“営業職×語学力”が生きる5つのシーン
グローバル化が進み、語学力のある人材を求める企業も増えてきました。これは、営業職でも同様です。募集要件として特に語学力が挙げられていなくても、営業の仕事をするうえで語学力が生きるシーンは実は少なくありません。どんなとき語学力が営業に生かされるのでしょうか。具体的に5つのシーンをご紹介しましょう。
- 海外営業へのチャレンジ
- 海外企業との折衝
- 海外からの情報収集
- 突然の英語公用化に対応
- グローバル展開の中核メンバーに
1. 海外営業へのチャレンジ
企業で取り扱う商材によっては、海外向けに提案・販売しているものもあります。しかし海外に向けた営業には、当然ながら語学力が求められるでしょう。海外営業のポジションで人員が不足すれば、社内公募でも語学力が必須となります。国内向け営業と比べてスペシャリティも高く、企業にとっては貴重な人材です。海外営業へチャレンジするために、語学力は最低限持っているべき必須スキルといえるでしょう。
場合によっては「語学力は後から学べば良い」とされるケースもありますが、それでも既に語学力を身に付けている人と比較すれば、即戦力として優先されることは明確です。
2. 海外企業との折衝
外資系企業であれば海外本社との連携を取ることがありますし、日系企業でも仕入れ等で海外製品を利用していればサプライヤーとのやり取りが発生します。電話やメール、あるいは出張による対面交渉など手段はさまざまですが、通訳・翻訳者を手配してくれるケースは多くありません。
やはりこうした海外企業との折衝でも、自らコミュニケーションを取れる語学力が必要です。語学力が認められ「海外企業との折衝は任せよう」とされる人物になれば、社内でも1つのキャリアパスに繋がっていきます。
3. 海外からの情報収集
インターネットや英字新聞、あるいは海外雑誌などから情報収集するには、中身を読み解き、理解できるだけの語学力が必要です。昨今はネットで多くの情報を手に入れられる時代ですので、情報力で差をつけられれば大きな武器となるでしょう。有益な情報をいち早くキャッチできれば、事業運営にもプラスとなるはずです。転職時にも「英語スキルを活用して、積極的に海外からの最新情報を得ていました」とアピールできれば好印象でしょう。
営業現場でも海外から収集した情報をクライアントに提供すれば、商談のきっかけになります。また、海外の最新トレンドをつかんで社内で共有すれば、新サービス開発のヒントにすることもできるでしょう。こうしたことは営業職としての信頼につながりますし、自分のスキル向上にも役立ちます。
4. 突然の英語公用化に対応
国内企業であっても、社内公用語が英語になったり、あるいは外資系企業からの買収などで英語が公用語かされたりする可能性はゼロではありません。語学力が低い場合には、いきなり勉強して身に付ける必要が生じてしまい、それが難しければ社内にいられなくなってしまうかもしれません。
逆に、もともと語学力に優れていれば、そうした心配は不要でしょう。むしろ差別化のチャンスと捉え、語学力を活かしてキャリアアップを図ることも可能です。ライバルが英語習得に苦戦している間、成績を上げて差をつけることさえできるかもしれません。
5. グローバル展開の中核メンバーに
様々な業界で、グローバル展開を目指す企業が増えています。海外市場に打って出る場合、まずプロジェクトとして中核メンバーを固めて押し進めることが多いでしょう。相手が海外なのだから、当然この中核メンバーにも語学力は欠かせません。市場について調べたり、現地に赴いて新たな拠点を探したり…。あるいは製品・サービスのマニュアルを英語化するといった作業も発生します。もし実務として外部などに委託できるものがあっても、最終的にチェックなどを行うのは自分自身です。
そして実際にグローバル展開がスタートすれば、現地での事業展開をリードするのも初期の中核メンバーとなります。語学力があることで、タイミングさえ合えば大きなチャンスが得られると言えるでしょう。
語学力は、どんな仕事でも「持っていて損はしない」ものといえるでしょう。営業職の場合には、キャリア形成にも大いに役立ちます。また、転職時にも企業選びの幅が広がってくるでしょう。場合によっては、海外勤務も夢ではありません。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)