「ワタミ」渡邉会長は「天狗」を少しは見習ったらどうなのか 2013年6月16日 今日の口コミ&年収 ツイート ブラック企業に関わりたくなければ、飲食と小売を避けるのが当たり前――。就活生の間でこんな言葉が常識のように流布している。確かにいまブラック企業とされるところは、飲食と小売が代表格だ。本当は証券や先物営業の方がブラックだと思うのだが…。 それはともかく、同じ飲食の中でもブラック度が相対的に低い会社があるようだ。東京・錦糸町で焼肉店を営む「とんつう」氏が、居酒屋についてツイッターにこんな投稿をしている。 「ワタミのブラックぶりが話題ですが、居酒屋チェーン天狗は従業員を守るため、全店深夜営業禁止。やれば儲かるに決まってる新宿ですらやらないという徹底ぶりなのはもっと褒められてもいいと思います」 先日「うちの会社はブラック企業ではない」と反論した渡邉美樹会長だが、ワタミの店舗情報を検索する限り、深夜1時や3時まで営業する店舗がほとんどのようだ。金曜や祝休前は、朝の5時まで開店しているところもある。 一方、居酒屋チェーン「天狗」を運営するテンアライドのホームページを見ると、なんと平日は午後11時半に閉店してしまう。華の金曜だけは、さすがに午後12時(午前0時)までだが、日曜は午後11時まで。この点について、会社はこんな説明を添えている。 「居酒屋天狗では、単なる『アルバイト』としてではなく、『一緒に働く仲間』としてお迎えすることを心がけております。(略)居酒屋チェーンとして珍しいとは思いますが、23時30分閉店になっています。これは従業員の社員・アルバイトの健康管理面を考え、『次の日に疲れを残さないように』との配慮から実施されています」 5つの「居酒屋天狗で働くメリット」の中には「有給休暇制度」という文言も。パート・アルバイトにも有給休暇を付与していると、堂々とうたっている。こういった居酒屋らしからぬ「ホワイト」っぷりに、ネットユーザーたちも称賛を惜しまない。 「おお、そうだったのか。よし、これから飲み会は天狗だ!」 「従業員を大事にしてくれる飲食店企業がもっと増えるといいですよね」 とんつう氏によれば、従業員のストレスの原因は「店長の性格」と「客層」に大きく影響されるという。「近くにキャバクラや馬券売場がない」「スタッフがげっそりしていない」「店長がいい人そう」であれば、ストレスは比較的低くなるようだ。 とはいえ、閉店時間を早めにすれば、店長だって体調管理をしやすくなる。やはり個人の性格だけでなく、会社の制度やしくみ、それを左右する「社長の性格」も重要なのは間違いない。ワタミ=ブラック批判の中でも、ことさらにホワイトっぷりをアピールしないテンアライドの企業姿勢も好感度が高い。 なんと労働組合が存在。店舗に社員が複数配置で安心 口コミサイトのキャリコネを検索してみると、テンアライドにはなんと飲食チェーンには珍しく、労働組合が存在するらしい。20代後半の男性店長(正社員)は、労組のイベントで忘れられない貴重な体験をしたという。 「この会社の労働組合がいろいろな行事を行っていて、そのなかでなんと東京ドームでソフトボール大会があったことです。あの選手達がプレーしている芝生のグラウンドでソフトボールができたのです。しかもタダです。時間は短かったものの感動しました」 30代前半の店長(正社員)は、「従業員の家族のこともしっかり考えている」と会社のシステムを評価する。 「最初に飲食業で働く環境としてはとてもいいと思います。必ず社員が店舗には2名いて相談や融通がきくので、しっかりと休めて働ける環境です」 ワタミの渡邉会長も「社員は家族」と言ってはばからないが、家族だからタダ働きさせていいとか、罵倒しても問題にならないと思っていないだろうか。社員だって「おまえは俺の家族」といわれるよりも、自分の家族を大切にできる方を望んでいるはずだ。 このほか、過去の口コミには「家賃の半額を会社が負担」「会社独自の持ち株制度で退職時も安心」「配偶者手当や扶養手当もあった」と福利厚生の手厚さを歓迎する声もある。 手当などは今後は見直される可能性もあるが、会社が社員を大切にしようという気持ちが、口先だけでなく形になって現れているような気がする。渡邉会長も「天狗」を上回る業界トップのホワイト企業ぶりを達成してから、批判に反論すべきだったのではないか。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】
