単独営業とチーム営業、そのメリット&デメリット
営業と言っても、その手法はさまざまです。相手が法人なのか個人なのか、あるいは取り扱うものが有形商材なのか無形商材なのかでも、適するやり方は違うでしょう。そしてまた、営業職が単独で営業する「単独営業」なのか、それともチームで営業に取り組む「チーム営業」なのかという違いもあります。
それぞれのメリットとデメリットを理解することで、「1人で営業やっていたのに、いきなりチーム営業をやることになった!」(あるいはその逆)とあわてなくて済みます。自社あるいは自身にとって最適な営業方法を選択してください。
単独営業のメリット&デメリット
メリット
- ・時間の自由度が大きい。
- ・自分に合ったペースで進められる。
- ・成果をダイレクトに評価される。
デメリット
- ・成果が出ない場合の責任が大きい。
- ・アポからクロージングまで1人でこなさなければいけない。
単独営業は、1人1人が自己の責任・判断のもとで営業活動を行うものです。実務としては、営業先のターゲティングからアプローチ、提案・説明などの商談に至るまで、すべて基本的に1人で行います。そのため個人に与えられる責任は重大であり、人によってはそのプレッシャーに押しつぶされてしまうかもしれません。
しかしその半面、周囲に縛られることなく、柔軟に対応できるメリットがあるでしょう。例えば商談日程についても、自身のスケジュールさえ把握していれば即座に調整できますし、直行直帰が認められている会社も少なくありません。決められた営業方法がありませんので、試行錯誤し、実践・改善しながら取り組めるのもやりがいになるのではないでしょうか。また、評価のうえでも、自身の売上がそのままダイレクトに評価されるため、公平性が生まれるはずです。
チーム営業のメリット&デメリット
メリット
- ・失敗をフォローしてもらえるので安心感がある。
- ・お互いの得意分野を活用することでシナジーが生まれる。
- ・チーム一丸となることによる雰囲気づくり。
デメリット
- ・他者の失敗を尻拭いすることもある。
- ・1人でやるよりも自由度が低い。
- ・コミュニケーション不足によるトラブルが生じる可能性がある。
チーム営業は、複数メンバーが一緒にチームとして営業活動に取り組みます。そのため、周囲に気を配って足並みを揃えたり、失敗が生じれば他の人をフォローしたりする必要もあるでしょう。また営業職同士だけでなく、例えばエンジニアやデザイナーなど他職種のメンバーがチームに含まれる場合もあります。お互いの業務や立ち位置を理解し切れていないと、仕事の進め方や考え方などでトラブルが発生する可能性が少なくありません。
もちろん、逆を言えば、自分の力不足で失敗が起きても、他のメンバーからフォローしてもらえます。単独営業に不安のある方ならば、大きな安心感となるでしょう。また複数メンバーが同じ目標に向けて活動するため、チーム一丸となって取り組むエネルギッシュな雰囲気が生まれますし、お互いの得手不得手を補完し合うことで、1人では達成できない高い営業成果を得られることもあります。
まとめ
単独営業とチーム営業は、人によっても好みが分かれます。単独営業として活躍していた人が、転職によってチーム営業を行う組織に属することもあるでしょう。しかし単独営業としての実力が、そのままチーム営業でも発揮されるとは限りません。チームワークやコミュニケーションなど、単独営業とチーム営業では求められるものが異なるためです。そのため、営業職として転職する人は、転職先が単独営業なのかチーム営業なのかを事前に調べておく必要があるでしょう。
自分自身が、どのような組織でこそ真価を発揮できるのか。営業職として伸び悩みを感じている場合には、現在の環境を見つめ直してみるのも良いかもしれません。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)