企業が未経験の営業職に求めているものとは?
商品・サービスを売ることが役割である営業職では、転職で「営業が未経験でもOK」をうたわれることも少なくありません。未経験から営業職にチャレンジする場合、どのような点を注意すればいいでしょうか。
■「未経験OK」で求められているもの
「営業未経験でもOK!」といっても、誰でも採用されるわけではありません。未経験可をうたう営業職の転職求人では、大きく分けて2つのものが求められています。
(1)ヒューマンスキル
高いコミュニケーション能力やリーダーシップ、向上心、忍耐強さなど、その人の“人間力”(=営業職としての資質)に注目して採用を行っている。
(2)特定の専門知識
特定の商品やサービス、業界に関する専門知識に注目して採用を行っている。
(1)と(2)の違いは、下記の表の通りです。
ヒューマンスキルが求められている場合 |
特定の専門知識が求められている場合 |
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どんな業界で多いか? |
特に広告業界、不動産業界、人材紹介業界など。 |
特にIT業界やアパレル、モノづくり系メーカーなど。 |
企業が期待する人物 |
多少、知識や経験が浅くても伸びしろのある人物。フリーターからの応募を受け付けている企業もある。 |
特定業界や特定の商品・サービスの知識がある社会人。営業に興味がある開発職経験者や企画職経験者など。 |
期待されている働き方 |
助言や指導を素直に受け入れ、前向きに業務に取り組む姿勢。将来的には営業の主戦力となることも期待されている。 |
専門知識に基づいた、課題解決型の提案営業。知見を生かして同僚へのアドバイスなども期待されている。 |
■営業未経験でもこれだけは必要!
ヒューマンスキルが求められている場合でも、専門知識が求められている場合でも、営業職である以上、最低限以下の要素は必要とされます。
【基本的なコミュニケーション能力】
百戦錬磨のトークスキルは必要ありませんが、社会人として最低限の話し方・聞き方は身につけておく必要があります。
【目標に対するコミットメント】
どんな企業でも、営業職には何らかの目標が課せられます。その目標を達成しようという責任ある姿勢が営業職には不可欠です。
【変化に対応する力】
担当商品や担当顧客、業界動向などに応じて営業手法は変わり続けます。営業職は、そうした変化に対応できることが求められます。
そのほか、転職で入社が決まった場合は、事前に商品や業界に関する基礎知識、営業におけるビジネスマナーなどについて身につけておくと入社後もスムーズに業務に取り組めるでしょう。
■未経験者が志望動機をアピールするには
営業未経験者が志望動機をアピールする際は、
(1)営業職に興味がある理由
(2)ヒューマンスキルや専門知識を交えた意欲・熱意
を押し出しましょう。例えば「小売店では経験できない、よりスケールの大きなビジネスに興味があり営業職を志望しました。販売職で培ったコミュニケーション能力を生かし、B to Bのビジネスを手掛けたいと考えております」といった具合です。