営業職のための転職先を選ぶ4ポイント
転職は誰にとってもキャリアのターニングポイント。そのため、企業の規模や知名度などの表面的な情報だけで転職先を決めると後悔することがしばしばあります。しかし実際には、それでも転職後に後悔する方が少なくありません。
これは業界・職種に限ったことではなく、営業職でも同様です。自分にとってプラスとなるキャリア形成を行うために、営業職が転職先企業を選ぶ際のポイントを押さえておきましょう。
1. 取り扱う製品・サービス
同じ営業職でも、取り扱う製品やサービスは企業によって異なります。B to Bなのか、B to Cなのか。あるいは有形商材なのか無形商材なのかでも、営業手法や生かせる強み、あるいはやり甲斐も大きく変わってくるでしょう。もし前職で大きな成果を残していても、取り扱う商材が変われば、営業活動に苦戦を強いられるというケースもあります。
また、その製品やサービスに自らが誇りを持てるのか、あるいは魅力を感じられるかも重要です。そうでなければセールストークも浮ついたものになり、顧客に買ってもらえないでしょう。どんなターゲットに対してどのようなメリットがあるのか。その製品やサービスに関する特徴を理解し、買い手側の目線からも見ておくことがおすすめです。
2. ビジネスの収益モデル
取り組むビジネスの収益モデルについても調べておきましょう。製品を売って終わりなのか、それともメンテナンスやコンサルティングなど販売後にも継続的な収益源があるのか。また、もし先払い型で収益を得ている場合には、トラブルが起きた際に返金などが発生し、一気に収益モデルが崩れる可能性もあるでしょう。一連の業務の中のどこで利益を得るのか? これを意識することが、転職後に営業職として活躍できるかを見極めるヒントになるでしょう。
3. 競合他社との比較
当たり前ですが、独占企業でもない限り、転職先企業にはライバル(競合他社)が存在しますし、同じような製品・サービスでも、業界内の立ち位置が異なります。市場全体の中で、いったいどれだけのシェアを持ち、どのような位置に立っているのか。これは、あなたが営業する際に顧客へ与える印象にも関わります。もちろん、多くのシェアを持つリーディングカンパニーと、それを追うベンチャー企業とでは、営業として求められるものや目指すべきものが違うはずです。
そして、転職先企業が競合他社と比べてどのように差別化しているのかも、事前に理解しておきたいポイント。類似製品・サービスの場合には価格競争に陥ることも多く、営業活動も進めづらくなるでしょう。逆に明確な差別化ポイントがあれば、それを強みとして円滑に営業提案を進められるかもしれません。
4. 見込めるキャリアパス
多くの場合、転職は今後のキャリアを築くための方法として取り組まれます。そのため、転職先でどのようなキャリアを歩めるのかは、非常に重要となるでしょう。現場のスペシャリストとして1人1人に裁量が任されるのか、それともマネジメントポジションを前提としているのか。あるいは営業経験を活かし、経営に関わるようなキャリアパスが用意されているかもしれません。
営業として、自分自身がどのように歩んでいきたいのか。転職する場合には数年後のイメージを明確にしたうえで、転職先で実現可能なキャリアパスと照らしあわせてみることが大切です。
キャリコネなどの企業口コミサイトを活用するだけでも、昨今は非常に多くの企業情報を得られるようになりました。面接に進めば、実際に働く社員からさらに細かな話を聞くことができるでしょう。転職ではそうした情報収集や見極めが大切です。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)