電話8時間鳴り止まず! 「真夜中のブラック企業相談」の深刻度 2014年3月24日 キャリコネ調査班 ツイート 「夫が長時間労働で、今にも倒れそうです。きょうも仕事に行きましたが、生きて帰ってこれるか心配で心配で…」 3月20日午後6時から21日午前2時まで開設された「真夜中のブラック企業ホットライン」には、そうした相談が51件も寄せられた。試験的に3台の電話を設置していたが、8時間鳴り止むことはなかったという。 このホットラインは、「ブラック企業被害対策弁護団」と、組合や学者、NPOなどでつくる「ブラック企業対策プロジェクト」の2団体が実施した。 日中仕事に追われる人が、真夜中なら相談の電話もかけられるだろう、という趣旨による。 命に関わる相談には「とにかく休んで」と言うが 今回は北海道から沖縄まで、業種、年代、正規・非正規を問わず、さまざまな人から相談が寄せられたという。ブラック労働に苦しむ本人以外にも、家族からの相談もあった。 「長時間労働のほか、パワハラや残業代未払いなど、中には本当に深刻な相談も。今回は試験的な実施で告知もそれほどしていなかったのですが、予想を上回る相談件数でした」 こう話すのは、ブラック企業被害対策弁護団の戸舘圭之弁護士(代々木法律事務所)だ。特に長時間労働の相談では、いまにも命に関わりそうな相談が何件かあったという。 「病院で診断書をもらうなどして、とにかく職場から身体を離し、休むことが大事。最近では地方にも1人でも入れる労組ができているので、そうした所から改善を促すことも勧めています」 とはいえ、長時間労働に悩む人が多いのは「辞めたら次に働き口がないかも」という不安を逆手に取られているからだ。長時間労働をしながらでは、在職中に新しい仕事探しをする余裕もない。 心身の危機を感じたらストレス源から離れることが鉄則だが、裏側には非正規雇用などの問題もあり、単純に解決しないのがブラック企業問題の難しいところだと戸舘弁護士はいう。電話相談は今後も、土日や深夜帯も含め、「機会を見て実施していく」とのことだ。 あわせてよみたい:「社長殺して一人前」のブラック業界
電話8時間鳴り止まず! 「真夜中のブラック企業相談」の深刻度
3月20日午後6時から21日午前2時まで開設された「真夜中のブラック企業ホットライン」には、そうした相談が51件も寄せられた。試験的に3台の電話を設置していたが、8時間鳴り止むことはなかったという。
このホットラインは、「ブラック企業被害対策弁護団」と、組合や学者、NPOなどでつくる「ブラック企業対策プロジェクト」の2団体が実施した。
日中仕事に追われる人が、真夜中なら相談の電話もかけられるだろう、という趣旨による。
命に関わる相談には「とにかく休んで」と言うが
今回は北海道から沖縄まで、業種、年代、正規・非正規を問わず、さまざまな人から相談が寄せられたという。ブラック労働に苦しむ本人以外にも、家族からの相談もあった。
こう話すのは、ブラック企業被害対策弁護団の戸舘圭之弁護士(代々木法律事務所)だ。特に長時間労働の相談では、いまにも命に関わりそうな相談が何件かあったという。
とはいえ、長時間労働に悩む人が多いのは「辞めたら次に働き口がないかも」という不安を逆手に取られているからだ。長時間労働をしながらでは、在職中に新しい仕事探しをする余裕もない。
心身の危機を感じたらストレス源から離れることが鉄則だが、裏側には非正規雇用などの問題もあり、単純に解決しないのがブラック企業問題の難しいところだと戸舘弁護士はいう。電話相談は今後も、土日や深夜帯も含め、「機会を見て実施していく」とのことだ。
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