営業職は、他職種に比べて人材数の多い職種です。その分、キャリアの差別化は難しい課題ですが、転職する際には、やはりライバルにはない自分の価値をアピールしなければいけません。では、どうすれば営業職として市場価値を高められるのでしょうか。そのための方法をご紹介しましょう。

ポテンシャルを秘めた業界・企業とのパイプ構築

営業職にはさまざまなスタイルがありますが、中でも市場価値の高いのが「ハイタッチセールス」です。これは代理店などを介さない、直販での営業手法を指します。売上金額だけでなく、直接やり取りすることで顧客との信頼関係が生まれることがハイタッチセールスをおこなえる人材の強みです。購買における高いポテンシャルを秘めた業界・企業に向けて、活躍の場が期待されます。転職時には、そうした業界・企業とパイプを持っていることが、強いアピールポイントとなるでしょう。「◯◯業界に精通している」「◯◯社とは社外で良好な関係がある」などは、採用側にとってそれだけで大きな価値を持ちます。

活躍できる場を選び続ける

一昔前までは、「1つの企業で長く働き続ける」ことが良いとされてきました。しかし現在、転職は当たり前ともいえるようになっています。企業によって環境は異なり、どのようなスキルアップを望めるかも異なってくるのは当然です。もしキャリア構築のうえで「この企業で成長は望めない」「得られるものが少ない」と感じたら、より自分自身が活躍できる場を選び、新しい企業へと移るのも1つの方法です。

もちろん、むやみやたらと転職回数を増やすことはおすすめしません。転職時には相手企業をしっかりと見極め、自分が入社してどのようなスキルを獲得し、活躍できるのかを見極めましょう。例えば難なくトップセールスを常に獲得できるようなら、営業職としてそれ以上のものを目指すことは難しいかもしれません。

プラスアルファの力を身につける

これからの時代、ただ営業職として優秀というだけでは、市場価値は低下していってしまいます。そのため、営業に活かせるプラスアルファの力を身につけると良いでしょう。例えば語学力は、グローバル展開を進める企業でおおいに行かされます。あるいはIT・ウェブに関する知識や実務経験があれば、今やIT業界に限らずあらゆる業界で重宝されるでしょう。こうした知識・スキルは、社内外を問わず、積極的に自ら働きかけることで獲得する必要があります。

営業職として求められるものは、時代と共に変化していきます。現在、社会においてどのような営業職が求められているのかを適確に捉え、必要な準備を行うことも大切なことでしょう。ただしいずれも、提案力やコミュニケーション能力など、営業職としての基本スキルが土台となります。自分自身の置かれている状況をよく見極め、市場価値を高めていってください。（ライター：ナレッジ・リンクス／三河賢文）