口下手でも営業の成果をあげるたった2つのコツ
営業職と聞けば、トークが上手く、なめらかな口調で商談相手を説得することが当然だと思っている方は多いでしょう。しかし必ずしも「営業職=トークが上手」というわけではありません。口数が少なくても、営業成績をあげている人は大勢います。
とはいえ、異動などで初めて営業職に従事する際には、「口下手なのに営業職に回されてしまった」と嘆く人もいることでしょう。最初からネガティブになってしまっては、それこそ思うような成果は出せないものです。口下手でも営業成果をあげるにはどうすれば良いのかを考えてみます。
口下手が活かせるシーンとは
営業職は、多くの人と対面し提案を行います。そのため、初対面の相手とまったく話せないというのでは、さすがに困ってしまいます。しかし「人と話すのが苦手だな」、「流ちょうなトークが下手だな」といったレベルであれば、むしろ営業場面でメリットを発揮することもあるのです。
例えば「口下手=聞き手に回る」と発想を転換してみてください。トークが苦手でも、相づちを入れるくらいならば出来るでしょう。顧客の困っていること、解決したい問題点に相づちを入れながら傾聴すれば、「この人はこちらの悩みを聞いてくれる」と安心感を与えられます。
また、複数人の商談の中では、あえて会話の渦中にあえて入らず、その商談を客観的に見ることによって、切り込むべきポイントが見えてくることもあるのです。このように口下手であることは、逆にメリットとして営業場面で活かすことができます。具体的なコツについては、以下を参考にしてみてください。
1. 聞き手、質問役に回ってニーズを引き出す
なめらかに話せないのであれば、聞き手としての立場に重点を置きましょう。「話を聞く」ということも、営業では非常に大切なことのひとつです。タイミングよく相づちを打ちながら、相手の話を整理しながら傾聴することで、本当のニーズを引き出すことができます。本質的な課題やニーズというものは、相手の発言から見えてくるものです。
相手の話で気になる点やあいまいな点があれば、「具体的にうかがってもよろしいですか?」と深堀する質問を投げ掛けましょう。意図を確認するために、相手の主張や話したことを改めて整理して「~~ということでお間違いないですか?」と質問するのもいいでしょう。ここでも、もちろん主役は相手側です。話すのではなく、引き出すこと。口下手だからこそ前のめりにならず、聞き手側に徹することができます。
2. 商談を客観視して決め手を探る
複数名での商談であれば、自分は一歩引いて商談を観察してみてください。もちろん自分ひとりでも、聞き手に回りながら客観的に見ることは可能ですが商談に入っていると、つい目の前のトークに集中してしまい、細かな問題点や微妙なニュアンスなどを見落としてしまうもの。「どこが決め手となるポイントなのか」、「顧客が抱える問題の本質はどこにあるのか」を見極めるには、やはり第三者の目線から客観的に商談を把握することが大切です。決め手が見つかれば、あとは端的にそこへ響く提案を投げかければ良いでしょう。
口下手という短所も、見方を帰れば長所になり得ます。それは、営業において強い武器にもなるでしょう。「口下手だから」とマイナス思考に陥るのではなく、「口下手であることを、どう活かせるか」と考えることが大切です。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)