ブラック企業の面接にありがちな4つの特徴
面接はブラック企業を見抜く絶好のチャンス。ここでは面接官の態度、社員や社内の様子などのさまざまな角度から判断に使えるポイントを紹介していきます。
面接からわかる“危険信号”
まず、ブラック企業を見抜くのに気にすべきなのは、面接の回数や時間です。具体的なチェックポイントをいくつか挙げてみます。
○短期間・短時間の面接で内定を出す
○終始雑談ばかりで、会社や仕事の質問がない
○面接から合否までの間が早すぎる(もしくは遅すぎる)
○内定許諾の返事を急かされる
一般的な企業なら応募者の人柄やポテンシャル、能力などを総合的に見て合否を判断するため、選考にもそれなりの時間をかけるもの。しかし、人手不足が激しいブラック企業は「誰でもいいから採用したい」と安易な選考を行いがちです。「内定をもらったものの、何を評価されたのか釈然としない」という場合は要注意! また内定後の返事を急かしてくる企業も「誰でもいいから早く入ってほしいのでは?」と疑ったほうがいいでしょう。
面接官からわかる“危険信号”
ブラック企業を見抜く“危険信号”は、面接官の言動にも表れます。以下の項目に複数あてはまる面接官の場合は「怪しい」と考えられます。
○業務内容、待遇、業績、離職率などの質問に答えたがらない
○態度が横柄で高圧的、または無気力
○学歴・性別・国籍などに差別的でモラルを欠いた発言がある
○服装・身だしなみがだらしない
○1人の応募者に数人の面接官が出てきた
募集職種の業務内容や数値データは、面接官なら当然把握しているべきものです。それを応募者に言いたがらないのは、会社として知られたくないことがある証拠。また5人以上の面接官が出てきたり「一次面接から社長と一対一で面接させられた」というケースは、会社の人事部門がまともに機能していない可能性があります。
社内・社員からわかる“危険信号”
【メール・電話編】
・返事が遅い、文章が不自然
・電話応対の印象が暗い、無愛想
・突然の面接を組むなどスケジュールが自社都合
外部の人間に誠意ある対応ができない会社は、相手の立場に立って配慮することの重要性が社内で意識されていないと考えられます。つまり「社員への処遇もいい加減」と考えることができます。
【社内・オフィス編】
・オフィスが雑然としている
・分煙がされていない
・受付、トイレなどの共有部分が汚い
・「気合」「やる気」「本気」「覚悟」など書かれた貼り紙がされている
散らかったオフィスは「自社が部外者にどう思われるか」に興味がない証拠です。また、貼り紙の精神論めいたスローガンや標語は、仕事に効率より単純な作業量を重視している会社と見られます。社員へのマネジメント体制も確立されていない可能性も考えたほうがいいでしょう。
【社員編】
・怒声や掛け声が聞こえてくる
・社員全員の雰囲気がどんよりしている
・デスクに突っ伏して寝ている社員が数人いる
・私語がなく空気がピリピリしている
・社員がいつも何かに怯えている印象
社員が暗い顔で働いている会社は、内部に何らかの問題を抱えているものです。休日や夜に面接がセッティングされた場合は、可能であればオフィス内を見学させてもらいましょう。大勢の社員が残っていれば「残業が多い会社」と推測できます。
他にもまだある!こんなケースは“危険信号”!
・提示された条件(待遇、仕事内容)が募集内容と違う
・社長が自分と異なる価値観を認めない
・必要以上に自社を自画自賛する
・面接でプライベートに関わる質問が多い
(イラスト:山里將樹)