IHI 高炉建設の合弁設立 重厚長大で「一体感に欠く」社風と社員 2012年9月14日 今日の口コミ&年収 ツイート IHIは、高炉建設で世界1位のポールワース(ルクセンブルグ)と、高炉建設事業の合弁会社「IHIポールワース」を11月に設立する。資本金は4億円で両社が折半出資する。 本社は東京都江東区。新会社は製鉄所の高炉設計からメンテナンスまで、一気通貫で手掛ける。3年後に100~200億円の売り上げを目指す。 IHIは、高炉建設でポールワースに次ぐ世界2位。両社ともに高炉建設計画が盛んな東南アジアでの事業拡大が課題になっていた。 2社は、新会社で省エネ技術を活かした高炉建設技術を武器に、東南アジアで急速に受注を伸ばしている中国系メーカーに対抗する。 IHIの2012年3月期連結決算での海外売上高は5210億円。全体の42.6%を占める。今後は50%超にまで引き上げる計画。 果たして、この合弁事業は成功するのだろうか。キャリコネの口コミから、その可能性を探ってみた。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 「世界と戦い抜いてゆくためには、どれだけ多くの社員が危機感を持って取り組むかにかかっている」 と檄を飛ばしているのは、30代前半の男性社員だ。だが、現実には「危機感のない人の方が多い」と嘆いている。 また、「バリバリやって『会社に貢献するぜ!』的なノリはあまり受け入れられない社風」とも話している。 同社は、やはり「重厚長大」の文化が強いのか、「ノリ」のような軽薄さは社内で嫌われるようだ。これではノリが好きな、合弁相手のポールワースとソリが合わないかもと、心配になってくる。 IHIは、世間からは「風通しの良い会社」の1つに数えられている。 だが、20代後半の男性社員は、「意見を言えば、それは残念ながら受け入れられない環境」と言う。さらに、次のように話している。 「優等生タイプの人間で、滅私奉公のできるタイプの人間が、この会社では出世する」 「グローバルな総合エンジニアリング会社」を掲げるIHIの事業範囲は広い。同社では、それを「5事業領域」に集約。さらに各事業領域の事業を主力事業、対策事業、成長・注力事業の3つに分類し、各事業領域で最適化を目指しながら事業拡大を図っている。 この点について、30代前半の男性社員はこう言う。 「会社としての一体感に欠くところが少なからずある。部分最適と目指すためか、全体最適がなされていないと思う」 斎藤保社長は、海外事業拡大に成功するためには「現地のニーズをつかみ、迅速な対応が打てる『地産地消のビジネスモデル』が不可欠」と、マスコミの取材で述べている。 しかし、実現には「それに見合った社内の意識改革や文化の醸成こそ不可欠」と、同社関係者は注文を付けている。口コミを見る限りだと、そこまで手が回っていないようだ。斎藤社長はこのことに気づいているのだろうか。合弁事業の行方が注目される。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年8月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。
IHI 高炉建設の合弁設立 重厚長大で「一体感に欠く」社風と社員
IHIは、高炉建設で世界1位のポールワース(ルクセンブルグ)と、高炉建設事業の合弁会社「IHIポールワース」を11月に設立する。資本金は4億円で両社が折半出資する。
本社は東京都江東区。新会社は製鉄所の高炉設計からメンテナンスまで、一気通貫で手掛ける。3年後に100~200億円の売り上げを目指す。
IHIは、高炉建設でポールワースに次ぐ世界2位。両社ともに高炉建設計画が盛んな東南アジアでの事業拡大が課題になっていた。
2社は、新会社で省エネ技術を活かした高炉建設技術を武器に、東南アジアで急速に受注を伸ばしている中国系メーカーに対抗する。
IHIの2012年3月期連結決算での海外売上高は5210億円。全体の42.6%を占める。今後は50%超にまで引き上げる計画。
果たして、この合弁事業は成功するのだろうか。キャリコネの口コミから、その可能性を探ってみた。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
「世界と戦い抜いてゆくためには、どれだけ多くの社員が危機感を持って取り組むかにかかっている」
と檄を飛ばしているのは、30代前半の男性社員だ。だが、現実には「危機感のない人の方が多い」と嘆いている。
また、「バリバリやって『会社に貢献するぜ!』的なノリはあまり受け入れられない社風」とも話している。
同社は、やはり「重厚長大」の文化が強いのか、「ノリ」のような軽薄さは社内で嫌われるようだ。これではノリが好きな、合弁相手のポールワースとソリが合わないかもと、心配になってくる。
IHIは、世間からは「風通しの良い会社」の1つに数えられている。
だが、20代後半の男性社員は、「意見を言えば、それは残念ながら受け入れられない環境」と言う。さらに、次のように話している。
「優等生タイプの人間で、滅私奉公のできるタイプの人間が、この会社では出世する」
「グローバルな総合エンジニアリング会社」を掲げるIHIの事業範囲は広い。同社では、それを「5事業領域」に集約。さらに各事業領域の事業を主力事業、対策事業、成長・注力事業の3つに分類し、各事業領域で最適化を目指しながら事業拡大を図っている。
この点について、30代前半の男性社員はこう言う。
「会社としての一体感に欠くところが少なからずある。部分最適と目指すためか、全体最適がなされていないと思う」
斎藤保社長は、海外事業拡大に成功するためには「現地のニーズをつかみ、迅速な対応が打てる『地産地消のビジネスモデル』が不可欠」と、マスコミの取材で述べている。
しかし、実現には「それに見合った社内の意識改革や文化の醸成こそ不可欠」と、同社関係者は注文を付けている。口コミを見る限りだと、そこまで手が回っていないようだ。斎藤社長はこのことに気づいているのだろうか。合弁事業の行方が注目される。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年8月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。