「ワタミ」渡邉会長は「天狗」を少しは見習ったらどうなのか
ブラック企業に関わりたくなければ、飲食と小売を避けるのが当たり前――。就活生の間でこんな言葉が常識のように流布している。確かにいまブラック企業とされるところは、飲食と小売が代表格だ。本当は証券や先物営業の方がブラックだと思うのだが…。
それはともかく、同じ飲食の中でもブラック度が相対的に低い会社があるようだ。東京・錦糸町で焼肉店を営む「とんつう」氏が、居酒屋についてツイッターにこんな投稿をしている。
「ワタミのブラックぶりが話題ですが、居酒屋チェーン天狗は従業員を守るため、全店深夜営業禁止。やれば儲かるに決まってる新宿ですらやらないという徹底ぶりなのはもっと褒められてもいいと思います」
先日「うちの会社はブラック企業ではない」と反論した渡邉美樹会長だが、ワタミの店舗情報を検索する限り、深夜1時や3時まで営業する店舗がほとんどのようだ。金曜や祝休前は、朝の5時まで開店しているところもある。
一方、居酒屋チェーン「天狗」を運営するテンアライドのホームページを見ると、なんと平日は午後11時半に閉店してしまう。華の金曜だけは、さすがに午後12時(午前0時)までだが、日曜は午後11時まで。この点について、会社はこんな説明を添えている。
「居酒屋天狗では、単なる『アルバイト』としてではなく、『一緒に働く仲間』としてお迎えすることを心がけております。(略)居酒屋チェーンとして珍しいとは思いますが、23時30分閉店になっています。これは従業員の社員・アルバイトの健康管理面を考え、『次の日に疲れを残さないように』との配慮から実施されています」
5つの「居酒屋天狗で働くメリット」の中には「有給休暇制度」という文言も。パート・アルバイトにも有給休暇を付与していると、堂々とうたっている。こういった居酒屋らしからぬ「ホワイト」っぷりに、ネットユーザーたちも称賛を惜しまない。
「おお、そうだったのか。よし、これから飲み会は天狗だ!」 「従業員を大事にしてくれる飲食店企業がもっと増えるといいですよね」
とんつう氏によれば、従業員のストレスの原因は「店長の性格」と「客層」に大きく影響されるという。「近くにキャバクラや馬券売場がない」「スタッフがげっそりしていない」「店長がいい人そう」であれば、ストレスは比較的低くなるようだ。
とはいえ、閉店時間を早めにすれば、店長だって体調管理をしやすくなる。やはり個人の性格だけでなく、会社の制度やしくみ、それを左右する「社長の性格」も重要なのは間違いない。ワタミ=ブラック批判の中でも、ことさらにホワイトっぷりをアピールしないテンアライドの企業姿勢も好感度が高い。
なんと労働組合が存在。店舗に社員が複数配置で安心
口コミサイトのキャリコネを検索してみると、テンアライドにはなんと飲食チェーンには珍しく、労働組合が存在するらしい。20代後半の男性店長(正社員)は、労組のイベントで忘れられない貴重な体験をしたという。
「この会社の労働組合がいろいろな行事を行っていて、そのなかでなんと東京ドームでソフトボール大会があったことです。あの選手達がプレーしている芝生のグラウンドでソフトボールができたのです。しかもタダです。時間は短かったものの感動しました」
30代前半の店長(正社員)は、「従業員の家族のこともしっかり考えている」と会社のシステムを評価する。
「最初に飲食業で働く環境としてはとてもいいと思います。必ず社員が店舗には2名いて相談や融通がきくので、しっかりと休めて働ける環境です」
ワタミの渡邉会長も「社員は家族」と言ってはばからないが、家族だからタダ働きさせていいとか、罵倒しても問題にならないと思っていないだろうか。社員だって「おまえは俺の家族」といわれるよりも、自分の家族を大切にできる方を望んでいるはずだ。
このほか、過去の口コミには「家賃の半額を会社が負担」「会社独自の持ち株制度で退職時も安心」「配偶者手当や扶養手当もあった」と福利厚生の手厚さを歓迎する声もある。
手当などは今後は見直される可能性もあるが、会社が社員を大切にしようという気持ちが、口先だけでなく形になって現れているような気がする。渡邉会長も「天狗」を上回る業界トップのホワイト企業ぶりを達成してから、批判に反論すべきだったのではないか。
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