ヘッドハンティングされる営業職の5つの共通点
営業職として活躍する人の中には、人材コンサルタントからのヘッドハンティングによって転職を実現させたケースが少なくありません。ヘッドハンティングは自ら求人に応募する通常の転職と異なり、“ヘッドハンター”からスカウトされるというもの。中には企業役員や事業部長など、管理職としてスカウトされることもあります。ではいったい、営業職がヘッドハンティングされるにはどうすれば良いのでしょうか。その共通点を5つご紹介しましょう。
1)外部に向けてアピールする
ヘッドハンターに見つけてもらうためには、社外に自らをアピールさせることが必要です。話題になるプロジェクト推進に関わったり、秀でた営業成績を挙げたりといったことによって、社外への情報露出を目指しましょう。具体的な露出先には雑誌やWebメディアはもちろん、自社のホームページ、イベント等への出展なども挙げられます。
その際に重要なのが、自身の名前と顔写真が出ていること。「この人は◯◯さんというのか」と、ヘッドハンターに記憶してもらいましょう。現在はSNSなど、個人単位で外部とつながりを持つ手段が増えました。名前と顔が一致していれば、そうしたオンラインサービスを経由してヘッドハンターから連絡を受けることも可能です。
2)社外を含め人脈を広げる
ヘッドハンティングされたいならば、やはりヘッドハンターと接点を持つことが必要です。そのために、社外にも積極的に人脈を広げましょう。ヘッドハンターは、企業に売り込めるような有能人材を常に探しています。そのため、人づてでヘッドハンターと知り合うことも多くあるのです。
営業職であれば、営業活動を通じて社外の人とも多く会う機会があるはず。しかしそれは、あくまでビジネス上での付き合いに過ぎません。営業活動を通じて知り合った方から、ヘッドハンターが紹介されるケースは稀でしょう。とはいえ、いくら名刺交換に勤しんでも、相手との関係が希薄であれば意味がありません。自分という人間を理解し、実績・実力を評価したうえで「この人は凄い」「この人なら紹介できる」と思ってもらうこと。そういう深い人間関係ができてこそ、ヘッドハンターとの接点を持てる可能性が高まります。
3)スペシャリストを目指す
ヘッドハンターは、いったいどのような人材を探しているのか。その多くは、何かに突出したスペシャリストです。例えば営業職でも、取り扱うサービス・商品は企業によって異なるでしょう。その中でヘッドハンティングを目指す企業は、例えば「医療業界を知り尽くし、成果を挙げられる営業プレイヤー」、「新規プロジェクトを統括できる営業マネージャー」、「100人規模のマネジメント経験をもつ事業部長候補」など、いわゆる一般の営業職とは一線を画した人材を求めています。
そのためヘッドハンティングされるには、営業実績を土台としつつ「この分野なら誰にも負けない」というスペシャリティを持つことが大切です。「何でも売れます」というゼネラリストは、残念ながらヘッドハンターから見て魅力的には感じられないでしょう。
4)ヘッドハンターとはまず会ってみる
実際にヘッドハンターから声がかかった場合、時間を惜しまず会っておきましょう。たとえそのタイミングで転職を考えていなくても、将来的な可能性が広がります。あるいは結果的にヘッドハンターの求める人材と見合わない場合も、「ヘッドハンターとは?」、「今、市場で求められる営業職とは?」「自分に何が足りないのか」といった情報の収集になります。もしかしたら、後々になって別案件で声が掛かるかもしれません。
5)インターネットを活用して連絡経路を確保する
先に「外部に向けて露出する」でも触れましたが、今やSNSなどを使えば、見知らぬ個人とでもコンタクトが取れるようになりました。こうしたサービスは、ヘッドハンターも多く利用しています。特にビジネスSNSとして有名な「LinkedIn(リンクトイン)」には、多くのヘッドハンターが登録しています。
いくら名が知れたところで、あなたに連絡をとるための手段がなければ、ヘッドハンターはアクションを起こせません。会社に電話したり、あるいは帰宅をビル入口で待ったりという方法も考えられますが、可能性は低いでしょう。そのためインターネットを活用し、あなたに連絡するための経路を確保しておくことが大切です。インターネットがビジネスでも当たり前となった現在において、そうした最低限のITリテラシーもまた重要な要素です。
ヘッドハンティングされることに憧れを持つ営業職は多いでしょう。実際にヘッドハンティングでは、報酬を含めた待遇面でも、前職に比べて格段に上がったということが多く見られます。しかしあくまで、土台には営業職として他を寄せ付けないほどの実績があるもの。ヘッドハンティングされる人材になるべく、地道な努力を続けることが最も大事です。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)