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    「海外営業」の求人を見分ける視点 販売系・購買系など7つのパターン

    「海外営業」の求人

    海外事業の強化を掲げる企業が増え、「海外営業」の求人も多く見かけるようになりました。キャリアアップや年収アップを目指し、海外営業職への転職を検討している方も多いのではないでしょうか。

    しかし「海外営業」と一口に言っても、実際の業務内容や必要なスキルは企業によって大きく異なります。今回は、海外営業職の主要な7つのパターンを解説し、それぞれに必要なスキルや活かせる経験について紹介します。

    海外営業の基本パターン

    海外営業とは、国境を越えたビジネスを展開する営業活動全般を指します。日本企業の商品やサービスを海外に販売する「販売系(アウトバウンド)」と、海外から調達する「購買系(インバウンド)」、販売ありきではない顧客課題の解決を行う「ソリューション系」の3つの大きな分類があります。

    さらに、それぞれの中で業務内容や必要なスキルが異なる様々なパターンが存在します。まずは自分に合った業務形態を見極めることが転職成功の鍵となります。

    1.直接交渉型

    直接交渉型営業(販売系)は、自らが海外に出向いて顧客と対面で商談を行い、契約までを担当するタイプです。商社や製造業の海外営業部門に多く見られます。

    語学力はもちろん、異文化の中でも臆せず交渉できる積極性や、現地の商習慣への適応力が求められます。頻繁な海外出張があるため、体力面での負担も考慮する必要があります。一方で、海外の顧客と直接関わることで、グローバルな人脈形成や異文化理解を深められるのが魅力です。

    国内営業で成果を上げてきた方や、学生時代に留学経験がある方に向いています。特に商社出身者や海外駐在経験者は、このタイプの営業で強みを発揮しやすいでしょう。

    2.現地スタッフ連携型

    現地スタッフ連携型(販売系)は、海外の現地法人や支社のスタッフと協働して営業活動を行います。本社と現地拠点の橋渡し役として、日本側の製品知識や戦略を現地スタッフに伝え、サポートすることが主な業務です。

    語学力よりも、異なる文化背景を持つスタッフと円滑にコミュニケーションを取る能力や、チームをまとめるマネジメント力が重視されます。また、本社の方針を現地に伝える調整能力も必要です。

    チームリーダーやプロジェクトマネージャーの経験がある方、本社と支社の連携業務を担当した経験のある方に適しています。海外出張は定期的にありますが、常駐型ほど頻繁ではないのが特徴です。

    3.代理店・パートナー活用型

    代理店・パートナー活用型(販売系)は、現地の代理店やパートナー企業を通じて間接的に営業活動を行うタイプです。自社製品の良さを代理店に理解してもらい、販売を促進するための関係構築が中心となります。

    パートナーシップを構築・維持する能力や、代理店への教育・支援能力が求められます。また、各国の代理店の活動を把握し、戦略的な支援を行うための広い視野も必要です。

    国内でのチャネル営業経験者やアライアンス担当経験者、コンサルタント経験者に向いています。出張頻度は代理店の数や地域によって異なりますが、比較的少ない傾向にあります。

    4.インサイドセールス型

    インサイドセールス型(販売系)は、主に国内拠点に常駐し、メールやビデオ会議、電話などのデジタルツールを駆使して海外顧客と商談を進めるスタイルです。近年、リモートワークの普及とともに増加傾向にあります。

    英語でのメール作成能力や、オンラインでの商談スキル、時差のある環境での時間管理能力などが求められます。海外出張はほとんどないか、年に数回程度と少ないのが特徴です。

    国内でのインサイドセールス経験者、コールセンター経験者、オンラインマーケティング担当者などに適しています。家庭との両立を重視する方や、転居が難しい方にもおすすめの職種です。

    5.新規市場開拓型

    新規市場開拓型(販売系)は、企業がまだ進出していない国や地域への参入を担当するタイプです。市場調査からビジネスモデルの構築、現地パートナーの選定まで、幅広い業務を担当します。

    高い自主性とチャレンジ精神、粘り強さが求められます。また、マーケットリサーチや戦略立案の能力も重要です。ゼロからビジネスを構築するため、成功したときの達成感は大きいでしょう。

    新規事業の立ち上げ経験者、マーケティング担当者、起業経験者などに向いています。出張頻度は市場開拓の段階によって変動しますが、初期段階では比較的頻繁になる傾向があります。

    6.海外サプライヤー開発担当

    海外サプライヤー開発担当(調達系)は、海外から原材料や部品、製品を調達するために、新規サプライヤーの発掘や関係構築を行います。製造業や小売業に多い職種です。

    調達に関する専門知識や品質評価能力、コスト分析力が求められ、より良い条件を引き出すための交渉力も重要です。ESG(環境・社会・ガバナンス)経営が注目される中で、調達先の環境基準や人権問題への対応を求められるケースも増えています。

    購買部門や品質管理部門の経験者、製造業での営業経験者などに適しています。出張頻度は取引先の数や地域によって異なりますが、初期の関係構築段階では頻繁になることが多いでしょう。

    7.ソリューション営業

    ソリューション営業は、顧客の課題を総合的に解決するための提案を行うタイプです。製品やサービスの販売だけでなく、顧客のビジネス課題解決に焦点を当てた営業活動を行います。業界知識やコンサルティング能力、課題発見力、提案力が求められ、コンサルタント経験者、SIer営業経験者、アカウントマネージャーなどに適しています。

    特に「テクニカルセールス」と呼ばれる職種では、製造業やIT業界で求められ、技術的な提案や製品デモを行うことが多く、エンジニア経験者や技術サポート経験者、R&D部門出身者などに向いています。

    出張頻度は顧客との関係性や案件の規模によって異なりますが、重要な提案時には現地訪問が必要になることが多いでしょう。

    見極めの3つのポイント

    7つの海外営業パターンを見てきましたが、実際に求人情報を見るときに、どのようなポイントをチェックすればよいのでしょうか。読み取るべき視点を紹介します。

    1つ目は「業務内容の具体性」。海外営業の求人では、「海外顧客との折衝」「海外展開の推進」など抽象的な表現が多く使われがちです。具体的にどのような業務を行うのか、営業スタイルはどのパターンに近いのかを見極めることが大切です。

    2つ目は「必要な語学力レベル」。「日常会話レベルで十分」なのか、「専門的な交渉や契約書の作成ができるレベル」が必要なのか、はっきりさせることが重要です。また、英語以外の言語(中国語やその他の言語)が評価されるかどうかも確認すると良いでしょう。

    3つ目は「キャリアパス」。将来的に海外駐在の可能性があるのか、マネジメント職へのステップアップが見込めるのか、グローバル人材としてどのように評価されるのかなど、中長期的な視点で検討することをおすすめします。

     

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