ブラック企業のうわさを見かけたときの5つの確認点
ブラック企業問題の高まりとともに、ネット上でブラック企業への批判の書き込みを目にする機会も増えてきました。特にネット掲示板やSNSなどでは容易に見つけることができます。
中には「転職候補の企業について検索したら、ブラック企業だという書き込みを見かけた」なんて人もいるでしょう。しかしそのうわさ・評判を信じてもいいのでしょうか? ネットでブラック企業に関する書き込みを見かけたときの対処法を考えてみましょう。
ネットでは悪口・誹謗中傷がエスカレートしやすい
まず認識しておくべきなのは、「ネットでは悪口や誹謗中傷がエスカレートしやすい」ということです。この背景にはネットならではの「匿名性」、「情報発信の手軽さ」などがあると言われています。人は誰でも多かれ少なかれ不平不満を抱えているもの。そんな時に実名がバレず、気軽に言いたいことを吐き出せるストレス解消ツールがあれば、悪口を書き込んでしまっても不思議ではありません。
もちろん会社に対する評判についても同様です。正当な解雇であったとしても、クビになった怒りから「不当解雇された!」と書き込む人もいるでしょう。同様に、たまたまニュースで企業の不祥事を見かけた人が、ストレス解消のために「こんなブラック企業はつぶせ!」と書き込んでしまうこともあり得ます。
したがって、ネットで見かけるブラック企業の書き込みについては、額面通りに受け取らない・鵜呑みにしないことを念頭に置きましょう。
ネットでの企業の書き込みの真偽を判断するには
その上で、ブラック企業に関するネット上の書き込みを判断するにはどうすればいいでしょうか。以下のポイントに3つ以上当てはまるようであれば、書き込みが本当である可能性は高いと言えます。
- キャリコネなど、ユーザー登録が必要な口コミサイトに批判が書き込まれている
- 書き込み内容と、企業ホームページや四季報などの企業データが一致している
- 個人的な恨みではなく、ブラック企業と批判する根拠が示されている
- 似たような書き込みが異なるサイトで散見される(コピペを除く)
- 批判の根拠となる事件・事故について、新聞や雑誌などに記載がある
まず1についてですが、キャリコネなどの企業情報サイトでは書き込み前に会員登録が必要です。そのため単なる憂さ晴らしで悪口を書き込みたい人は、ここで脱落すると考えられます。逆を言えば、しっかり会員登録してブラック企業批判する人の書き込みは、信ぴょう性が高いと推測できます。
また2についてですが、例えば「○○年から売上減のため、サービス残業で社員をこき使うことが増えた」という書き込みを見かけたとしましょう。もし会社のIR情報や四季報などで経営状況から、売上減と見なせる情報が見つかれば、書き込みには一定の信ぴょう性があると推測できます。その他、3~5について該当する書き込みも、信ぴょう性がある書き込みと見なせるでしょう。
最良の方法は実際にコンタクトしてみること
とはいえ、ネット上の書き込みだけでブラック企業か否かを判断するのは、やはり限界があるでしょう。情報を書き込んだ人にとってはブラック企業であっても、あなたにとっては特に問題ない普通の企業だった…ということもあり得るからです。
そのため、ブラック企業かどうかを判断する最良の方法は、実際にコンタクトをとってみることです。転職候補の企業があるのなら、メールでのやり取りや面接での採用担当者の態度などから企業側の様々な実態が読み取れます。特に面接では多くの情報が得られますから、こちらの記事を参考に、ブラック企業かどうかをしっかり見極めることが大切です。