短いキャリアでも印象に残る!第二新卒のための職務経歴書の書き方ガイド
短いキャリアでも印象に残る!第二新卒のための職務経歴書の書き方ガイド
新卒で入った会社がどうも肌に合わなくて、短期間で辞めてしまった――。そんなとき、次の就職先を探すのに「第二新卒」という選択肢がありますよね。でも、「業務経験」も「身についたスキル」も多くない場合、職務経歴書に何を書けばいいのか悩んでしまいます。
そんなときこそ、「退職理由」と「キャリア意向」にフォーカスして書くことで、面接担当者の印象をグッとよくすることができるんです。今回は、そのコツを具体的な記述例とともに紹介していきます。
「具体的な業務内容」と「習得スキル・知識」
職務経歴書には、前職でどのような部署に配属され、どのような仕事に携わったか、どのような経験や知識を得たのかを書く必要があります。ただ、在籍日数があまりにも短い場合、特に入社して明らかなブラック企業と分かったため早期退職した場合も書くべきかという点については議論があります。
いずれにしても、短期間の在籍だけで大きな成果を上げたとアピールすることには無理があります。初めての職場でどのような課題に直面し、どう対応したかの説明を通じて、自らの柔軟性や学習能力をアピールできれば御の字です。
また、入社後に身につけたスキルや知識があれば書いておきましょう。業務での経験が少なければ、研修段階の話でも構いません。
記述例:「カスタマーサポートとして、顧客からの問い合わせ対応を行いました。同じような問い合わせに繰り返し対応するために『想定問答集(FAQ)』を作ることが迅速かつ丁寧な対応と顧客満足度の向上につながることを学び、実際の作成にも携わりました」
記述例:「スーパーの店舗に配属され、商品管理と在庫チェックに携わりました。システムを用いた追跡と報告で在庫精度を95%以上に保ち、顧客への迅速な対応を行う仕組みを学び、実際のシステム運用も経験しました」
記述例:「マーケティング部署で、プレスリリースの文案を作成しました。上司から多くの指摘をもらいましたが、リリース後には実際にメディアからの反応も得られ、次工程を踏まえた広報素材の提供の重要さを学びました」
記述例:「研修期間中には、ビジネスマナーと基本的なPCスキルを学びました。Excelは基本的な操作とともに、複雑な関数の使い方を知り、ITを活用した業務効率化への応用例についても学びました」
記述例:「入社後研修では、チームでのプロジェクト作業のシミュレーションを行いました。効果的なコミュニケーションとタイムマネジメント、基本的な仕事の進め方について学び、納期厳守のマインドも身につきました」
記述例:「CRMソフトの操作を習得し、他のスタッフへのトレーニングを担当しました。技術的なスキルだけでなく、教えることの楽しさと重要性を実感しました」
「退職理由」と「キャリア意向」の部分
在籍期間が短い場合、業務内容や習得スキルについて書けることが少なくなるのは仕方がありません。経験を機に自分で考えたことや気付いたこと、将来に向けた意欲などについて書くことで、職務経歴書を埋めることが可能です。
具体的には、退職理由についてポジティブな表現で伝えつつ、そのような判断を行った背景にはどのような考えがあるのかを伝えましょう。
1.業務経験を通じて気づきがあった場合
記述例:「中小企業での勤務経験はとても貴重で学ぶことも多かったですが、より大きなスケールで影響力を持つプロジェクトに関わりたいと考えるようになりました。大手である御社での仕事を通じて、チームの成長に貢献しつつ、広範な業務知識とネットワークを構築し、長期的なキャリア目標を実現する基盤を築きたいと考えています」
記述例:「大企業での経験を通じて、ビジネスの多様な側面を学ぶことができましたが、よりフラットでスピーディな意思決定が行える環境を求めています。御社のようなベンチャーでは、一人ひとりの行動が直接的に結果に影響を及ぼし、より大きな責任と創造的な役割を担えることに魅力を感じています。成長ポテンシャルの高い企業で、事業拡大をリードする立場で貢献したいです」
2.入社後に組織の方向性に変更があった場合
記述例:「組織の方向性が変わり、自分の希望とは異なる道へと進むことになったため、自己実現のために退職を決意しました。この経験から多くを学び、特に自分の強みや興味を深めることができたので、今後はこれを生かして新たなフィールドで挑戦したいと考えています。具体的には……」
記述例:「プロジェクトの方向性とチーム環境の変化により、自身のキャリアとの整合性が取れなくなったと感じました。新たな環境で、より専門性を高めることができる機会を求めています。具体的には……」
3.キャリアアップしたいと考えた場合
記述例:「過去の職場では多くを学びましたが、キャリアアップの機会が少ないと感じ、自己成長とキャリアの発展を目指して退職を選びました。次のステージでは、リーダーシップを発揮し、チームを牽引するポジションを目指しています。具体的には……」
記述例:「当時の職場では技術的なスキルを伸ばす機会が限られており、より技術的に挑戦的な環境を求めて退職を決意しました。新たな職場では、最新のテクノロジーを活用したプロジェクトに参加し、技術者としての専門性と貢献度を高めたいと考えています。具体的には……」
退職をポジティブに位置づけ未来への展望を
職務経歴書において、退職の理由をどのように扱うかは、次の職場でのあなたのポジショニングに大きく影響します。慎重かつ戦略的なアプローチが重要です。前職での経験を事実として整理しつつ、「キャリアの自然な移り変わり」として退職をポジティブに位置づけ、未来への展望を示しましょう。
なお、記述例はあくまでも例であり、ひとつのアイデアとして参考にしてください。自分自身の職務経歴書を自らの手で練り上げていくことで、短期間の職務経歴でも十分に魅力的なものとすることができます。
どんな仕事に情熱を感じ、何を成し遂げたいかを明確にしておけば、前職の経験が小さくても、次のステップへとつながる糸となるでしょう。