると、充実した仕事生活を送っているように見えるが、大変なこともあるようだ。「偏見で辛い思いをすることはないか」という女子学生からの質問には、

    「友だちは面白がってくれたが、親からは未だに反対されている」

    と明かす。同グループでは入社時に、親の実印付きの承諾書を提出することになっている。1か月説得してなんとか承諾書をもらったものの、まだ「入社にいい顔をしていない」という。ただ、親子関係が破綻するという事態になっているわけではないようだ。

    「親は、子どもがやりたいと言っていることがどんなに受け入れられなくても、真剣に説明し続けたら最後は『いいよ』って言ってくれると思います」

    会社も、女性が性産業界で働くことの不安を払拭したいと思っているようだ。SODで女性向けアダルト動画サイト「GIRL’S CH」を担当している入社8年目の女子社員の田口さんは、

    「いい意味で、凄く普通の会社です。女子社員が社内でセクハラされることはありません。そこは安心してください」

    と力説。男性も女性も「エロについては真剣」だといい、プロ意識を持って仕事をしている旨を強調した。

    SODといえば、社員に出演を迫る「SOD女子社員」シリーズが有名だ。学生からは「実際に女子社員が出演しろ、と言われることがあるのか」という質問も。これについて田口さんは「あるかどうかを知りたければDVDを見てください」と返していた。おそらく本当に社員が強制的に出演させられるということはないのだろう。

    TENGA社長「セックスは人の根幹にある欲求」

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