ちょっと変わった営業職! その仕事内容とやり甲斐は?
営業というと、ひたすら外回りをしていたり、企業の偉い人を接待していたり、あるいは、交流会で名刺交換したりする姿が思い浮かぶかもしれません。
確かに顧客を訪問し、商材を提案・販売するのが一般的な営業職です。しかしその他にも、少し変わった形態の営業職があります。仕事内容はもちろん、得られるやり甲斐などを知れば、転職してみたいと思える仕事にめぐり逢えるかもしれません。
- 代理店営業(パートナーセールス)
- ルートセールス
- 海外営業
- 内勤営業(カウンターセールス)
1. 代理店営業(パートナーセールス)
商材を全国的に販売したいという企業では、営業を外部に委託することがあります。この営業を委託された会社が代理店(あるいは「パートナー」)です。代理店営業は、まずこうした代理店を開拓します。代理店は個人で取り組める場合もあり、必ずしも法人相手とは限りません。
代理店開拓の手法は電話やメール、あるいは広告出稿など様々。自社商材に興味を持った相手に対し、まずは商材や代理店制度の仕組みを説明します。このとき、相手には自社商材を代理で営業するメリットを感じてもらうことが重要です。そのため、相手の抱いている課題や現状について把握するヒアリング能力が必要となるでしょう。相手が納得のうえで「営業したい」となれば、契約を締結します。
代理店を増やして販路を広げるだけでなく、実際に販売実績が上げることも重要なミッション。契約後も各代理店の営業状況を確認し、ときにアドバイスしたり新商材を紹介したりと、フォローアップしていくことが重要です。自らの開拓した代理店が営業成績を上げていくことこそ、代理店営業にとって大きなやり甲斐と言えるでしょう。
2. ルートセールス
新規営業とは異なり、既存顧客に対するフォローや新商材の紹介などを行うのがルートセールスです。すでに自社について顧客が知っているという点が特徴といえます。
ルートセールスの使命は、既に購入されている商材を継続的に利用してもらうことと同時に、1社当たりの売上を拡大させていくことにあります。当然ながら他社からの営業もあり、商材によっては定期的な入れ替え時期などにコンペが発生することもあるでしょう。コミュニケーションの中で関係を構築することはもちろん、相手のニーズを常に把握していくことが大切です。
一度担当した企業は長期にわたって担当していく場合が多いため、相手との関係が時間をかけながら深めていけるという点にやり甲斐があります。また信頼を得られれば、「あなたのために」というスタンスで商材を購入してもらえることもあるでしょう。そんなとき、営業職として大きな喜びを得られるはずです。
3. 海外営業
企業のグローバル化が当たり前になった昨今、海外営業は高いニーズを秘めた職種と言えるでしょう。海外営業は海外の市場・顧客に対し、国内から自社商材をアピール・販売する仕事です。国が変われば、市場ニーズやビジネスの常識も大きく異なります。外国語能力(特に英語)が求められることは当然ですが、本社から離れて営業活動を行うことが多いため冷静な分析力と行動力、商材に対する深い理解が求められます。
語学力を活かしたいという方であれば、やり甲斐の大きな仕事であり、転職人気も高いです。また、海外でニーズのある商材の企画開発に携わることもあります。ただし社内調整なども国内に比べ難しい部分が多く、根気が求められる仕事でもあります。
4. 内勤営業(電話営業、カウンターセールス)
社内や店舗内で顧客対応を行うのが内勤営業です。このうち電話による商品説明や顧客開拓などを行うのを電話営業と呼び、保険の窓口や不動産屋の案内など、店舗カウンターで応対するのはカウンターセールスと呼びます。
内勤営業は社内業務が基本で、顧客対応やテレアポや、問い合わせに対する対応などが主な仕事。カウンターセールスの場合には、来客者への対応も含まれます。電話による応対は顔の見えない相手に対し、適切な説明や提案を行うことが重要となるため、高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。
実際に訪問による営業が必要な場合には、外勤の営業担当者と連携を取ることも大切です。スケジュールを調整し、事前にヒアリングした内容を適切に営業担当者へ伝えます。顧客にとってまさに会社の顔であり、契約等における入口となる存在です。多くの相手とコミュニケーションを取るため、その中で自身の対応が実を結び、契約を得られたときにはやり甲斐を感じられるでしょう。
営業組織の体制は企業によって異なり、職種によってその業務内容やミッションは様々です。「営業はちょっと…」と苦手意識を感じている方も、まずは幅広い職種を研究してみることで満足のいく転職につながるかもしれません。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)