飲みニケーションを営業に活かす4か条
顧客との飲み会や社内での飲み会。最近、これらいわゆる「飲みニケーション」を嫌う社員が増えてきたと言われています。しかし企業の規模や歴史を問わず、実際にはさまざまな場面で飲みニケーションを行っている企業が多いはずです。どうしても避けられないのであれば、それを営業の仕事に生かせるよう工夫してみてはいかがでしょうか。嫌々ながら参加するより、前向きな考え方と言えそうです。そのための心構えや方法を、対顧客・対社内でそれぞれ2つずつご紹介しましょう。
飲みニケーションを営業に活かす4か条
では具体的に、飲みニケーションを営業に活かすために心がけたいポイントを、「対顧客」「対社内」で各2つずつ、計4つご紹介しましょう。
<顧客との飲みニケーション>
1)心の距離を縮めて信頼を勝ち取る
お酒が入ると、つい普段は話さないようなことも喋ってしまうもの。たとえビジネス上の付き合いであっても、飲み会の場では心の距離が縮まりやすくなります。しかしいくら楽しい場であっても、顧客が酔いつぶれるようなことはないでしょう。会話の内容や対応は、ちゃんと覚えているものです。だからこそ飲みニケーションでは、顧客からの信頼を高めるチャンスです。
仕事のことはもちろん、趣味などプライベートな話題が出るかもしれません。その中で「この人は信頼できる」「この人は気が合う」などと感じてもらえれば、以後の営業活動もスムーズに運ぶことでしょう。もしかしたら、思いがけず共通の話題が見つかるかもしれません。
2)通常の取引外へチャンスを広げる
企業はさまざまな取引相手を持ちます。飲み会での会話をキッカケにして、他社を紹介してもらえる可能性もあるでしょう。そのためには、顧客との会話の幅を広げることが大切です。こちらからも、いつもとは違う話題を投げかけてみましょう。「今後、新しく◯◯というサービスを打ち出すんです」「実は××について困っていまして」といった具合です。お酒によって気分が盛り上がっていると、心が寛大になっています。「それならば」と、顧客と自社との関係を飛び越えたところに、営業のチャンスが広がっていくかもしれません。むしろせっかく商談とは異なる飲み会の場ですので、相手も「商売以外の話」をしたいと望んでいることさえあるのです。
<社内での飲みニケーション>
3)先輩・上司との関係構築に徹する
先輩や上司から飲み会に誘われたら、その裏には「腹を割って話したい」「本音で語りたい」という思いがあるものです。日頃から抱えている悩みや不安があれば、せっかくの場ですので打ち明けてみましょう。本音をぶつけられるということは、先輩・上司にとって嬉しいものです。きっと真剣に話を聞き、アドバイスしてくれるでしょう。そうした会話が、お互いの信頼関係に繋がっていきます。会社を挙げての飲み会であれば、もしかしたら普段会えない役員なども参加しているかもしれません。そういう場合は遠慮せず、チャンスと考えて会話の機会を持つようにしてください。顔を覚えてもらうだけでも、営業として活躍するためにプラスに働くはずです。
4)ディスカッションの場と考える
飲み会の場で話した内容から、新しいサービスや業務改善などのアイデアが生まれる。これは、決して珍しいことではありません。特に部署を跨いだ飲みニケーションの場であれば、積極的なディスカッションの場と考えましょう。異なる立場・業務から意見が集まることで、思いもよらない化学反応が起こり得ます。あるいは、他部署から営業に対して抱かれている要望などを聞くことができるかもしれません。
考え方を変えれば、飲みニケーションは営業として成長・活躍を遂げるために、大きなチャンスとなるでしょう。最初から苦手と敬遠してしまうのではなく、「それなら、どうすれば自分にとって有意義な場になるのか」を考えてみてください。ただし愚痴ばかり交わされる社内の飲み会であれば、参加はできるだけ避けるべきかもしれません。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)