営業職が転職面接で使える「逆質問」
転職活動の面接で必ずと言っていいほどあるのが、転職者側に質問を尋ねる「逆質問」の時間。この逆質問、実は相手に自分を印象づけるうえで、とても重要なアピールタイムです。もちろん、営業職の転職面接でも同様です。営業職の転職面接で効果的な逆質問について考えてみましょう。
逆質問は自己アピールのチャンス
逆質問は、自分が企業に対して抱いている不安、あるいは疑問点を解消する絶好の機会です。ホームページなど表に出ている情報、あるいは面接での質疑応答では、知ることのできない情報があるでしょう。逆質問でそれを聞くことで、より企業への理解を深めると共に、そうした不安・疑問をクリアにして前に進めます。
また、鋭い逆質問を投げかければ、「この人はうちのことをよく調べている」「意欲を感じさせるな」など良い印象を持たれるでしょう。もし逆質問で何も質問できなければ、「この人は、たいしてうちの興味を持っていない」と思われかねません。逆質問は、いかに自分が相手企業に興味を持っており、そのために行動しているかを知らせるチャンスなのです。
営業職が聞いておきたい逆質問例
では具体的に、逆質問ではどのような質問をすれば良いのでしょうか。面接官にアピールするというポイントから、4つの質問例をご紹介します。
●ノルマや目標について
「入社直後、また3年目や5年目といった区切りで、御社の営業職ではどのような目標を基準として取り組んでいけばいいのでしょうか」
営業職には、どうしても成果(=営業数字)が求められます。ノルマを課される企業も多いため、その水準については気になることでしょう。目標という言葉を用いることで表現が柔らかくなるとともに、自分自身の目標達成意欲を感じてもらうことができます。
●手がける商材・サービスについて
「現在御社では○○を主力製品として事業を展開されていると思いますが、今後も同事業を強化していくのでしょうか? あるいは、他に予定している事業展開などあるのでしょうか?」
入社後、営業職として自分がどのような商材を扱うかは、転職前に改めて確認しておきたいもの。既存事業のみに注力し育てていく場合や、新規事業へ積極的に取り組んでいく場合などさまざまですので、入社後のミスマッチがないように、事前に質問しておくのがいいでしょう。同時にこの質問からは、事業そのものへ興味を持っている点をアピールできます。
●入社後の働き方について
「営業職としてご活躍している方に共通する働き方があれば教えてください」
この質問をすることで、社風や社員として求められる資質など、目に見えない部分を把握することができます。同じノルマを達成するにしても、周囲とチームプレイで利益を出す人のほうが評価されるのか、自分の意見を持ち個人で仕事を回していく人のほうが評価されるのかで、入社後の働き方も大きく異なるでしょう。昇給・昇格を目指すうえでは、自分に合った環境であるかの判断基準にもなるはずです。
●残業時間について
「少しでも早く御社の戦力になりたいと考えていますが、最初は分からないことばかりですので、先輩社員の方に相談させていただくことも多いと思います。皆さまは、だいたい何時ごろまで社内にいらっしゃるのでしょうか?」
営業職に対して、残業が多いというイメージを持つ人は多いでしょう。しかし「残業はどれくらい?」などストレートに聞いては、印象を悪くしてしまうかもしれません。このようにポジティブな話題を添え、言葉を変えて質問すれば、むしろやる気を感じてもらえるはずです。
逆質問では、「特にありません」という回答がタブーだと考えましょう。そのために、しっかり企業について調べ、これまでの選考内容もよく振り返りながら面接に向かうことが大切です。逆質問はアピールのチャンスであると共に、自分自身がその企業で良いかどうかを判断するうえで重要な情報を得られる場となります。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)