営業職の人脈づくりのコツ
営業は、人と人とのコミュニケーションで成り立つ仕事です。特にターゲットの広い商品・サービスを扱う場合、どこで潜在的な顧客に出会うか分かりません。そのため、「人脈の広さ」は営業職にとって大切な強みの1つです。
転職においても、例えば特定企業と個人的なパイプがあれば歓迎されるかもしれません。またターゲットとなる業界に広く人脈があれば、即戦力として成果を挙げられるでしょう。では、どのようにすれば人脈が構築できるのか。具体的な方法や心構えについてご紹介します。
出会いを得られる場所探し
人脈作りには、何より人との出会いが不可欠です。では、どうすれば出会いを得られるのか。例えば、次のようなものが挙げられます。
- ・異業種交流会への参加 ・ビジネス系イベントへの参加
- ・SNSの活用(グループ参加 等)
- ・オンラインでの情報発信 など
- ・日常生活での出会い(趣味のサークル、地元の町内会、親戚づきあいなど)
インターネットが普及し、誰でも情報発信できるようになりました。自身の取り組みやノウハウを公開すれば、興味を持った人が連絡してくる可能性もあります。人脈作りの場も、時代と共に多様化しているのです。
意外と活用できている人が少ないのが、日常生活での出会いです。例えば同級生と久し振りに会い、仕事の話をしたとします。会話の中で、既存顧客や営業アプローチ中の企業に勤めていることが判明する可能性もゼロではないでしょう。親戚や趣味の仲間、普段通っている居酒屋の常連さんなど、身近なところにも重要な人脈が構築されているかもしれません。まずは自分の行動範囲を確認してみるのがいいでしょう。
人脈を広げるための心構え
上記のような場所・シチュエーションで出会いが広げられることが分かりました。しかしここで求められる人脈とは、ビジネス上で互いに助け合い、求め合える関係です。ただの知り合い、名刺交換した間柄では人脈と呼べません。相手との人間関係を深め、仕事につながる人脈をつくるためにも、以下のことを念頭に置きましょう。
<仕事の話ばかりしない>
ファーストコンタクトは仕事の話ばかりではなく、趣味など広く話題を持ちましょう。初対面では心に壁があり、突然の売り込みは敬遠されます。その場で商談に持って行こうとせず、長期的な人間関係の構築に徹することが大切です。
人脈とは、必ずしも売上に直結するものだけを表すのではありません。有益な情報を提供してくれたり、新しい知識を与えてくれたり。困ったときにアドバイスをもらえることもあるでしょう。人脈作りでは売上ばかりを意識してはいけません。
<定期的に会う>
近くを通った際に立ち寄ったり、食事に誘ったり、メールやSNSのメッセージでやり取りしたりといった関係を持続しましょう。心を許せる中になればこそ、その人は“本当の人脈”と言えます。ときには、ビジネスについて聞くことも大切です。もし適した知人がいれば、惜しみなく紹介してください。相手から商品・サービスの購入を持ち掛けられた場合、本当に必要ならば自社への導入を上司に相談しても良いでしょう。自身から何かを与える意識も、人脈作りには欠かせません。
<深追いしない>
人には相性があります。離れていく相手を無理に追いかけると、トラブルに発展しかねません。その相手との関係だけでなく、周辺にも噂が広まる可能性もあります。逆に自分にとっても、相性の合わない相手と近くにいることはストレスになるでしょう。
距離が縮まれば、人づてに新たな出会いが得られるようになります。つまり一気に人脈を広げようとするのではなく、1人1人との関係を深めることが、結果として人脈作りに役立つでしょう。もしかしたら、その人脈の中で引き抜きを受ける可能性だってあるかもしれません。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)