パイオニア 社員800名を削減 社員は「業績悪化、リストラの繰り返し」 2013年2月27日 今日の口コミ&年収 ツイート オーディオ機器大手のパイオニアは、今期連結決算の最終損益が3期ぶりの赤字になる見通しとなったため、国内グループ会社の社員800名を削減する。800名のうち、500名が正社員、300名が派遣社員になる予定。 パイオニアでは、すでに役員報酬について10~20%のカットを行っているが、カット幅を4月から20~30%に拡大する。管理職の給与も10%カットする。さらに一般社員の賃金削減も労働組合に提案しており、2014年3月期に約100億円の人件費削減を見込んでいる。 同社は、カーナビやオーディオ機器の販売不振などで、同社の12年4~12月期の連結決算は最終損益が97億円の赤字(前年同期は65億円の赤字)となった。このため、13年3月期の連結最終損益の見通しを10億円の黒字から40億円の赤字(前期は36億円の黒字)へ引き下げた。 パイオニアでは3年前に策定した13年度までの中期経営計画で、13年度に営業利益300億円、純利益210億円の目標を目指していた。同社は来期に黒字回復できるのだろうか。キャリコネに寄せられた社員の声から同社の経営実態を見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 パイオニアを訪問した部外者は「職場が家庭的で和気あいあいとしている」と一様に称賛する。しかし、同社の関係者は「この家庭的雰囲気が社員をダメにしている」と言う。この点について、社員からは次のような声がある。 「みんなで仲良くやっていこうという雰囲気がある。そして、経営陣もそれを期待しているようだ。逆に言うと、あまり突出したことを言えない雰囲気があり、出る杭は打たれる風潮もある」(プログラマーで30代前半の男性社員) 「(現在は)ナビゲーションシステムが主力であり、こちらに業績のすべてがかかっている。現状第2の柱を作ることができず苦しんでいる状況。社風はよく言えば仲良し、和気あいあいとしていて、社員同士も非常に仲が良い。ただぬるま湯的なところもあり、のんびりしているうちに業績が悪化、リストラというサイクルを何度も繰り返している。優秀な社員が相当数愛想を尽かし、去ってしまった」(商品開発で30代後半の男性社員) 関係者の指摘通り、社員からは「家庭的雰囲気の弊害」を訴える声が少なくない。部外者が「家庭的」と言う中身は、実は「ゆでガエル体質」であることが推測される。これはトップの小谷進社長も同じようだ。 小谷社長は3年前の中計発表会で「厳しい構造改革をやり終えた。これからは成長戦略に舵を切る。当面は既存事業でしっかり黒字を出すと共に、将来に向けた新規事業を育成したい」と強調したが、その具体策を明確に示せなかった。 前出の関係者は、こうした態度に「小谷社長は業績が悪化しても危機感や緊張感がなく、迅速に動こうとしない。銀行がまた何とかしてくれると、他人任せの感がある。来期の黒字回復も市況任せとしか思えない」と批判している。
パイオニア 社員800名を削減 社員は「業績悪化、リストラの繰り返し」
オーディオ機器大手のパイオニアは、今期連結決算の最終損益が3期ぶりの赤字になる見通しとなったため、国内グループ会社の社員800名を削減する。800名のうち、500名が正社員、300名が派遣社員になる予定。
パイオニアでは、すでに役員報酬について10~20%のカットを行っているが、カット幅を4月から20~30%に拡大する。管理職の給与も10%カットする。さらに一般社員の賃金削減も労働組合に提案しており、2014年3月期に約100億円の人件費削減を見込んでいる。
同社は、カーナビやオーディオ機器の販売不振などで、同社の12年4~12月期の連結決算は最終損益が97億円の赤字(前年同期は65億円の赤字)となった。このため、13年3月期の連結最終損益の見通しを10億円の黒字から40億円の赤字(前期は36億円の黒字)へ引き下げた。
パイオニアでは3年前に策定した13年度までの中期経営計画で、13年度に営業利益300億円、純利益210億円の目標を目指していた。同社は来期に黒字回復できるのだろうか。キャリコネに寄せられた社員の声から同社の経営実態を見てみよう。
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パイオニアを訪問した部外者は「職場が家庭的で和気あいあいとしている」と一様に称賛する。しかし、同社の関係者は「この家庭的雰囲気が社員をダメにしている」と言う。この点について、社員からは次のような声がある。
「みんなで仲良くやっていこうという雰囲気がある。そして、経営陣もそれを期待しているようだ。逆に言うと、あまり突出したことを言えない雰囲気があり、出る杭は打たれる風潮もある」(プログラマーで30代前半の男性社員)
「(現在は)ナビゲーションシステムが主力であり、こちらに業績のすべてがかかっている。現状第2の柱を作ることができず苦しんでいる状況。社風はよく言えば仲良し、和気あいあいとしていて、社員同士も非常に仲が良い。ただぬるま湯的なところもあり、のんびりしているうちに業績が悪化、リストラというサイクルを何度も繰り返している。優秀な社員が相当数愛想を尽かし、去ってしまった」(商品開発で30代後半の男性社員)
関係者の指摘通り、社員からは「家庭的雰囲気の弊害」を訴える声が少なくない。部外者が「家庭的」と言う中身は、実は「ゆでガエル体質」であることが推測される。これはトップの小谷進社長も同じようだ。
小谷社長は3年前の中計発表会で「厳しい構造改革をやり終えた。これからは成長戦略に舵を切る。当面は既存事業でしっかり黒字を出すと共に、将来に向けた新規事業を育成したい」と強調したが、その具体策を明確に示せなかった。
前出の関係者は、こうした態度に「小谷社長は業績が悪化しても危機感や緊張感がなく、迅速に動こうとしない。銀行がまた何とかしてくれると、他人任せの感がある。来期の黒字回復も市況任せとしか思えない」と批判している。