40代の年収アップ転職 「できる人」と「できない人」の違いとは? 2014年5月28日 キャリコネ調査班 ツイート 転職を考える人にとって、「年収を上げたい!」と思うのは当然のこと。自分の価値をより高く評価してくれる会社で働ければ、おのずとモチベーションも上がるというものだ。 しかし、転職者の全員が年収アップを叶えられるわけではない。厚生労働省が発表した2013年上半期の雇用動向調査によると、転職で賃金が「増加した」と答えた人は33.0%。つまり転職者の3分の2は、年収アップが伴わない転職をしているという。 全体を見て、チームを動かせる人が強い 年功序列制の崩壊した日本では、年齢に応じて年収が上がる人ばかりではない。30代、40代と着実な年収増加を見込んだ転職をするには、20代からのキャリアの積み方が重要になる。 転職サイトのdodaが発表した、転職成功者約2万3000人のデータの集計結果にも、そんな傾向が見られた。 集計では、年収アップ転職者に120の質問を投げかけ、転職者の「性格」や「能力」、重視する「行動基準」や「仕事スタイル」「企業風土」といった要素が、キャリア形成にどう影響しているかを明らかにしている。 年収アップ転職に成功した人に共通する仕事スタイルは、世代を問わず、細部の正確性よりも「全体の仕組みや流れを考える」志向が強く、1人ではなく「チームで仕事を進める」志向があることだ。 また、聞き上手より「話し上手」、ジェネラリストより「スペシャリスト志向」、与えられた仕事を着実にこなすことより「自分で仕事をつくる」志向が、全体に強い。 年代別に見ると、20代では「周囲の人たちをサポートする」志向の強い人が年収アップしているが、40代になるとそれにとどまらず「みんなをまとめて引っ張っていく」傾向が強まっているところが興味深い。 「市場ニーズ」に合わなければ高く売れない フィットする企業風土としては、管理型より「権限委譲型」を好むのが共通点。40代で年収アップした人は、20代でアップした人より「育成型から自立型へ」「安定的から革新的へ」「年功序列型から成果主義型へ」「アットホームからビジネスライクへ」とシフトしているようだ。 分析結果を発表したdoda編集長の木下学氏によると、転職で年収アップできる人は、業種・職種を問わず「専門性の高いスキル」を評価されるケースが基本的に多いものの、道はそれだけでないという。 「マネジメントの実績や、マネジメントを実現・再現するためのヒューマンスキルやパーソナリティを評価されて、年収アップ転職を実現するケースもあります」 この見立ては、40代で年収アップに成功した人が、20代で成功した人よりもリーダーシップ志向、成果主義志向が強い傾向と一致する。 木下氏は、自分の市場価値を維持向上させるためには、「目の前の仕事・役割を一つずつ積み重ねて周囲から評価される能力を身につけること」と、「先々の目標を持って自分磨きを続けること」が大切だという。20代から専門性を磨きながら、徐々にチーム運営力をあげていくということだろう。 ただし、残酷なことに「その人にどんなに実力・実績があっても、市場にそのニーズがなければ年収アップは叶いにくい」(木下氏)のも事実だ。どんな領域なら自分は高く売れるのかということを見極めるために、目の前の仕事だけでなく、世の中を広く見ることも大事なのだろう。 あわせてよみたい:40代団塊ジュニアの「年収減」がヒドい 最新記事は@kigyo_insiderをフォロー/キャリコネ編集部Facebookに「いいね!」をお願いします
40代の年収アップ転職 「できる人」と「できない人」の違いとは?
転職を考える人にとって、「年収を上げたい!」と思うのは当然のこと。自分の価値をより高く評価してくれる会社で働ければ、おのずとモチベーションも上がるというものだ。
しかし、転職者の全員が年収アップを叶えられるわけではない。厚生労働省が発表した2013年上半期の雇用動向調査によると、転職で賃金が「増加した」と答えた人は33.0%。つまり転職者の3分の2は、年収アップが伴わない転職をしているという。
全体を見て、チームを動かせる人が強い
年功序列制の崩壊した日本では、年齢に応じて年収が上がる人ばかりではない。30代、40代と着実な年収増加を見込んだ転職をするには、20代からのキャリアの積み方が重要になる。
転職サイトのdodaが発表した、転職成功者約2万3000人のデータの集計結果にも、そんな傾向が見られた。
集計では、年収アップ転職者に120の質問を投げかけ、転職者の「性格」や「能力」、重視する「行動基準」や「仕事スタイル」「企業風土」といった要素が、キャリア形成にどう影響しているかを明らかにしている。
年収アップ転職に成功した人に共通する仕事スタイルは、世代を問わず、細部の正確性よりも「全体の仕組みや流れを考える」志向が強く、1人ではなく「チームで仕事を進める」志向があることだ。
また、聞き上手より「話し上手」、ジェネラリストより「スペシャリスト志向」、与えられた仕事を着実にこなすことより「自分で仕事をつくる」志向が、全体に強い。
年代別に見ると、20代では「周囲の人たちをサポートする」志向の強い人が年収アップしているが、40代になるとそれにとどまらず「みんなをまとめて引っ張っていく」傾向が強まっているところが興味深い。
「市場ニーズ」に合わなければ高く売れない
フィットする企業風土としては、管理型より「権限委譲型」を好むのが共通点。40代で年収アップした人は、20代でアップした人より「育成型から自立型へ」「安定的から革新的へ」「年功序列型から成果主義型へ」「アットホームからビジネスライクへ」とシフトしているようだ。
分析結果を発表したdoda編集長の木下学氏によると、転職で年収アップできる人は、業種・職種を問わず「専門性の高いスキル」を評価されるケースが基本的に多いものの、道はそれだけでないという。
この見立ては、40代で年収アップに成功した人が、20代で成功した人よりもリーダーシップ志向、成果主義志向が強い傾向と一致する。
木下氏は、自分の市場価値を維持向上させるためには、「目の前の仕事・役割を一つずつ積み重ねて周囲から評価される能力を身につけること」と、「先々の目標を持って自分磨きを続けること」が大切だという。20代から専門性を磨きながら、徐々にチーム運営力をあげていくということだろう。
ただし、残酷なことに「その人にどんなに実力・実績があっても、市場にそのニーズがなければ年収アップは叶いにくい」(木下氏)のも事実だ。どんな領域なら自分は高く売れるのかということを見極めるために、目の前の仕事だけでなく、世の中を広く見ることも大事なのだろう。
あわせてよみたい:40代団塊ジュニアの「年収減」がヒドい
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