米マイクロン エルピーダ買収へ 日本法人は「のんびり」から「ぴりぴり」 2012年5月7日 今日の口コミ&年収 ツイート 国内唯一のDRAMメーカーで、経営破綻したエルピーダメモリを米国の半導体大手のマイクロン・テクノロジーが買収することになったと5月6日付の日本経済新聞が伝えた。 エルピーダは09年に公的資金300億円の注入を受けて会社再建中だったが、DRAM価格の急落で赤字が続き、今年2月に会社更生法の適用を申請していた。 エルピーダの買収で世界のDRAM市場で韓国のサムスン電子に次いで2位に浮上することになるマイクロン・テクノロジーはどのような会社だろうか。キャリコネで、その日本法人であるマイクロンジャパンの社員の口コミから探ってみた。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 まずは同社での出世について。男性社員(34)は、技術よりマネジメント能力を重視する人事評価だと話している。 「チームを導くビジョン、年上・年下の部下をコーチングするスキルなど、技術的な要素よりも、リーダーシップ能力の有無が徹底的にヒアリングされます。技術的に優れたエンジニアであっても、管理者としての適性に欠ける、と看做されてマネージャーに昇格できない人間も多数存在します」 一方、30代後半の男性社員は年功序列があり、管理職の登用に影響が出ていることを指摘している。 「一応誰でも、出世できるようにジョブポスティング制度が採られているが、実際に管理職になるためには、やはり年功序列制度が見え隠れする。(略)管理職に関しては、若い人に譲るといった気配が無いため、なかなか空きが出ない」 マイクロンジャパンは資本金210億円、従業員数は1300人の大企業だ。ただ、DRAMを中心とする半導体製品の価格は市況によって大きく振れ、業績もそれに伴い大きく変動する。そのため、米本社は過去、数年の単位で大規模なリストラと、その反動による大幅な増員を繰り返している。 日経新聞によると、マイクロンはエルピーダメモリーを支援するに当たり、エルピーダの国内と台湾の3拠点は維持し、当面従業員の削減は行わない方針という。 しかし、エルピーダ支援がマイクロンジャパンの社内環境に影響を与えないはずはなく、今後、大きな変動が予想される。それは次の男性社員(20代後半)の口コミからも読み取れる。 「のんびりした雰囲気からだんだんとぴりぴりした感じになってきました」 再び激動期に入った世界のDRAM業界。世界シェアトップの韓国サムスン電子は量産効果で需要の大きい低価格品でシェアを伸ばしている。しかし、2位以下のハイニックス(韓国)、エルピーダメモリ(日)、マイクロン・テクノロジー(米)は、伸びの大きなスマートフォン向けだけでは供給量を賄えそうもなく、苦戦が続きそうだ。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年4月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。
米マイクロン エルピーダ買収へ 日本法人は「のんびり」から「ぴりぴり」
国内唯一のDRAMメーカーで、経営破綻したエルピーダメモリを米国の半導体大手のマイクロン・テクノロジーが買収することになったと5月6日付の日本経済新聞が伝えた。
エルピーダは09年に公的資金300億円の注入を受けて会社再建中だったが、DRAM価格の急落で赤字が続き、今年2月に会社更生法の適用を申請していた。
エルピーダの買収で世界のDRAM市場で韓国のサムスン電子に次いで2位に浮上することになるマイクロン・テクノロジーはどのような会社だろうか。キャリコネで、その日本法人であるマイクロンジャパンの社員の口コミから探ってみた。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
まずは同社での出世について。男性社員(34)は、技術よりマネジメント能力を重視する人事評価だと話している。
「チームを導くビジョン、年上・年下の部下をコーチングするスキルなど、技術的な要素よりも、リーダーシップ能力の有無が徹底的にヒアリングされます。技術的に優れたエンジニアであっても、管理者としての適性に欠ける、と看做されてマネージャーに昇格できない人間も多数存在します」
一方、30代後半の男性社員は年功序列があり、管理職の登用に影響が出ていることを指摘している。
「一応誰でも、出世できるようにジョブポスティング制度が採られているが、実際に管理職になるためには、やはり年功序列制度が見え隠れする。(略)管理職に関しては、若い人に譲るといった気配が無いため、なかなか空きが出ない」
マイクロンジャパンは資本金210億円、従業員数は1300人の大企業だ。ただ、DRAMを中心とする半導体製品の価格は市況によって大きく振れ、業績もそれに伴い大きく変動する。そのため、米本社は過去、数年の単位で大規模なリストラと、その反動による大幅な増員を繰り返している。
日経新聞によると、マイクロンはエルピーダメモリーを支援するに当たり、エルピーダの国内と台湾の3拠点は維持し、当面従業員の削減は行わない方針という。
しかし、エルピーダ支援がマイクロンジャパンの社内環境に影響を与えないはずはなく、今後、大きな変動が予想される。それは次の男性社員(20代後半)の口コミからも読み取れる。
「のんびりした雰囲気からだんだんとぴりぴりした感じになってきました」
再び激動期に入った世界のDRAM業界。世界シェアトップの韓国サムスン電子は量産効果で需要の大きい低価格品でシェアを伸ばしている。しかし、2位以下のハイニックス(韓国)、エルピーダメモリ(日)、マイクロン・テクノロジー(米)は、伸びの大きなスマートフォン向けだけでは供給量を賄えそうもなく、苦戦が続きそうだ。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年4月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。