“直行直帰”スタイルの営業職のメリット&注意点
テレワークでの勤務スタイルが少しずつ浸透し始め、営業職でも在宅勤務者を配置するケースが出てきました。クラウドを使った勤怠管理システムの充実、Skype等のインターネット電話などを駆使した直行直帰スタイルは現実味を増し、すでに導入している企業も増えています。特に売るモノが決まっているメーカー等でその傾向は顕著です。しかしこうした直行直帰スタイルは、良い面ばかりではありません。メリットとデメリットを理解すると共に、実際に実行する際の注意点を覚えておきましょう。
直行直帰スタイルのメリット
まずは、直行直帰で働くメリットを考えてみましょう。
<出社に要する時間とコストの削減>
通常の勤務ならば、まず自宅から会社へ出社。そのうえで、さらに会社から営業先へと出ていくでしょう。そして外回りを終えれば再び会社へと戻り、帰宅するという流れです。しかし直行直帰なら、各営業パーソンが自宅から営業先へと出向きます。もちろん仕事が終わればそのまま帰宅。移動時間が少なくなるので、その分だけ営業活動に集中できるので、効率的に仕事ができるでしょう。また、交通費も削減できます。
<時間の有効活用>
前述の通り、直行直帰によって移動時間が不要になります。さらに、例えば社内デスクの整理など「会社ならば発生する雑務」も必要ありません。1日、1ヶ月、1年と重ねていけば、驚くほど多くの時間が削減されることでしょう。こうした空き時間は、もちろん他業務に当てられます。営業訪問の件数を増やすこともできますし、商談準備を入念に行えるかもしれません。たとえ商談の間で時間が空いても、出社不要であればカフェなどで事務処理することも可能です。
そのほか、環境によっては睡眠時間や趣味の時間などを増やすこともできます。その結果、日々のストレスを軽減することができるでしょう。プライベートが充実するからこそ、営業の仕事にもより一層身が入るのではないでしょうか。
直行直帰スタイルの注意点
逆に直行直帰には注意すべき点もいくつかあります。
<自己管理が必要>
直行直帰では、基本的に営業活動を誰も監視していません。月末など上司から連絡が入ることはあるかもしれませんが、日々の活動は個人の最良に任されるでしょう。そのため、しっかり成果を出すために自己管理しなければいけません。自宅には誘惑が多いため、つい遅くまで寝てしまったり、仕事を放って趣味に向かってしまったり。あるいは目標未達にも関わらず、「なんとかなるさ」など打算的な考えが浮かんでしまいがちです。直行直帰で成果を出していくには、ときに厳しく自身を律するなど自己管理が欠かせないでしょう。
<孤独な環境>
出社すれば、そこには他営業パーソンをはじめたくさんの社員がいます。しかし直行直帰の場合には1人での活動が基本です。何かあっても、相談したり、あるいは指摘したりしてくれる人がいない。ときに孤独を感じることさえあるでしょう。そのため、人々との関わりは自ら作り上げていく必要があります。
出社するか直行直帰するか。これは、その人個人の性格によっても向き不向きが異なります。もし任意で勤務スタイルを選べるなら、まず期間を決めて直行直帰スタイルを試してみるのも良いでしょう。より働きやすく、営業パーソンとして活躍・成長できるスタイルを選んでください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)